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経営者キャリアに学ぶ。市場価値を高める経験の積み方

「コンサルに行けば転職がしやすい」「経営者や起業家はコンサル・大企業出身が多い」──就活界隈でまことしやかに囁かれている風説は、本当に正しいのでしょうか。本記事では、就活生が抱きがちな企業選びにまつわる誤解を払拭し、多くの人が気づいていない真に市場価値が高まるキャリアの構築方法について解説します。

SPONSORED BY レバレジーズ株式会社

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有名企業出身者が評価される本当の理由

テクノロジーによる産業革新、機械によって失われる雇用、終身雇用など従来の雇用慣行の崩壊など不確実性が高まる現代で、転職をするかどうかに関わらずどこでも通用する能力を身に付けることは必要不可欠です。自分の市場価値を高めるため、有名コンサルティングファームで優秀な人とともに働くことで自身の能力を磨き、様々な業界に横断的に携わりながら自分の適性を模索しよう、と安易に考えてしまっても無理はありません。

しかし、この考え方は市場価値を高めるための大切な要素を見落としており、あまり本質的とは言えません。ただ過去の何人かの事例を並べて、「あの企業出身の人は起業や転職をして活躍している」とやや短絡的に思考し、再現性のない一般論に帰結してしまっているのです。

「活躍している人が多い企業に入れば同様に成長できる」という安易な推測は危険である

現在成功を収めている有名コンサルティングファームや大企業出身の経営者・起業家の共通点は、市場の黎明期や急成長フェーズに飛び込み、まだ比較的無名だった企業を成長させる側の経験をしている点です。三大メガベンチャーと呼ばれた企業の創業者たちも、新卒では当時まだ無名のコンサルティングファーム、IT企業などに入社しています。

今でこそコンサルティングと聞くと、崇高で秀麗なイメージがあるものの、80年代当時は日本の戦略コンサルティングビジネス市場はまだ黎明期と言える時期であり、カタカナばかり並ぶ社名はむしろ怪しまれたことでしょう。だからこそ市場には第一人者どころかプレイヤー自体ほぼおらず、若手に裁量がどんどん降ってくる環境でもあったはずです。同じく80年代・90年代にコンサルティング業界にエントリーした当時の20代には傑物がたくさんいます。

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経営者・起業家の経歴に隠された共通点

経営者や起業家など市場価値の高い人になるために必要な然るべき経験を積めるか否かに最も影響を及ぼすのは、どの市場、どの企業にせよ飛び込む「タイミング」です。市場価値が高い人材の最たる例である経営者・起業家たちの過去を紐解いてみましょう。

下記の図は、就活生一般に人材輩出企業として名高い、あるメガベンチャー・外資系コンサルティングファームなどについて、出身経営者・起業家の入社時期をそれぞれの企業の成長曲線上にピボットしたものです。

まず前提として、現在は名の知れた企業も時間軸とともに見れば黎明期・急成長期と成熟を経てきたということです。当たり前に思えますがそれは決して遠い過去の話ではないのです。 コンサルティングファームが国内に根差しビジネス書で日々目にするような著名なコンサルタントが活躍し始めるのは1980年代であり、またIT業界においてGAFAと呼ばれる巨人たちが市場を席巻するのは1990年代以降です。つい最近とも言うべき黎明の時代から、世の需要に先駆け市場を創造し加速度的な成長を遂げた結果として、それぞれの企業の今のブランドがあるのです。

踏まえて起業家・経営者の入社時期を見てみると、大企業と化して以降に比べ、企業の黎明期から急成長期にあたる成長フェーズに相対的に集中していることがわかります。先の例にはじまり今その名を馳せる経営者・起業家たちは、前例も定説もなく、むしろブランドそのものをゼロから築き上げなければいけない環境に飛び込み、「今のあの会社を作ったのは自分である」と言えるぐらいの経験をしてきているのです。みなさんがこれから市場価値を高めるためにも、同じような経験が重要であることに間違いないでしょう。

企業の成長曲線と活躍している経営者・起業家の入社時期の関係

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今、身を投じるべき環境はどう探すのか

AIやIoTなどのテクノロジー進化によって加速度的に変化している現代において、彼らと同じような経験を積むにはどんな環境に飛び込めば良いのでしょうか。ハガキで資料請求をしていた30年前の就活生と違い、今の就活生は膨大な情報にアクセスできるがゆえに考慮すべき要素が複雑化し、企業選びはますます困難を極めています。

ただ、時代は違えど市場の黎明期・急成長期にあるフィールドには常にチャンスがあります。その道何十年の先輩たちが層をなしているわけではないので、若いうちから経験値を積むことができ、傑物が生まれるサイクルはいつの時代にも成り立つのです。そして、「20代で圧倒的に成長したい」「どこにいっても武器になる経験を積みたい」という人にとって、黎明期・急成長期の企業の中でもコンサルティングファームやメガベンチャーのように、優秀な人材採用への投資に並々ならぬ熱意を持っている企業は注目に値します。

例えば、売上の急成長はもちろん、人材採用の投資への抜きん出た積極性と、若手人材の裁量の大きさ・成長速度で注目されはじめているレバレジーズ。同社では、1年目や2年目でマネージャーや事業を自ら作り上げていくポジションを担っている社員が多く、20代社員の約6割がマネジメント職に就いています。社員平均年齢が26歳という若い力が、創業から14年間、連続増益を実現させている同社の成長を牽引しているのです。

また、同社には新卒入社4年目という異例のスピードで執行役員になった人物がいます。彼は入社して間も無く、創業経営者からかけられた何気ない一言をきっかけに、何のスキルもなく、教えてくれる上司もいない環境で、事業責任者としてリサーチからマーケティング、営業、人事、広報とがむしゃらに挑み続けました。翌年、彼は最年少で事業部長に抜擢され、その2年後には執行役員に就任しています。

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市場価値とは有名企業に入社することではなく、企業成長を背負うこと

これまで、市場価値を高めるためのキャリアの構築方法に関して、経営者や起業家がいつどのような経験をしたのかという観点から検証してきました。その結果、時代背景や企業フェーズの違う先人の企業選択をそのまま真似することはむしろ危険であり、「企業成長に貢献できるような経験をできるか」が重要であるということがわかってきました。

そして自分が企業成長に貢献できるかという視点で考えるならば、既に確立された有名大企業というフィールドは不利な選択肢であり、これからの伸びしろ(アップサイド)がどれだけある会社かを軸に判断するのが合理的です。新卒でしか入りにくいと言われる大企業への切符を捨てて、ベンチャーに新卒で入る優秀層が増えている背景も、まさにこの合理性を認識している人が増えているからです。

ここでいう伸びしろは、財務指標の成長率に限りません。企業成長を背負える環境かという意味で言えば、人材採用の中でも新卒への投資度合いも考慮すべきでしょう。昂然たる利益成長グラフを掲げていても、その立役者が中途で獲得したタレントばかりでは、新卒で圧倒的成長を遂げるための環境とは判断しきれません。

志と素養次第で内定者であれ新卒であれ重要な裁量を渡す経営判断と、当人が責任を負いつつ事業そのものも成功に導く組織体制を伴った環境が市場価値を高めるためには必要であり、その判断材料の一つとして新卒の抜擢実績を参照することは有効でしょう。先のグラフの通り時間軸を意識して、直近の実績に絞るべきなのは言わずもがなです。

そして、20代のうちに企業成長を背負うような経験を積むには環境を選ぶだけでなく自身の覚悟が必要です。ときには過酷で、変化が激しく、正解のない中でもがかなければならない状況を乗り越えられなければ、彼らのように市場価値の高い人材にはなれないのです。先行きが見えず安泰なものなど望めない時代だからこそ、もがきながら不確実の海を泳ぎ抜く筋力を鍛えられる選択こそが合理的な選択になり得るのです。

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