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漠然とインターンを終えないために 夏を制する就活虎の巻2
内定獲得に直結しそうだから、周囲もやっているからという理由だけで、漠然とインターンに参加しようとしていませんか? もちろん、インターン経験を積むことは、就活を有利に進めるための手法の一つです。しかし、計画的な準備と振り返りを行わなければ最大限の効果を得ることは難しくなってしまいます。もう動き始めている方も、これから準備を始めようという方も、この記事でおさらいしましょう。
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サマーインターンの効果を最大化するために
みなさんは、サマーインターンに参加する目的を定義できていますか? インターン前には選考対策に注力しがちですが、機会を最大限に活かすためには、まずインターンに参加する目的・意義を整理することが大切です。
<サマーインターンを経験する3つの意義と目的>
- 内定獲得
サマーインターンに参加すると、早い場合は7月頃に内定を獲得できるチャンスがあります。また、インターン参加実績は、参加企業以外からも活動の一環として評価されることもあります。特に選考倍率の高い難関企業のインターン実績があれば、選考官からも注目されやすくなるでしょう。 - 成長機会
インターン本番では現場で活躍している社会人がメンターにつくことが多く、ワークへのフィードバックを得る機会があります。さらに、参加者同士での交流が生まれれば、切磋琢磨し共に成長を目指せる就活仲間になれるでしょう。 - 適性判断
まず選考プロセスにおいて自らの実力が測れます。複数社のインターンに参加できれば、自分にはどんな社風が向いているかといった適性面の判断材料を得ることができます。
3つ目は意外と見落としがちですが、秋から冬にかけての本選考で結果を出すためにも、特に重要な点です。
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Will・Can・Mustの下準備
では、おろそかになりやすい適性判断の進め方について詳しく見ていきましょう。適性判断にあたってよく用いられるフレームワークは「Will・Can・Must」です。3つの円が重なった部分が、モチベーションも成果も最大化できる仕事選びのヒントになります。
<Will・Can・Mustのフレームワーク>
Will:やりたいこと
Can:できること
Must:やらなければならないこと
秋以降にこのフレームワークを有効に使えるようになるために、サマーインターンの前から意識して準備をしておきましょう。3つの項目を埋めるには、自分は何がしたいのか、何が得意なのか、これから必要とされる仕事がなにかを理解していなければなりませんが、学生時代の経験だけでこれらを埋めるには限度があります。そこで、まず幅広くサマーインターンにエントリーし、経験を積んで内省を深めてこのフレームワークを活用し、秋以降の活動方針にすることを目指しましょう。
<Will・Can・Mustを使って軸を定めるためにやるべきこと3つ>
- 知識を増やして興味範囲を広げ、自分に合う企業を探すために、夏のうちは受ける業界・企業を絞らずに幅広くエントリーする。(Will・Can・Mustの面積を大きくする)
- 「自分は何がしたいのか(Will)」「何が得意なのか(Can)」を、インターン選考やインターン中の行動・感情を振り返って言語化する。
- 「これから必要とされる仕事がなにか(Must)」を、社会動向の理解や業界研究を通じて学ぶ。
→Goodfindの業界研究セミナーへの参加もおすすめです。
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先輩に学ぶ動き方のコツ
では、次に今後の就活スケジュールを確認し、サマーインターンに向けての選考対策を進めていきましょう。
まず、就活モデルスケジュールは以下のとおりです。あくまで一例なので、自分が使える時間と相談しながらスケジュールを組み立てていきましょう。
7~9月にサマーインターンの本番が開催された後、10・11月頃からインターン参加者向けの早期選考フローが始まります。ここで納得できる企業からの内定を得られれば年内に就活を終了することも可能です。インターン本番に参加できていなかったとしても、インターンエントリー者にも選考案内がなされる可能性もあるため、志望度の高い企業からの連絡についてはこまめにチェックしておきましょう。
ここからは、先輩からの声を紹介します。
【サマーインターンへのエントリーの進め方について】
- 想像よりも選考に通らなかったり、開催日程が重なったりするのでエントリーは多めに出しておいたほうがいい。目安は20社以上。
- グループディスカッションつき説明選考会や一括エントリーなども活用し練習とエントリーを並行して進めていきたい。
- 早期開催のサマーインターンに参加できると、自信がついて他のインターン選考も通りやすいと感じたのでおすすめ。
【サマーインターンを複数社受けるメリット】
- 自分が興味がある・ないという軸がどこにあるのかがなんとなく見えてきた。
- やれと言われて楽しくやれることは限定的であることに気付いた。
- 就活生同士での立ち位置やレベル感がわかり、本選考を受けるべき企業の目処が立てられた。
- サマー後の優遇フローについて、他社のエントリーも進めつつ選考を進められた。
- 早期フローに乗れたことで、志向性が合わない企業については辞退できる程度の余裕が持てた。
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選考対策:基礎編
ここまでサマーインターンでの経験をどのように活かしていくか、フレームワークと先輩の声をお伝えしてきました。しかし、選考を突破できなければ元も子もありません。ここからはサマーインターンの選考を突破するための選考対策を紹介していきます。
◆忙しくても最低限押さえておきたい選考対策
◎Webテスト・筆記試験
- 対策本を最低1冊やっておく。
- コンサルティングファームの筆記試験は戦略ファーム内定者であっても落選することがあるため要注意。
◎グループディスカッション
- 第一志望の選考前に5回ほど経験を積んでおきたい。
- なるべく多くのフィードバックをもらう。
- 自分の課題が説明力やコミュニケーション能力なのか、問題を解く力なのかの見極めが重要。
◎エントリーシート・面接
- 第三者による添削を受けましょう。
- 自己分析はストレングス・ファインダーがおすすめ。
- 社会人の先輩の入社理由をたくさん聞き、参考にする。
- 食わず嫌いをせず、幅広く企業分析をすること。
- まず幅広く見てから絞ること。初めから絞ると比較ができないため志望動機が薄くなりやすい。
- コンサル志望の場合は、特に「なぜ?」を問われることが多いため考える癖をつけておく。
【参考記事】
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選考対策:業界別編
ここからは、業界別の選考フローと選考の特徴について見ていきましょう。なお、紹介している選考フローは一例のため、詳しくは各企業からの情報を確認してください。
◆コンサルティングファーム
◎一般的な選考フロー
- エントリーシート
- Webテスト/筆記試験
対策不足だと不合格になる可能性が高いため、過去問に取り組んでおきたい。 - ケース面接
コンサルならではの選考プロセス。1~3回行われるため、書籍やセミナーで予習しておく。可能なら友人同士よりも先輩や社会人と模擬面接が実施できると良い。最低50問以上をこなしておきたい。 - ジョブ本番
◎選考のポイント
(1)本質的な思考トレーニングを行う
- 身の回りの事象について、常に「なぜ」と問う癖をつける
- 自分の選択行動の理由を常に分析/構造化し根拠立てて説明できるようにする
→ケース面接で必須となる思考の瞬発力と柔軟性が身につく
(2)難関ベンチャーのサマー早期選考に参加する
- 4~6月に選考が始まる難関ベンチャーを受ける
→コンサル出身者から厳しく的確なフィードバックが受けられる
(ベンチャーの事業部長クラスには、戦略コンサル出身者が相当数いるため)
◆外資メーカー
◎一般的な選考フローと選考のポイント
- エントリーシート
他業界と比べ分量が多い傾向があるため余裕を持って準備を。リーダーシップについて問われることが多いのでエピソードを準備しておきたい。 - Webテスト/筆記試験
- グループディスカッション
難易度が高く、お題とともに資料が与えられ、読解力・理解力が試される問題が出る傾向がある。資料読解の分担を行うなどして議論の時間を残せるよう注意する。 - 面接
リーダーシップについては面接でも問われやすい。エントリーシートを読み返して深掘り質問の対策を。英語面接を実施する企業もある。 - インターン本番
◆メガベンチャー・難関ベンチャー
◎一般的な選考フローと選考のポイント
- エントリーシート
課されないこともある。 - 説明会
- グループディスカッション
説明会とセットで行われることもある。 - 面接
1~2回行われる。価値観や将来像・キャリアプランなどについての深掘りをされるので自己分析を丁寧に準備しておきたい。 - インターン本番
終了後、優秀者に優遇フローの案内が行われることが多い。
◆日系大手(秋冬インターン)
◎一般的な選考フローと選考のポイント
- エントリーシート
自己PRや学生時代頑張ったことなどに加えて、広告代理店では特殊な設問があることも。 - Webテスト/筆記試験/適性検査
コンサルほどの難易度ではないため、他社選考で経験を積んでおきたい。 - 面接/グループディスカッション
面接は2回程度行われる。 - インターン本番
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誰よりも濃い時間を過ごそう
ここまでサマーインターン選考対策と、インターン経験をどのように振り返ると良いかについてご紹介してきました。選考対策記事やセミナーを活用しながら、一歩ずつ対策を進めていきましょう。
つい目先の合否に気を取られてしまいがちですが、サマーインターンはあくまで納得の行く入社先を見つけるための第一歩です。インターン経験を通じて自らの適性判断を進め、フレームワークを活用しながら就活を進めていきましょう。
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