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INTERVIEW

「100人の事業家を輩出する」企業が語る、今飛び込むべきビジネス領域とは?

Amazon創業者のジェフ・ベゾス、テスラCEOのイーロン・マスク、Microsoft創業者のビル・ゲイツ―。フォーブスの世界長者番付には、世界を変えた経営者の名前が並びます。市場価値を高めて大きな事を成したいと考えている学生が、彼らのような事業家を目指すのは自然なことでしょう。 では事業家を目指す人はファーストキャリアにおいて、どのようなビジネスに、どのように携わるべきなのでしょうか。本記事では「100人の事業家を輩出する」構想を持つ株式会社Waqooの代表・井上氏と同社専務取締役の中上氏にアドバイスをいただきました。

SPONSORED BY 株式会社Waqoo

話し手

井上 裕基

井上 裕基

株式会社Waqoo
代表取締役社長

中上 慶一

中上 慶一

株式会社Waqoo
専務取締役 

SECTION 1/5

事業家を目指す学生が選ぶべきキャリアとは

井上 裕基

株式会社Waqoo 代表取締役社長

1998年、立命館大学を卒業。日本オラクル株式会社へ入社。2003年 アクセンチュア株式会社に入社した後、株式会社サイバーエージェント、フジテレビラボLLCで事業立ち上げに従事。2007年7月 株式会社Waqooを設立。代表取締役に就任。

EO(世界的起業家団体)所属。松下幸之助塾卒業。ソフトバンクアカデミア所属。

CRMアプリケーション、動画投稿サイト、冠婚葬祭WEBメディア、Eコマース(アパレル、雑貨、花、ペット関連、金庫、美容健康関連)、TVコマース、紙通販、コマースASP、人材紹介、SEOコンテンツメディア、タレントプロモーション、海外コマース等、これまで数多くの事業を立ち上げ、成功に導いた経験を持つ。

──事業家を目指す学生は、どのようにファーストキャリアを選ぶべきなのでしょうか。

井上:事業家とは、「ビジネスを創り、社会に新しい価値を生み出せる人」のことです。新たな価値を生み出すには、良いプロダクト・サービスを創るマーケティング力やリサーチ力だけなく、その製品を生み出す組織を率いるヒューマンスキル、投資のリターンを最大化させるファイナンスの知見等、多くのビジネススキルを身に付ける必要があります。

これらの複雑で多岐に渡るスキルを座学だけで身に付けることは不可能です。自ら事業の中核を担って意思決定し、手を動かすリアルビジネスの経験からこそ、役に立つ本当のスキルを獲得できると考えています。したがって事業家を目指すのであれば、いわゆる座学などの研修制度が整った場所というよりは、いち早く事業を任せてもらえる環境をファーストキャリアで選ぶべきだと考えています。

また、多くの経験を得るために重要なのは、成長領域の事業に携わることです。新たな価値の源泉となるニーズや課題が豊富な成長領域にはチャンスが多く、事業の成功確率も高いでしょう。それだけでなく、その領域での経験そのものが高い市場価値を生み出します。

特に2021年現在、世界時価総額ランキングのトップ10のうち7社がIT企業です。新型コロナウイルスの影響により社会全体のデジタル化が進んでいますが、今後もIT領域でビジネスを仕掛ける企業は伸びていくと考えています。

当社も、マーケ領域でも特に伸びている「ブランドマーケティング」と、ITのトレンドである「DX」をかけ合わせた領域で事業を展開しており、事業家を目指す上で市場価値を高めやすい環境であると自負しています。

SECTION 2/5

今飛び込むべき、成長領域の見極め方

──成長領域に携わる重要性は理解しつつも、「事業家を目指す学生が飛び込むべき、伸びる領域か否か」を学生が見極めるのは難しいと感じています。「ブランドマーケティング」は学生には馴染みが薄い領域ですが、なぜ成長しているのでしょうか?

井上:ある領域がこれから伸びるか否かを考えるには、その領域を取り巻くマクロトレンドを捉えることが重要です。

ブランドマーケティング領域の成長性を考えるために、まず消費行動のトレンドを見てみましょう。近年、メディアがTVや新聞などのマスからSNSやソーシャルメディアといったパーソナルなものに移り変わり、流通する情報が多様化しています。これにより消費行動においても、画一的な大量消費から本当に自分に合ったものを買い求める変化が起きています。

顧客が求める商品の価値は、商品そのものが提供する機能的価値と、その商品を使うことで得られる感情的価値に二分されます。大量生産・大量消費時代のマーケティングでは、高い機能的価値を生み出し、コストを下げて利益を得ることが重視されていました。

しかしモノが溢れる今、機能的価値の追求とコストダウンだけでは商品は選ばれず、売れません。自動車の購入ひとつとっても、多くの人は「移動ができる」という機能的価値のみならず、「かっこいい」「家族で遊びに行けそう」といった感情的価値を重視して、どの製品を買うか決めるでしょう。

また、直近では新型コロナウイルスの影響により、SNSを用いた情報収集やECでの買い物がこれまで以上に普及しました。消費行動におけるデジタルシフトはこの1年で5年分早く進んだと言われており、より多くの人の購買データがインターネット上に蓄積されるようになっています。

ブランドマーケティングは「ユーザーがそのブランドに何らかの感情を抱き、本当に自分に合ったものとして指名買いしたくなる」状態を作るものの売り方です。ニーズの多様化や感情的価値の重視といった消費行動のトレンドに合った手法であり、今後も伸びていく領域であると言えるでしょう。

SECTION 3/5

ECで唯一、Amazonに勝てるビジネスモデルとは

中上 慶一

株式会社Waqoo 専務取締役

1998年、東京理科大学を卒業。日本オラクル株式会社へ入社。その他、アクセンチュアなど大手コンサルティング企業を経て、2009年2月 株式会社Waqooに入社。専務取締役に就任。就任以降数々のヒット商品を手掛け、最大年間300万個販売の美容健康商材の企画、プロモーションを経験。現在も主力事業「HADANATURE」にて、ヒットメーカーとして活躍中。

──トレンドである「ブランドマーケティング」と「DX」を掛け合わせ、Waqooは具体的にどのようなビジネスに取り組まれているのでしょうか。

中上:当社はD2C事業で、「ブランドマーケティングのDX」を実践しています。D2CとはDirect to Consumerの略で、直訳すると「自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者にダイレクトに販売する手法」です。デジタルを用いることで、製造からプロモーション、アフターサポートまでを生産者が一気通貫で担い、全バリューチェーンにおいてお客様との接点を保つことができます。

D2Cは自社で顧客の行動データを保持できるため、唯一Amazonに飲み込まれないECだとも言われており、米国では時価総額1兆円を超えるユニコーン企業も存在する成長領域です。

当社の「HADANATURE」というD2Cのエイジングケアコスメブランドでは、2014年の発売以来、ブランドの世界観や価値観に共感してくださったファン(アンバサダー)の生の声や購入データを継続的に集めています。そしてこの声を商品に落とし込み、すでに10回以上の改良や派生品のリリースを行っています。

顧客にフィードバックをもらい、それをすぐに活かし、またフィードバックをもらうサイクルを繰り返すことにより、顧客と生産者の間には一度の購入という「トランザクション」ではなく、継続的な「リレーション」が作られます。そしてそのリレーションを通じて、生産者の想いや開発ストーリーに触れることでコンテンツ化したプロダクトが顧客に届き、顧客はそのプロダクトにより強い思い入れを持つようになります。

D2Cはデジタルを用いて「ユーザーがその商品に何らかの感情を抱き、本当に自分に合ったものとして指名買いしたくなる」状態を作っており、まさに「ブランドマーケティングのDX」を実現しているのです。

そう捉えると、D2Cは単なるビジネスモデルではなく、デジタルが生み出したブランドと顧客とのコミュニケーション変革だと言えるでしょう。今後当社はこのマネタイズノウハウを応用し、医療・介護領域や地方創生などの社会課題にも、リアル事業と掛け合わせた今までにないサービスでアプローチしていきたいと考えています。

SECTION 4/5

「Sold out」に必要な 「Soul’d out」

──成長領域に携わることが重要である一方、事業家として成長するためには仕事への取り組み方や心意気も重要であるように思います。中上さんが事業家として意識していることを教えてください。

中上:当社には、商売に対する心構えとして「Sold out→Soul'd out」という言葉があります。商品が売り切れることを「Sold out」と言いますが、そのためには魂を燃やす(=「Soul’d out」)くらいに考え抜かなければならない、という意味の造語です。

D2Cという共創活動によって商品を良くしていくことは重要ですが、顧客に選んでもらうためには、それだけでは足りません。我々生産者一人ひとりが、自身のビジョンや大切にしている想いを製品に込め、顧客により高い感情的価値をもたらす必要があると考えています。

私自身、「自社が世界一になれることをやる」という自分のビジョンを持っており、そのビジョンを達成するため、社会課題解決に寄与するようなインパクトのあることを成そうと日々心を燃やしています。

自社が世界一になれることをやる。そのために、社会課題解決に寄与するインパクトのあることを成す。これらを具体的なビジネスで実現するのは、一見難しく感じられるかもしれません。しかし、例えば当社の「HADANATURE」では日本産の成分を使うことでの地方創生や、産学連携による大学研究技術の向上に取り組んでおり、社会課題解決に寄与し、ビジョンの実現に近づくことは可能だと実感しています。また、ビジョンをブランドに落とし込んで表現することこそが事業づくりの醍醐味であり、顧客への感情的価値の源泉だと考えています。

SECTION 5/5

圧倒的なエネルギーを持ち、いち早く実践せよ

──最後に、新たな価値を世の中に生み出せるような事業家を目指す人に、アドバイスをお願いします。

中上:私が好きな言葉は「三方よし」です。近江商人の哲学を表したこの言葉は、すべてのビジネスマンが指針とするべきものだと思っています。「売り手と買い手の利益になるだけでなく、社会貢献もできるのが良い商売である」という考えは、自分のビジョンを実現し、顧客や社会への価値を追求するブランドづくりにも通じるものです。自分の魂を燃やし、他人の魂にも火を付けるような情熱を持てる領域、主体的に取り組める環境で、「三方よし」の実現を目指してみてください。

井上:当社のブランディング戦略顧問でもある伊東がよく言うのは、実践の場に出ることが何よりも重要だということです。彼自身、無名だった頃のP&Gに入社し、入社1ヶ月後から顧客に製品を選んでもらうための戦略策定から実行までを自分で行い、売れたか売れなかったかの検証をひたすら繰り返すことで成長してきたそうです。早い段階で実践の場に出て、若干の流血と痛みを伴いながら走り続けることが、プロになる近道なのではないでしょうか。

※伊東 正明氏:株式会社 Waqoo ブランディング戦略顧問。1996年P&G入社。ブランドマネージャーとしてジョイ・アリエールのブランドを再建した。

私は大手もベンチャーも経験していますが、新しいことに取り組むときの難易度はネームバリューのある会社とない会社では後者の方が圧倒的に高いです。難しいからこそ莫大な熱量を持って事に挑むことで、多くの学びが得られ、成長することができます。

私は「そこまで言うならやってみなよ」とよく社員に言うのですが、確固たる意志と圧倒的なエネルギー持った人を信じて機会提供をし続けたいと思っています。当社のビジネスモデルに関心を持たれた方や、ビジネスを通じて事を成し遂げたいと考えている人は、ぜひWaqooに話しに来てください。

編集:

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