COLUMN

スパコン「富岳」5連覇逃す/食品値上げラッシュの理由は?

就職面接で「最近の気になるニュースは?」と聞かれたら何と答えますか? 「今週の就活×ニュース」では毎週月曜日、学生のみなさんに知ってほしいニュースを厳選してお届けしています。就職面接や将来の意思決定に必要な情報収集の習慣化にご活用ください。

SECTION 1/3

富岳、計算速度は首位陥落でも実用成果で存在感

第1問:計算速度の世界ランキングで、2022年に1位に輝いたスーパーコンピューターの名前は?

 (1)フロンティア(アメリカ)

 (2)LUMI(フィンランド)

 (3)神威太湖之光(中国)

トレンドの変化が早く大きいIT業界。日本が誇るスーパーコンピューター(スパコン)のニュースに注目です。

5月30日、スパコンの計算速度を競う世界ランキングが発表され、米国の「フロンティア」がトップに立ち、理化学研究所と富士通が共同開発した「富岳」が2位になりました。過去4年トップに立ち続けてきた富岳は、首位の座を明け渡した形になります。

フロンティアは毎秒110京2000兆回の計算が可能で、1秒間に100京回以上の計算が可能な「エクサ級」として初のランクインを果たしました。これは富岳の同44京2010兆回の約2.5倍にあたります。エクサ級は次世代のスパコン開発の軸となるもので、ますます開発競争は激化しそうです。

また今回、富岳は純粋な計算速度を図るランキングで2位だったものの、シミュレーションの際の処理性能を主に測る「HPCG」と、ビッグデータの解析性能を示す「Graph500」では富岳が5年連続の首位を獲得しました。

もともと成果創出を最重視して開発された富岳は、新型コロナウイルスの感染対策や治療薬の研究、津波やゲリラ豪雨の予測に活用されるなど、すでに多くの研究で成果を示しています。

富岳もそうですが、ITの技術開発では、純粋な性能向上もさることながら、「その技術で何を解決できるのか」という実用性の高さが重視されます。IT業界を検討している人は、ニュースなどで技術トレンドを理解しつつ、「誰の何の課題を解決したいのか」を考えてみると、就活の指針が得られるかもしれません。

SECTION 2/3

年内の食品値上げ、1万品目突破

第2問:2022年に値上げする食品の、平均値上げ率は?

 (1)8%

 (2)10%

 (3)13%

日清食品のカップヌードル、明治のエッセル スーパーカップ、ロイヤルホールディングスが運営する「天丼てんや」の天丼……。6月に入り、身近な食品の値上げのニュースが相次ぎました。帝国データバンクがまとめた食品主要105社の調査によると、2022年内に値上げする食品は1万品目を突破。値上げ率は平均13%に達しています。

同調査によると、前例のない規模・スピードで値上げが行われている理由は、(1)原油価格の高騰に伴う物流費や原材料費の値上がり(2)急激に進んだ円安 にあります。

まず(1)原油価格の高騰の大きな要因は、ロシア軍によるウクライナへの侵攻です。石油生産量が世界3位のロシアに対し、欧米諸国が厳しい経済制裁を実施。その影響で、ロシアの原油生産量が大幅に減少し、世界で供給不足に陥る懸念が強まっているのです。原油高騰によって、船やトラックなどの輸送費や、包装材料費なども上昇し、食品値上げの一因となっています。

(2)円安については、6日前後で1ドル=130円前後と、半年前と比べて15円程度の円安・ドル高水準です。食品を外国からの輸入に頼っている日本の食品業界にとって、円安はコスト増加の要因となっています。円安がトヨタの利益増加に追い風となっているという5月16日の「今週の就活×ニュース」で取り上げた事例と反対のことが起きているわけです。

商品価格は、こうした世界情勢や経済動向を如実に表します。世界のニュースと自分たちの生活が実はつながっていることを改めて実感させられますね。

SECTION 3/3

ディープフェイク動画、どう対応?

第3問:偽動画拡散防止の国際団体「C2PA」に加入している日本企業は?(複数回答可)

 (1)パナソニック

 (2)ソニー

 (3)ニコン

ロシア軍がウクライナへの侵攻をはじめた翌月の3月、ウクライナのゼレンスキー大統領の偽動画がSNS上に投稿されたとしてニュースになっていました。実際の動画(日本テレビ『news zero』より)は一目で合成だと分かるものでしたが、もしも、もっとクオリティーの高いものが出回っていたらと思うと背筋が凍ります。

しかし、こうした人工知能(AI)を利用した偽動画「ディープフェイク」への対策も進化してきているようです。日本経済新聞によると、東京大学の山崎俊彦准教授らはAIを訓練し、9割前後と世界最高水準の精度で偽動画を見破る手法を開発しました。国際会議で報告するとともに、ソースコードを公開して広く活用できるようにするといいます。

世界の大手企業も国境をまたいで対策を進めています。AdobeやMicrosoftなどが連携し2021年に設立した「Coalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA:コンテンツの来歴と信憑性のための連合)」に、光学大手のニコンが加入。2022年3月にはソニー株式会社も参画を表明しました。日本経済新聞によると、暗号化で編集履歴を改ざんできなくするソフトを共有し、2024年にも実用化するといいます。

「映画のハリウッドスターの動きに、自分の顔を当てはめる」など、スマホのアプリで簡単にディープフェイク動画が作れる時代。対策技術の進歩も必要ですが、その動画が真実か虚偽かを考え、見極めるための情報リテラシー向上も求められそうです。

正解  第1問:(1)フロンティア(LUMIは3位、神威太湖之光は6位)  第2問:(3)13%  第3問:(2)ソニーと(3)ニコン

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