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【就活×ニュース】SDGs達成度順に見る日本の「深刻な課題」

就職面接で「最近の気になるニュースは?」と聞かれたら何と答えますか? 「今週の就活×ニュース」では毎週月曜日、学生のみなさんに知ってほしいニュースを厳選してお届けしています。就職面接や将来の意思決定に必要な情報収集の習慣化にご活用ください。

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SDGs達成度、日本19位に後退

就活では必ず出会う「SDGs」という言葉。みなさんが興味を持っている企業でも、HPにSDGsへの取り組みを記載しているところがあるのではないでしょうか。

国連の研究組織は2日、SDGsの17の目標に対する達成度合いを国・地域別に示した「持続可能な開発レポート2022」を発表しました。同レポートによると、日本は19位と、昨年から順位を1つ下げました。

SDGs17の目標の具体的な項目(出典:SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン)

日本が「達成済み」と評価されたのは以下の3つ。

4 質の高い教育をみんなに

9 産業と技術革新の基盤をつくろう

16 平和と公正をすべての人に

「課題が残る」は以下の5つ。

1 貧困をなくそう

3 すべての人に健康と福祉を

6 安全な水とトイレを世界中に

8 働きがいも経済成長も

11 住み続けられるまちづくりを

「重要な課題がある」は以下の3つ。

2 飢餓をゼロに

7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに

10 人や国の不平等をなくそう

そして「深刻な課題がある」は以下の6つ。

5 ジェンダー平等を実現しよう

12 つくる責任 つかう責任

13 気候変動に具体的な対策を

14 海の豊かさを守ろう

15 陸の豊かさも守ろう

17 パートナーシップで目標を達成しよう

なかでも昨年と比べて評価が「重要な課題がある」から「深刻な課題がある」に落ちたのは「12 つくる責任 つかう責任」でした。朝日新聞によると、日本は「電子機器の廃棄量」が多いのに加え、今回評価基準に加わった「プラスチックごみの輸出量」が多いことも評価を下げる要因となったとのこと。なお、日本は1人あたりのプラスチックごみ廃棄量がアメリカに次いで世界で2番目に多く、年間32kgに相当します(国連環境計画の2018年レポート)。

また、注目したいのは「5 ジェンダー平等を実現しよう」です。OECD加盟38カ国のうち、この項目で「深刻な課題がある」と評価されたのは、日本・韓国・トルコの3カ国のみ。日本は「女性国会議員の割合が少ないこと」と「賃金のジェンダー格差」の2つの指標が低評価につながったとのことでした。

2021年の衆院選で、当選者に占める女性の割合は9.7%となり、10.1%だった前回を下回りました。また、東京商工リサーチの2021年調査によると、上場企業2,220社の女性役員比率はわずか7.4%でした。

一方、欧州連合(EU)は今月7日、域内の上場企業に対し、取締役に女性を一定割合登用するよう事実上義務付ける法案で大筋合意しました。社外取締役で40%以上か、すべての取締役で33%以上を少数派の性別にする必要があります。日本経済新聞は「女性の活用は世界的な課題で、日本など他の国々の政策にも影響する可能性がある」と報じており、ジェンダー平等は今後も日本の大きな課題として議論されることになりそうです。

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SECTION 2/2

今年の「骨太の方針」ポイントは?

「骨太の方針」をご存知でしょうか? 正式名称は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」。政府がまとめる税財政や経済政策の基本方針の通称で、自民党政権下で毎年6月頃に策定されています。予算編成や翌年の法改正の方向性を決めるような重要な方針なので、たいてい閣議決定された翌日の新聞の1面を飾ります。

政府が7日に閣議決定した今年の「骨太の方針」と、その中核となる「新しい資本主義」の実行計画のポイントは、「人への投資」を重点分野に掲げたこと。日本経済新聞によると、転職やキャリアアップを支援し、2024年度までに4000億円を投じるといいます。兼業や副業など多様な働き方を促し、デジタル人材の育成にも努めるとのことです。学生のみなさんの中には転職を前提に就職活動をしている方もいるかもしれませんが、国の支援によって、そうした動きがますます活性化する可能性がありそうですね。

また骨太の方針では「スタートアップは、経済成長の原動力であるイノベーションを生み出すとともに、環境問題や子育て問題などの社会課題の解決にも貢献しうる、新しい資本主義の担い手である」と指摘した上で、スタートアップの創業支援にも力を入れるとしています。例えば創業時の融資について、創業者の自宅や自家用車などを担保として差し出すのが一般的ですが、そうした「個人保証」が起業意欲を削ぐ一因になっているとして、不要とする案を検討します。

では各メディアは今年の骨太の方針をどう評価しているのでしょうか。新聞社の社説の見出しを見てみると、朝日新聞「骨太の方針 防衛費の膨張が心配だ」、読売新聞「骨太の方針 財政運営の先行きが見えない」、毎日新聞「規律なき骨太方針 首相の姿がかすむ一方だ」、日本経済新聞「成長も財政も骨太さを欠く岸田プラン」と、主に財政に関する辛口な評価が並びました。

ちなみに「社説」とは、各新聞社がその社の責任ある主張・意見として載せている論説で、同じテーマについてでも、新聞社によって真逆の意見を述べている場合があります。ニュースを多面的に見たい時は、各紙の社説を見比べてみるのもおすすめです。

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