INTERVIEW

“就活生”を演じていませんか?ありのままで活躍する先輩に学ぶ、就活&キャリアの考え方と築き方

皆さんは「優秀そうな就活生」に見られるために、自分の気持ちから離れて型にはまった役割を演じていませんか? 就活のゴールは内定ではなく入社後の活躍ですが、活躍するには頑張り続けられる環境選びが重要です。では、どうすれば「自分をドライブさせる環境」を選べるのでしょうか? そのヒントを求めて、日本を代表する大企業で活躍する二人の先輩にお話を伺いました。
二人はどのように就活を進めて、いかに意思決定したのか? 全国転勤や部署異動といった、予期せぬ波を乗りこなしてきた二人が実践する「就活・キャリア・プライベートにも共通する思考と行動」から学びましょう。

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話し手

大橋 沙彩

大橋 沙彩

日本たばこ産業株式会社(JT)
たばこ事業本部 コーポレート経営企画部 

長坂 万有

長坂 万有

日本たばこ産業株式会社(JT)
たばこ事業本部 マーケティング企画部 

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迎合しがちだった優等生が、「私は私」になれた理由

左:大橋氏、右:長坂氏

大橋 沙彩(おおはし・さあや)

日本たばこ産業株式会社(JT)

たばこ事業本部 コーポレート経営企画部

青山学院大学卒業後、2012年に新卒でJTに入社。9年間で全国転勤を二度経験し、営業・人事・役員秘書・企画というジェネラリストの道を歩む。サステナビリティのプロジェクト立ち上げ・戦略立案支援等に従事した後、2021年4月からはコーポレート経営企画部にて、全社課題解決に向けた各種プロジェクトの企画・推進を担当。夫と共に協力しながら、プライベートとキャリアを両立中。

長坂 万有(ながさか・まゆ)

日本たばこ産業株式会社(JT)

たばこ事業本部 マーケティング企画部

大阪大学卒業後、2018年に新卒でJTに入社。大学時代は大学祭の運営やインド留学を経験し、就活では「自己肯定感を上げるような商材」を軸にする一方、同じようなカラーの人が集まっているのではなく、多様な人が輝く企業を探す。入社後3年間は本社 医薬事業部にて人事総務・広報を担当し、2021年3月から本社たばこ事業本部のマーケティング企画部に所属。女性の働き方についても考えながら「自分らしいキャリアと生き方」を模索中。

──今日は「自分をドライブさせられる環境の選び方」をテーマに話を伺いたいのですが、まずは、現在の大橋さんの価値観を形成した原体験を教えてください。

大橋:小中高で感じたことが原体験となっていて、就活はもちろん、入社後にJTやたばこについて考える時にもつながっています。

小中学生の頃は優等生タイプだったせいか、「周りの期待に応えたい」気持ちが強いあまり、自分の意見を言わずに周囲に合わせていました。「主張したい」と考えてはいるのに、それを行動に移せない歯がゆさを感じている子供でした。

今振り返ってみると、主張できなかった理由は、自分軸で考えていなかったゆえに自分の意見へのこだわりが弱く、「みんなが言っているならそれが正しいのかな」と、常識や多数派の意見を鵜呑みにしていたからです。

大橋: そんな私が「世の中のあたりまえを疑い、自分の意見をきちんと主張して生きていきたい」と感じるようになったのは、SARSが流行した時でした。当時中学生だった私は上海に住んでいたのですが、日本のニュースで「上海でSARSが流行していて、多くの人が防護マスクをしている」と報道されているのを国際放送で観ました。しかし実際私が街に出掛けても、マスクをしている人を見かけることはほぼなかったのです。

マスクをしていたのはほんの一部だったにも関わらず、その一部分が全てで当たり前かのように報道されていることに、強い違和感を覚えました。その時に「世の中や周りの意見に迎合しすぎると真実が見えなくなる。自分の目で見て自分で物事を考えたい」という意識が芽生えました。

その後高校に入学すると、少しずつ「私は私」と思えるようになっていきました。高校は多様性溢れる環境で、「私はこう思うけど、あなたはそう思うのね」というタイプの子が多かったこともあり、「周りに合わせなくていいんだ、主張していいんだ」と実感したのです。

大学の新歓では「かわいい1年生の女の子の役割を演じなきゃいけない」と勝手に思い込んでしまい、居心地の悪さから結局サークルには入りませんでした。今振り返ると、心のどこかで「迎合して求められる役割を演じた方がいいのかな?」と思いながらも、迎合しない自分でありたかったからだと思います。

大橋: 就職活動でも「周囲に流されるがままに就活生の役割を演じたくない」という思いがあり、最初は「なぜ就活するのか?なぜリクルートスーツを着るのか?」という問いに納得いく答えが出せず、なかなか動き出せずにいました。最終的には「親のすねをかじり続けるわけにはいかない、経済的に自立しよう」と自分の中で就活する理由を見つけて、3年生の終わり頃にようやく選考を受け始めました。

「やっぱり就活生の仮面をかぶらないといけないのかな?」と思いながら、JTのインターンの面接に参加したところ、革ジャンにジーンズの社員が登場して驚きました。その日の面接での質問は今でも覚えていて「最近やべぇって思ったもの何? やべぇって思った人は誰? 人生の最後に行きたいところは?」という3問(笑)。これは就活なんだろうか?という嬉しい衝撃で、自分と合いそうだと直感的に感じました。

振り返ってみると、決してナチュラルに初めから「私は私」というスタンスで行動できたわけではありませんでした。周りの意見や期待を気にしながらも「自分の主張ができる人になりたいから、迎合しないぞ」という想いが芽生え、それに従って意識的に行動しているうちに、時に戸惑いながらも少しずつ「私は私」という在り方が形づくられてきたのだと思います。

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どんな環境でも、自己肯定感を上げられるか?

──長坂さんは、どのような学生時代を過ごしましたか?今のご自身の価値観を形成した原体験を教えてください。

長坂:瀬戸内海の島で生まれ育った私は、小学校までは勉強が得意で、学級委員長的な性格でしたが、中学で島の外に出て、自分より賢い人が沢山いることや世界が島の外にも大きく広がっていることを知ってからは、人前に立つことよりも、自分が楽しく取り組めることに目を向けるようになりました。高校時代は世界に強く興味を持ち、英語を一生懸命勉強しました。

また実家がお寺だったことも、私の進路や意思決定に大きく関わっています。仏教の繋がりから子どもの頃に海外で唯一訪れたインドに親近感を持ち、マイナー言語への関心も相まって、大学ではヒンディー語を専攻しました。そして大学3年でインドに留学したことが、就活の軸にも影響を与えました。

長坂:半年間留学したインドの文化は日本と大きく異なり、いい加減な対応をされることや、騙されそうになることが日常的にあります。ただ、こちらが主張をし続けると、彼らが動いてくれたり、私の意見が通ったりすることがあったのです。この経験を機に「遠慮して恥ずかしがらずに、ちゃんと主張して意見を通す」というふうに、自分が変化していきました。

また、インドでのもう一つの気づきは「自分のご機嫌は自分で取ろう」ということ。理不尽な目に遭うなかで精神状態が上下しましたが、それでも生きていくためには、自分のテンションや自己肯定感を自分で上げるしかなかったのです。逆に言うと、環境がどうであれ自分で自分を上向きにできれば、やる気がわいて楽しく生きられることに気がつきました。

インドにて友達と(右から2番目が長坂氏)

──インドでのご経験から、スタンスの変化や気づきがあったのですね。その後、就活はいつ頃から始めて、どのように進めましたか?

長坂: 始めたのは3年生になる前の春休みで、最初はいわゆる「意識高い」系の就活生でした(笑)。実家がお寺という環境で育ったことから、当初は「人の助けになることをしなきゃいけない」と思っていて、社会貢献を軸にJICAや国連といった機関を見ようとしていました。

ただ、様々な企業の方とお話して深堀りしていただくうちに「長坂さんが言ってることと、実際に思ってることが違うよね?」とよく指摘され……。そこで考えなおした結果、「私が本当にやりたいのは、一人ひとりの自己肯定感を上げることだ」と思い至りました。困っている人のマイナスをゼロにするような社会課題の解決よりも、私自身が経験から実感した、日常で個人の気持ちを上げることに関心が向いていたのです。

そして「生きる上ではなくてもいいけど、人の気持ちや自己肯定感を上げる商材やビジネスに携わりたい」と考え、化粧品・消費財・ホテルなどを受けていきました。

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「君はコンサルっぽいよね」への違和感から、志望した企業とは

──「自己肯定感を上げる」商材やビジネスを軸に企業を探し、嗜好品を扱うJTに行き当たったのでしょうか?

長坂:はい、もちろんそれもあります。ただJTに入社を決めた一番の理由は、「いろんな人がいて、会社の色がはっきりしていない」と感じたからです。

長坂: 当時、私は就職活動のアドバイスをもらうために就活支援の学生団体に所属していました。そこでは就活を終えた先輩が1つ下の学生に対して、「君はメーカーっぽいよね」「君はコンサルっぽいよね」などと言うのを頻繁に耳にしました。

「コンサルっぽいね」と言われると、「私はコンサルに入社できるのかな?」と期待を抱く一方で、「ちょっと話しただけで、私の何がわかるねん!」と思ってしまったのです。大橋さんも、上海でのニュースにおいて「一部分のことを、あたかも全てそうである」かのように語られていることに違和感があったと言っていましたが、私も自分の一部分が見られて、「合いそうな会社・業界」を勧められることに違和感がありました。

その違和感がさらに展開し、「〇〇っぽい」という言葉が当てはまらない会社に行きたいと思うようになっていきました。〇〇っぽい会社に入社したら「〇〇っぽい人にならなきゃ」という意識が働き、同調圧力に自分が潰される。自分らしさを失うと、自分で自分のご機嫌を取れなくなると思ったからです。

こうして「どんな人がいても不思議じゃない会社はないだろうか?」と考えていた時に出会ったのがJTでした。すごくアウトローで企業に就職すること自体が意外な先輩がJTに入社していたのが気になったんです(笑)。

実際にJTのインターンに参加すると、「〇〇っぽい」という枠にあてはまらない社員が多くて、面接でも他社に比べて「自分はこういう感じです」と個を表現してくれる面接官が多かったです。そのせいか「JTっぽい」という会社のカラーがあんまりないのが魅力でしたね。

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全国転勤や予期せぬ配属のリアル

──入社後はいかがですか?大橋さんは茨城と大阪で勤務されていますが、全国転勤に対して抵抗はなかったのですか?

大橋:入社の2か月前に配属通知が届くのですが、実はJTに入社を決めてから「ヤバイ、この会社、全国転勤があるわ……」と気づいて(笑)、正直に言うと転勤は嫌だなと思いました。最初の配属先の茨城県の営業所には、都内の借上社宅から通っていました。

大橋:しかし、入社してから「なぜ私は全国転勤が嫌なのか?」と冷静に考えてみたところ、その理由はどれも、今すぐには取らない選択肢に対する不安だと気がつきました。

例えば「転勤したら結婚できないんじゃないか」という漠然とした不安があったものの、22歳の今すぐに結婚したいわけではなく、「30歳くらいで結婚したいから、28歳くらいで相手を見つけるとして、あと6年はあるな」と思えました。そして上司に「30歳くらいで結婚したいと思っているので、28歳までには一度東京に戻してほしいです」と希望を全て宣言したら、心が安定しました。

──新卒の若手が、上司にそんなに明確に希望を言える関係性って、素晴らしいですね。

大橋: 生意気な若手ですよね(笑)。でも、希望はきちんと伝えていいと思いますよ。ただ、28歳で戻してほしいという希望とその後の大筋のキャリアイメージ以外は「部署はどこでもいい」と伝えて上司にお任せしていました。

入社当初は「この部署に行きたい」と言える人が尊いと思っていましたが、私の場合は予期せぬ仕事を経験する中で多くの学びを得られたこともあり、次第に「部署はあくまで手段。仕事をする上でのベーススキルはどの部署に行っても同じく鍛えられるものだし、自分の可能性を自分で狭めたくない」と思うようになりました。

最初は少し躊躇していた茨城勤務も、周囲に恵まれ非常に充実した経験ができたこともあり、茨城の次に大阪配属になった時も、「大阪で良いチャンスがあるならば」と飛び込みました。会社から動かされたと思った瞬間にネガティブになってしまいますが、「大阪にしかない、良い機会を自分は提供してもらっているんだ」と前向きに捉えたら、その通りとても素敵な経験ができました。

東京に戻ってからも、人事や秘書といった予期せぬ配属の連続でしたが、その度に自分で意味付けをして取り組んできました。例えば秘書に配属された際は、「細かいことは苦手なのになぜ私が役員秘書?」と最初は思ったものの、「役員が何を考えているかを学ぼう」と自分の中で前向きに転換していましたね。

秘書時代の大橋氏

入社当初は特定のスキルを持った人財になりたいと思っていましたが、部署を選ばず可能性を狭めなかった結果、営業・人事・役員秘書・戦略立案や経営企画と様々経験することができました。今は「様々な業務を広く経験して、ジェネラリストになる道もあるのだな」と思っています。

──予期せぬ配属でも仕事に意味付けをして、目の前のチャンスに全力で取り組んで来られたんですね。役員秘書の後には「サステナビリティ戦略立案・企画」という花形のようなお仕事をされています。

大橋:この時は唯一選んだと言いますか、秘書の仕事をしながらサステナビリティの仕事のお手伝いを始めたのがきっかけでした。社内の喫煙所で会話をしていた際に「お客様や自治体が加熱式たばこをどうやって捨てたらいいか困っている」と聞いたんです。それで近くにいた3人で「使用済み加熱式たばこを回収してリサイクルするプロジェクト」を立ち上げたところ、会社から「これは本格的にやってほしい」と取り組みの必要性が認められて、チームが組織されることになりました。

そういった経緯で、秘書を離れて本格的にチームのメンバーとなりました。現在では、日本全国に広がりましたし、JTに限らず業界全体の取り組みになっていますが、立ち上げに関われた当事者としては嬉しくやりがいを感じています。

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仕事もプライベートも、両取りするための考え方

──大橋さんなりの大企業の歩み方と言いますか、そうやって道を切り拓いて来られたのですね。一方で人生の伴侶も得られて、プライベートとの両立など、今後はどうしていきたいですか?

大橋:キャリアを優先してプライベートをあきらめることや、逆に結婚してキャリアをあきらめるといったことは、私は全く考えていません。私の場合はパートナーに恵まれて「仕事をどんどんやりな」と言ってもらっているので、キャリアもプライベートも、ほしいものはほしい、全部をあきらめないことを目指してわがままでありたいと考えています。もちろん、できないことや壁にはぶつかるかもしれませんが、まずは貪欲でいたいですね。

キャリアでは、これまでは予期せぬチャンスを楽しんできましたが、これからは命を賭してでも実現したいことをJTの枠にとらわれずに考え、尽力したいという想いがあります。もともと「嗜好品の幅を広げたい」という想いをずっと抱いているので、目標を具体的に考えているところです。22歳の頃に思い描いていた姿と今は違いますが、わがままにドライブをかけていこうと思っています。

──長坂さんは、プライベートを含めた今後について、どのように描いていますか?

長坂: 女性のキャリアを考えて試行錯誤するうちに、「プライベートでも自分を型にはめるのをやめよう」と思い至りました。それまでは「結婚しないといけない」「女性が家事をしないといけない」「男性を立てないといけない」といった、自身が持っていた固定概念が無意識に自分の中にありましたが、一回全ての思い込みを取り払ったら一気に楽になりました。

大橋: 就活もそうですが、プライベートでも「役割」にはまりたくないんですよね。 でも私も長坂さんも「こうあるべき」を意識しているがゆえに、その固定概念の役割を剥がそうと努力しているんですよね。元からナチュラルに自由に生きているわけじゃなくて「自分らしく自由に生きたい」という意思を持って、役割から自由になろうと、ある意味努力しているんだと思います。

SECTION 6/6

就活生を演じず、ありのままの自分でドライブをかけられる環境を

──役割を演じないために、就活生はどのように考えたらいいでしょうか?

長坂:就活に正解はないですし、学生は選ばれる側だから失敗できないということはありません。ESも面接も型にはめる必要はないし、会社の色に染まろうと合わせる必要もないんです。

学生時代にすごい実績を残してなくても良いですし、立派なことやかっこいいことを語らなくてもいいんです。企業に合わせにいかずに「自分がどんな人間か、どんな想いを持っているか」を等身大で語ってほしいですね。

また、就活を進めていくと、論理的に話すことにとらわれがちですが、自分らしさを伝えるコツは情理の「情」で、自分はどう感じたのかという喜怒哀楽の感情を伝えるのが大事だと思います。

長坂:ちなみに、就活中に企業から「この会社に入って何したいですか?」と聞かれるのは、すごく酷だと思います。多くの学生の方は「そんなの入ってみないとわからないよ」というのが本音ではないでしょうか。

企業にもよりますが「自分はこんな世界を実現したい」という大きなものがあった上で、「でも手段としてどんな仕事をしたいかは、今はわからないからいろいろやってみたい」という割り切ったスタンスもありだと思います。少なくともJTはそういう方を歓迎しています。

大橋: 私は二つお伝えしたくて、まずは「就活のあたりまえを疑い、就活生役を演じないでほしい」です。私の場合は「なぜ就活するのか?」を自らに問い、最後は「なぜリクルートスーツを着るのか?」に納得できず、塾講師のバイト用のスーツを着まわして就活を終えたくらいです(笑)。

さすがに当時の私は頭でっかちで極端だったかもしれませんが、就活においても納得できた方が本気で頑張れます。それくらい一度は就活の常識を疑って、自分がどうしたいのかを考えてみていいと思います。

もう一つは「企業に選ばれるために合わせるのではなく、皆さんが企業を選ぶ」こと。 実際に社会に出てみると、どの企業に行ったとしても結局は自分次第です。ただ「自分をドライブしやすい環境」は、人それぞれあります。

その環境を選ぶためには、企業に合わせた志望動機ではなく「私がやりたいこんなことを実現できますか?」という希望を伝えることも一つのやり方だと思います。そうやって、ご自身が選ぶのに必要な材料を企業から引き出してほしいですね。

──就活生が企業に選ばれると考えがちですが、実は対等なはずですよね。お二人のように「ありのままで成長できる環境」を見つけるためには、型にはめた自己分析ではなく、まずは素の自分をしっかりと見つめ、「好きや得意や譲れない価値観」を知ることが第一歩なのかもしれません。

編集:

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