COLUMN

【今週の就活×ニュース】Sansan社長が創る新たな「高専」

就職面接で「最近の気になるニュースは?」と聞かれたら何と答えますか? この質問に答えられるようにニュースサイトに登録したり、新聞をとったりしてみたものの、どの記事を読めば良いのかわからない、読む気が起きないという方も多いのではないでしょうか。その原因は、そもそもニュースを「自分には関係ないこと」として捉えていることにあるかもしれません。遠い国の話、いち企業の話の中にも、皆さんの現在、そして未来の形成につながる重要な「種」が隠されています。【今週の就活×ニュース】では、週に一度、そんな種となるようなニュースをお届けします。

SECTION 1/3

「テック×デザイン×起業家精神」

オンライン商談の需要をコロナ前から察知し、いち早くオンライン名刺機能をリリースしたSansan。同社CPOの大津裕史氏は、「激しく変化する世の中に対して素早く的確にプロダクトをフィットさせていくという営みは、難しいがとてもやり甲斐がある」と「【SaaS業界解説】事例から学ぶ、基礎知識とトレンド」という記事の中で語っていました。

そんなSansanの代表取締役社長の寺田親弘氏がいま力を入れているのが、高等専門学校、いわゆる「高専」の創設です。寺田氏を中心とした起業家たちが、徳島県神山町で2023年4月、「神山まるごと高専(仮称・認可申請中)」という全寮制高専の開校を目指しています。同校のHPによると、ここで学生が学ぶのは「テクノロジー×デザイン×起業家精神」。5年制カリキュラムで「20歳で最も広い選択肢を実現する」とのことです。

同校は15日には、日本初となる奨学金基金スキームを公開しました。企業や個人からの拠出金を、投資会社に委託して運用。そこで得た運用益を学校に寄付することで、奨学金を安定的に給付するといいます。2022年1月には第一期生の学費無償化を目指すと発表しており、寺田氏は同校のnoteで「家庭の経済状況に左右されず、世界を変える可能性を秘めた子どもたちの誰もが目指せる学校にしたい」と語っていました。

高専を設立する徳島県神山町は、人口5000人弱の小さな町。ここをアメリカのシリコンバレーのようなクリエイティブの発信地にしようとしているとのことで、教育面はもちろん、地方創生という観点からも今後注目されそうです。

SECTION 2/3

ポケトークがアメリカで「爆売れ」

「ドラえもんのひみつ道具何がほしい?」という話をすると、必ず一人はあげるであろう「ほんやくコンニャク」。そして「21世紀のほんやくコンニャク」と言われているのが「POCKETALK(ポケトーク)」です。2017年にソースネクスト株式会社から発売された手のひらサイズのAI通訳機で、現在では70言語で音声とテキストに、12言語でテキストのみに翻訳することができます。

東京オリンピックでは大活躍が目されていましたが、水を差したのが新型コロナウイルスの感染拡大でした。海外旅行ができなくなり、外国人観光客も激減したことで、国内での販売は落ち込みました。

一方で、アメリカでは今、ポケトークが「爆売れ」しているといいます。マネー現代によれば、アメリカではコロナになってポケトークの売り上げが前年比7倍になっているとのこと。「政府が病院などの公共サービスで言語ができない理由でサポートができないのはダメだ、という指針を打ち出したことも大きかった」といいます。

実はアメリカでは人口の2割が、自宅では英語以外の言語を使用しているといいます。日本ではポケトークは外国人と話す必要がある限られたシチュエーションでのみ使用するというイメージが強いですが、アメリカでは日常生活でもニーズがあるようです。

こうした世界展開を加速させるため、ソースネクストは2月にポケトーク事業を分社化しました。新会社を設立することで、企画・開発の体制や営業体制をスピーディーに整備するといいます。ポケトークのような隠れた成長企業を見極めるには、「あの業界はダメだ」などとひとくくりにせず、成長している事業がないかを探してみることが大切でしょう。

SECTION 3/3

家計のお金はどこに向かう?

新型コロナウイルスの感染拡大で外出の機会が減り、日常生活で使うお金が少なくなったという方が多いのではないでしょうか。筆者も特にテレワークになってからは、移動や外食、衣服に以前よりお金をかけなくなったと感じています。では日本全体で見た時、お金の動きはどうなったのでしょうか。

それを見る指標の一つが、日銀が作成する「資金循環統計」です。日本の企業や家計の金融資産・負債の推移を四半期に1度公表しています。17日に発表された2021年10〜12月期の資金循環統計(速報)によると、12月末時点で家計が保有する金融資産は2023兆円と、初めて2000兆円を超えました。日本全体で見ても、消費ではなく貯蓄にまわす傾向が強まったことがわかります。

消費が落ち込んでいることと同じく問題視されているのは、その内訳です。家計資産2023兆円のうち、5割以上を占める1092兆円が「現金・預金」でした。一方で、欧州では「現金・預金」の割合は約3割、アメリカでは約1割と日本より低く、かわりに株式や投資信託の比率が高い状態です(日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」、2021年8月時点)。「現金・預金」を投資等にまわす仕組みを整えることが、経済活性化・個人の資産形成の両面で重視されそうです。

では今後のお金の動きはどうなると予想されているのでしょうか。日本経済新聞の記事では、新型コロナの感染再拡大や、世界情勢の悪化を受けた物価上昇などにより「年明け以降は個人消費が弱まっており、現預金がさらに滞留する可能性がある」とみていました。一方、ロイター通信の記事は「コロナ禍で積み上がった『超過貯蓄』が個人消費の下支え役になると期待されている」との見方も示していました。

公的機関が発表する統計は、一見難しく敬遠されがちですが、実は私たちの生活に密接に関わるデータをいち早く届けてくれる、情報の宝庫です。今後こうしたニュースにも目を向け、現在・将来に対して新たな視点を得る機会を増やしてみてください。

最後に、Goodfind CollegeはTwitterでも、最新の就活に役立つニュースや、記事のエッセンスなどをお届けしています。ぜひチェックしてみてください。

Goodfind College公式Twitterはこちらから

編集: