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EVENT REPORT

20代で事業経営を目指す人の最短ルートとは?

公開日:

Spoken by 藤本 直也, 伊藤 豊

Edited by 島田 啓佑

Sponsored by レバレジーズ株式会社

インターネットの普及や働き方の多様化により、「20代で事業経営を目指す」ための機会は増えつつあります。しかし、正しい知識と事業経営につながる環境を見極める視点がなければ、最短でたどり着くのは難しいでしょう。

そこで今回は、25歳で執行役員に就任し、企業の急成長期を支え続けているレバレジーズ藤本氏と、20代後半からGoodfindを運営してきたスローガン創業者の伊藤が、2020年6月に登壇したセミナーでお話した、『20代で事業経営を目指す人の最短ルート』についてお届けします。

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最短で事業経営を目指すために見極めるべき3つのポイント

藤本 直也

レバレジーズ株式会社
執行役員

2014年レバレジーズ新卒入社。大阪大学工学部出身。就活においては、外資系コンサルティング・ファーム、日系大手企業からの内定を獲得するもレバレジーズに決める。 内定者時代から、社長直下で新規事業の市場調査を行い、「teratail」の企画、立ち上げおよびグロースに携わる。その後、戦略立案・組織設計・マーケティング、広報など幅広い業務を経験し、2017年に最年少で執行役員に就任。

伊藤 豊

スローガン株式会社
代表取締役

1977年栃木県生まれ。2000年に東京大学文学部行動文化学科心理学専修課程卒業。日本アイ・ビー・エムを経て、2005年にスローガン株式会社を設立し、2006年よりGoodfindの運営を開始。その後、キャリア分野のサービス以外にも、FastGrowやTeamUpなどメディア・SaaS分野での事業を展開。

──はじめに「20代で事業経営を目指す」ために、選ぶべき環境を見極めるポイントがあれば教えてください。

伊藤:事業特性・企業規模・組織カルチャーの3つの観点を意識して選ぶことが重要です。

まず事業特性ですが、大きく資本集約型と知識集約型に分けられます。

資本集約型は金融資本や労働資本を大量投入することで、パワープレーで優位性が築けるという事業特性があります。大資本を有する大企業が有利になり、個人の能力の高さよりも企業の資金力や実績、信用やブランド力が優位性を生みます。また資本集約型の巨大な組織では、社内プレゼンや調整力、あるいは稟議プロセスなど社内での競争が重視される傾向にあり、年功序列の組織になりやすいと言えます。

一方の知識集約型は、一人のアイデアや創意工夫によるイノベーションによって価値が生み出されることで成り立ちます。高い専門性を持つ優秀な人材を多く確保し、一人ひとりの才能を活かすことが優位性に繋がります。少数精鋭の組織で個の才能に依存するので、年齢に関係なく実力が評価されやすく、最短で事業経営を目指すには適した環境です。

次に企業規模ですが、事業作りの経験を積むには、個人的にはベンチャーや中堅企業がおすすめです。

意外にも、リソースが豊富にあることで事業創造カルチャーが育まれにくいことがあります。どんな企業でもリターンに対して不確実性がある以上、初めから多くのリソースを割くことは難しいですが、それに加えて大企業では、最低でも100億円くらいの事業市場規模が見込めないと新規に事業参入するメリットが少ないからです。これは『イノベーションのジレンマ』といって、大企業が事業開発に乗り遅れる構造的な背景です。

また、あまりにスタートアップ過ぎるとリソースが足らず、一つの基幹事業へ集中することが優先されるため、新規事業開発の機会が少ないケースもあります。

一方、ある程度の規模があるベンチャーや中堅企業であれば、次の成長の柱となるような事業を必要としているので、数億円規模の事業創りの経験を積める機会は比較的多いでしょう。

しかし、知識集約型で中規模の企業であっても、必ず事業創りの経験を積めるとは限りません。そこで大切になるのが、最後の組織カルチャーです。

特に、若手人材に適切なポジションと機会を与えている組織であることが重要です。「年齢や経験に関係なく活躍している人材に任せていく」という根本的な思想を経営陣が持っていて、実際にそのようなアサインがされている実績のある企業であれば、事業創造の機会は十分にあると言えます。また、そのような企業は新卒・中途関係なく、とにかく優秀な人材を求めているので、新卒採用に力を入れる傾向があります。

これら3つの観点で選んだ環境で、知恵を絞って創意工夫を重ねる経験を積むことで、ビジネス構築能力が磨かれていくと考えています。

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コンサルにいっても経営力がつくとは限らない?事業経営に不可欠な力とは

──知識集約型の方が事業経営を目指しやすいということは、コンサルに行けば必要な力が身につくのでしょうか?

伊藤:確かに戦略ファームは知識集約型といえますが、パートナーが案件を取ってきて、それを若手がデリバリーするという構造を考えると、営業マインドや事業マインドが育まれにくい組織カルチャーだと言えるでしょう。また、ほとんどの案件は巨大企業相手のコンサルティングなので、いわゆる0→1の事業創造ではありません。事業経営を目指すのであれば、その辺りがネックになると思います。

もう少し大規模なファームになると、知識集約型ではなく労働集約型に近いですね。ファームの規模やブランド力で大型案件を受注し、プロジェクトメンバーとしてコンサルタントを大勢アサインします。皆さんがコンサルティングと聞いてイメージするような、クライアントと膝を突き合わせながら課題を解決していく仕事とはかけ離れているかもしれません。

事業経営をしたいのであれば、シンプルに事業会社で事業をつくる経験をしたほうがよいでしょう。

藤本:コンサルティングファームと事業会社では、仕事で求められる力が大きく異なりますよね。面接などでコンサル出身の方にお会いする機会があるのですが、戦略立案をしてそれを実行するというより、アナリティクスに長けている印象が強いです。リサーチや数値分析から、資料をまとめてレポーティングすることに優れていますが、自分で意思決定をして物事を動かす経験は圧倒的に少ないですよね。

事業会社の場合は、何もないところからサービスを生み出したり、事業を創りあげたりすることが多いので、その過程でリサーチや戦略立案、組織マネジメントや人材育成、実行力など様々な能力が求められます。

──事業経営において、最も難しいことは何でしょうか。

藤本:新規事業と既存事業によって異なりますね。

新規事業で一番難しいことは、『心が折れないチームをつくること』だと考えています。小規模なチームであれば、自分自身が問題解決のために頑張ればなんとかなりますが、数十人から数百人の組織を任されると、全員のパフォーマンスを最大化するために、組織マネジメントの考え方が必要不可欠です。やはり人を動かしたり、人を率いたりする力が不足していると、事業を任せることは難しいですよね。

また、既存事業では組織のベクトルを合わせて同じ方向へ導くことが最も難しいと考えます。僕は200名くらいの部署の組織改革をしていますが、戦略を大きく変えようとしても、全員がすぐに方向転換できるとは限りません。賛成の人もいれば反対の人もいて、組織として腰が重い状態の時もあります。それでも「こっちに進もう」と全員を引き連れていかなければ、問題解決の速度を上げることは出来ません。

伊藤:事業の泥臭い部分や組織マネジメントの経験がないと、キャリアチェンジしてもすぐに事業経営に携わることは難しいでしょう。20代で事業経営を目指したいのであれば、最初の企業選択がその後のキャリアに大きく影響することは、きちんと理解しておいたほうが良いと思います。

特に、コンサルでは多様なメンバーを組織マネジメントする必要がないので、他の業界へキャリアチェンジした時に苦労する人が多い印象です。

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20代で事業経営を目指すために、成長期の事業会社に入社

──25歳で執行役員になり事業経営をされている藤本さんは、どのような就活をされていたのでしょうか。

藤本:さすがに就活時から、伊藤さんがお話しされた3つの観点をすべて持ち合わせてはいませんでした。ただ、自分で事業やサービスを創ることをキャリアの軸にするとは決めていましたね。変化が速い現代では、ノウハウやテクノロジーはすぐに陳腐化するので、自分で事業を創ることができれば、時代が大きく変化しても困ることはないと考えていました。

それから、1年目で事業開発を任せてもらえる会社を探しましたね。今でこそ、そのような会社は増えてきましたが、7、8年前はそれほど多くありませんでした。

当時の僕は、既に成長を遂げた企業に入るのではなく、これから成長していく企業の急成長期を支える人間になりたかったんです。なぜなら、これまで優秀と呼ばれる人たちは、すごい会社に入社するのではなく、すごい会社を創ってきた人たちだと就活中に気づいたからです。

企業成長のスケールと起業家輩出時期を創業年代が異なる企業4社で時系列比較した図
※Goodfind調べ

例えば、コンサル出身で有名な経営者は、現在50代〜60代の方が多いですよね。でも彼らがコンサルに入社したばかりの頃は、日本にまだコンサルティングが浸透していなかったので、周囲からは「コンサルに入って何するの?」と言われたそうです。それでもコンサルティングを仕事にし、自分のスキルを磨きあげることで、いまのコンサル業界を創りあげたわけです。

だから僕自身は、これから成長期を迎えるレバレジーズで事業経営することを選びました。レバレジーズに入社して、先行する有名なベンチャー企業よりもレバレジーズを大きな会社にすることが、自分のキャリアを高めていくことにつながると考えました。

──藤本さんが入社した当時と比べると、売上規模や組織規模は何倍にも成長していますが、今でも若手に事業経営を任せる環境があるのでしょうか。

藤本:むしろ、今の方が若手に事業経営を任せる環境があると思います。僕が入社した当初は規模が小さすぎるがゆえに資本体力がなく、やりたくてもできない事業が多かったのと、8割〜9割が中途社員だったので今ほどの新卒文化はありませんでした。

ここ数年で事業数も売り上げも急増し、同時に新卒採用を本格化したことで、「新卒が活躍するのは当たり前」「若くても任せるのは当たり前」という文化が根付いてきました。事業を創出するのに十分なリソースがありながら、どんどん挑戦していこうとするベンチャーである今は、若手が活躍するには最も良い環境だと思います。

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思考の深さだけでは、問題解決できない。事業経営に必要な力を育むには

──では、事業経営には具体的にどのような力が求められるのでしょう。

藤本:事業フェーズによって求められる力は異なります。新規事業の立ち上げ時には、やり方がわからないような無理難題でも、周りを巻き込みながら完成させていかなければなりません。そのため、ただ闇雲に努力するのではなく、課題設定能力や仮説思考に優れ、辛抱強く最後までやり抜く力が必要です。それに加えて、組織を導くためにビジョンを掲げて仲間を引っ張るリーダーシップが求められます。

また、事業の拡大時になると一定量のデータが蓄積されているので、分析力と、その分析をもとに自ら考える能力が求められます。また、組織規模が大きくなると各方面から様々な意見が上がってくるので、多様な人々をまとめられるような人間性と、伝えたいメッセージを正しく組織全体に浸透させていくような、組織構築力も大切です。

レバレジーズには、様々なフェーズの事業が存在するため、それぞれに求められる力を身につける必要があります。

──課題設定能力や仮説思考はどうすれば身につくのでしょう。

藤本:「思考の深さ×経験×知識量」ですね。ロジカルシンキングや分析をして、深く思考すれば絶対に問題解決できると思っている人が多いと思います。でも、思考の深さだけでは問題は解決しないんです。考えに考えを重ねてもどうにもならないこともあるので、そのような時に当たりをつけられるかは、経験や知識量に比例します。

そのため、課題設定能力や仮説思考を鍛えるには、自分が責任を持って問題解決する経験を積み、どうしたら良いのかわからない問題を、自分でどうにかする以外の方法はありません。

伊藤:結局、皆さんが知りたいのは、明確に「事業経営に必要なスキルとそのスキルの身につけ方」だと思います。私も若い頃に同じことを思っていましたが、20年近くビジネスの経験を積んだいま、それは「なんとかする力」で、その力を養うためには、自分ひとりでは手に負えないくらいの課題に取り組むしかないと思っています。

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自ら変化を起こし創り上げる人が、事業経営のチャンスを掴む

──最後に、20代で事業経営のチャンスを掴むために必要なことは何でしょうか。

伊藤:若いうちに大きな仕事を経験することです。若手時代を大きな会社で過ごすと、ジョブサイズを小さくした仕事を与えられます。そうなると、自分の持っている力を超えて「なんとかしよう」とはならないので、自分の守備範囲でしか仕事をしなくなってしまいます。

しかし、若手のうちに大きな仕事を経験すると、自分の力だけでなくいろんな人の力を借りたり、人を動かしたりして「なんとかしなきゃ」と必死になりますよね。それと同時に「自分の力だけに頼って成し遂げるのは無理だ」ということにも、早めに気づくでしょう。そのような環境の方が大変ではありますが、ビジネスパーソンとして早く成長できますし、20代で事業経営に近づくためのチャンスは豊富だと思います。

藤本:僕は、自分自身で環境をつくることだと思います。学生時代の経験がビジネスに直接活きることは、そう多くはないかもしれませんが、「自分がいたからその『場』が大きく変わった」という経験は、ビジネスにも通じる部分があると思います。自分が所属するコミュニティや団体で、環境に適合するのではなく、自分から環境を創れる人は事業経営に向いていますし、社会に出ても活躍できるでしょう。

今は変化が激しい時代なので、トップダウン型の企業経営では企業の存続は難しくなっています。出来るだけ現場に近い人たちが会社を変えたり、新しいものを創っていったりすることができないと、企業の競争力が低下していくという危機感をもつ経営者は多いです。

世界で伸びている企業をみても、人に教えてもらって成長する人材より、自分で何かを変えたり創っていけたりする人材の価値が評価されているのは一目瞭然なので、「この企業に入ったらスキルが得られる」や、「この企業に入ったら何かを学べるだろう」という考え方は今すぐやめた方がいいですね。まず自分が何を創り上げていきたいかを見つけて、それをどの企業で実現するのかを考えるべきです。

本気でやりたいと思っているのであれば、自分で事業企画をして、僕のような社内にいる事業創りの経験がある人をうまく頼ればいいですよね。

そのような人材がレバレジーズに集まり、最先端の領域を担えるよう、僕自身もできることは後押ししていこうと考えて取り組んでいます。

注目企業

話し手

藤本 直也

藤本 直也

レバレジーズ株式会社
執行役員
2014年レバレジーズ新卒入社。大阪大学工学部出身。就活においては、外資系コンサルティング・ファーム、日系大手企業からの内定を獲得するもレバレジーズに決める。 内定者時代から、社長直下で新規事業の市場調査を行い、「teratail」の企画、立ち上げおよびグロースに携わる。その後、戦略立案・組織設計・マーケティング、広報など幅広い業務を経験し、2017年に最年少で執行役員に就任。
伊藤 豊

伊藤 豊

スローガン株式会社 代表取締役社長
1977年栃木県生まれ。2000年に東京大学文学部行動文化学科心理学専修課程卒業。日本アイ・ビー・エムを経て、2005年にスローガン株式会社を設立し、2006年よりGoodfindの運営を開始。その後、キャリア分野のサービス以外にも、FastGrowやTeamUpなどメディア・SaaS分野での事業を展開。

編集

島田 啓佑

島田 啓佑

Goodfind College 編集部 / Goodfind Magazine 編集長
BtoB、BtoC、BtoBtoCと、これまで全く異なる領域のビジネスを経験。 様々な業界や企業と関わってきた知見を活かし、ベンチャー、コンサルティングファーム、大企業の経営層を始め、優良成長企業で活躍するビジネスパーソンのインタビューなどを多数手がける。