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【今週の就活×ニュース】小売や教育…業界変えるメタバース

就職面接で「最近の気になるニュースは?」と聞かれたら何と答えますか? 【今週の就活×ニュース】では毎週月曜日、学生のみなさんに知ってほしいニュースを厳選してお届けします。就職面接や将来の意思決定に必要な情報収集の習慣化にご活用ください。

SECTION 1/3

ゲームだけじゃないメタバース

第1問:今年1月にメタバース上で上演された、日本の伝統芸能は?

 (1)文楽

 (2)日本舞踊

 (3)雅楽

 (4)歌舞伎

学生も社会人も、いま押さえておきたいキーワードの一つが「メタバース」。「超越した(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた言葉で、オンライン上で利用者が現実世界同様の体験ができる仮想空間を指します。

皆さんの中には、メタバースはゲームの側面が強いと思っている方が多いのではないでしょうか。しかし実は、メタバースは業界を超越した大きな可能性を秘めたものとして多方面から注目されています。

例えば百貨店業界。日本経済新聞によると、三越伊勢丹ホールディングスは昨年から「仮想伊勢丹新宿店」を展開。VRを活用したスマートフォン向けアプリでアバターを操作して、仮想店内を歩き回ることができます。商品は1200点以上にのぼり、70〜80代のお客さんも訪れているそうです。

メタバースは教育業界にも広がり始めています。フリーランス支援事業を展開するランサーズ株式会社は4日、メタバース上でデジタルスキルを学べる教育サービスの事前申し込み受付を開始したと発表しました。プログラミングやデジタル広告運用といった最先端スキルを動画で習得できるだけでなく、バーチャル教室でスタッフとの面談やグループワーク、受講生同士の交流など、リアルスクールと同じ体験ができるといいます。

その他の業界でも、例えば松竹株式会社は1月、メタバース上で歌舞伎「META歌舞伎」を上演したとか。既存の業界や事業にメタバースを掛け合わせることで今後、これまでにない新たな市場が創り出されていくかもしれませんね。

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SECTION 2/3

逆張りするコメリ、業界4位に

ホームセンターのコメリが行っている農家への支援は?(複数回答可)

 (1)農業資材を安価に提供

 (2)営農アドバイザーをつけて農業を指導

 (3)農作物の販売を支援

 (4)収穫期に収入が偏っても資金繰りに困らないよう融資

新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要の高まりで、生活必需品を扱う小売業は追い風を受けています。さらに業界再編にも同様に追い風が吹いているようです。

例えば2020~2021年には、島忠がニトリホールディングスの傘下に入ったり、関西スーパーマーケットがエイチ・ツー・オーリテイリング傘下企業と経営統合したりといったニュースがありました。こうした小売各社のM&A事例からは、人口減少に伴い国内市場の縮小が目に見えている中で、比較的人口減少のペースが遅い都市部の市場シェア獲得が喫緊の課題であることが見て取れます。

各社が首都圏マーケットの獲得に乗り出しているのに対し、真逆の戦略を取り地方への進出で成長しているのがコメリです。全国の農村エリアを中心に小型店舗のホームセンターを展開しており、同時に農家を対象に農業資材、営農指導、物販支援、金融の提供もしています。

従来こうした機能を農家に提供してきたのは農協(JA)であり、競合する存在のはずですが、物販などでの赤字を解消したい農協はコメリとの協業に踏み切り始めました。コメリはこうして農協を味方につけながらホームセンター業界では4位につけ、さらなる成長を見据えています。

首都圏マーケットを狙う他社とは真逆に、ブルーオーシャンの開拓へ舵を切ったコメリは業界の中でも独自のポジションの獲得を目指し、今後もシェアを拡大していくことでしょう。業界研究ではついシェアトップの企業に目が行きがちですが、こうした独自戦略を取っている企業を探すと、知る人ぞ知る成長企業が見つかるかもしれません。

SECTION 3/3

減少続くメガバンクの採用人数

第3問:2023年春、3メガバンクの採用計画数の合計は?

 (1)3100人

 (2)2100人

 (3)1100人

 (4)710人

皆さんご存知、三菱UFJ、三井住友、みずほの3行で構成するメガバンク。「メガバンクといえば、1社で1000人規模の新卒を採用する」というイメージが筆者にはありましたが、それが近年、急速に変わってきているようです。

日本経済新聞によると、メガバンク3行が2023年春の新卒採用計画数を、22年春から13%少ない計1100人とすることが分かりました。これは5年前の約3200人と比べておよそ3分の1です。店舗の統廃合や事務の効率化を急ピッチで進めてきたことが背景にあるといいます。

採用人数を減らす一方で、各行が力を入れるのはデジタルなど専門人材の採用です。金融工学やシステム、ビッグデータ、AIなどの知識があったり、そうした業務に従事したりする人数を増やすといいます。採用人数もですが、こうした内訳からも、メガバンクがどの方向に舵を切ろうとしているのかが見て取れますね。

Goodfind代表の伊藤は、Goodfind Collegeの「【Goodfind代表】就活生必読。『時間軸思考』のススメ」という記事の中で「時間軸思考とテクノロジー社会学でより良いキャリアに近づく」と述べていました。時間やテクノロジーの進化とともにダイナミックな変化を遂げているメガバンクを見ると、時間軸思考、そしてテクノロジー社会学の視点を磨く重要性を実感しますね。

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正解  第1問:(4)歌舞伎  第2問:すべて  第3問:(3)1100人

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