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INTERVIEW

「真のマッチング」どう実現?ITで採用を変える第一人者に聞く

テクノロジーの進化によって、生活もビジネスもどんどん便利になってきています。しかし就活や採用の現場で活かされているかというと、現状ではそうなっていません。今回は、テクノロジーの力で採用課題を解決するThinkings株式会社にインタビュー。代表取締役社長の吉田崇氏と、同社執行役員で人事のプロとして活躍してきた佐藤邦彦氏に、ITが解決する就活・採用の課題について聞いてみましょう。


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話し手

吉田 崇

吉田 崇

Thinkings株式会社
代表取締役社長

佐藤 邦彦

佐藤 邦彦

Thinkings株式会社
執行役員CHRO

SECTION 1/5

社会全体のパフォーマンスに影響する「ヒト」の課題

⸺日本の企業選びや採用の現状について、どのように考えていますか?

佐藤:学生の企業選びも、企業の採用も、双方の関係性の変化によって以前に比べて難しくなってきていると思います。

まず就活生側については、インターネットの普及によって手に入れられる情報量が格段に増えています。これは就活生が企業の情報に触れる機会が増えているという意味では良いことと捉えられますが、それだけ情報の取捨選択が難しくなってきているとも言えます。

企業側については、やはり人口減少に伴って人材採用の難易度が高くなってきていると言えるでしょう。企業の経営資源は「ヒト、モノ、カネ、情報」と言われますが、モノとカネはコモディティ化して比較的調達が容易になってきた反面、ヒトの確保と情報の選別が難しくなってきています。

吉田:加えて、学生の価値観の多様化も進んでいます。学部などの属性の他にも、働き方や求めるものがどんどん多様化していますが、特に採用人数が多い会社では、選考ルートを一人ひとりに合うように柔軟に変化させることは容易ではありません。

ゆえに企業の人事担当は様々なツールを導入することで、こうした「ヒト」の課題を解決しようと試みます。採用したい人材を集めるツール、見極めるツール、採用した人材を管理するツール……。そうしてたくさんのツールを導入した結果、人事担当者は忙殺され、結果的に一人ひとりに向き合った採用ができずミスマッチが起こり、採用した人材もパフォーマンスが上がらず早期退職、といった悪循環が生まれてしまいがちなのです。

このように「ヒト」をめぐる課題は、学生と企業のパフォーマンスを下げ、結果的に社会全体のパフォーマンス低下につながってしまう。その発端は、企業が採用時に学生一人ひとりに向き合えていないことにあると考えています。そこでThinkingsでは、テクノロジーを使って企業側の採用課題を可視化し、適切に解決できるようにしているのです。

SECTION 2/5

ITの力で採用を変える。原点は新卒時代に感じた「歯がゆさ」

⸺Thinkingsでは人材をめぐる課題に対して、具体的にどのようなアプローチをしているのでしょうか?

吉田:当社では独自の採用管理システムと、採用課題を解決するための様々なサービスを簡単に導入できるマーケットプレイスを組み合わせた、採用プラットフォームを展開することで、各企業の採用課題を解決しています。

最新のテクノロジーを備えた採用管理システムでは、これまで採用担当者を圧迫していたデータ集計業務や連絡業務を自動化したり、応募者一人ひとりの属性や背景に沿った選考フローを組みやすくしたりすることができます。例えばメーカーであれば、応募者の出身や希望職種が機械工学系の方には工場見学や工場長との面談を、化学系の方には研究所長との面談を組む、というような、きめ細やかなプロセス管理を効率的に行うことができるのです。

また、採用管理システムの使用によって可視化された「そもそも応募者数が少ない」「内定を出した人材がいつも競合他社に内定承諾してしまう」といった課題を解決するために必要なサービスの情報収集から購入、導入までを一貫で支援するマーケットプレイスも展開しているため、お客様ごとの課題にアプローチできる仕組みもあります。

⸺テクノロジーの力で採用業務を効率化することができるのですね。そもそも、吉田さんはなぜこうしたサービスが必要だと考えたのでしょうか?

吉田:新卒で入社した人材コンサルティング企業で、様々な会社の採用担当者に対峙し伴走していた経験が大きかったと思っています。そこでは、どの会社も真剣に採用活動をしているにも関わらず、履歴書のコピーや日程調整など日々膨大なルーティン業務に圧迫されて、応募者一人ひとりに寄り添うことができていない状態を目の当たりにしました。しっかりと企画を練り、手を打てば上手くいくことが分かっているのに、採用担当者が忙しすぎてそうした本質的な仕事に手がまわらないことに歯がゆさを感じたことが、ITの力で採用を変えようというThinkingsのサービスの原点となっています。

SECTION 3/5

重要性増す「ヒト」と「情報」の領域

⸺新卒1年目からHR(Human Resources)領域に携わってきた吉田さんから見て、HR領域の魅力はどのような点にありますか?

吉田:HR領域の仕事は、業界や業種を問わず、全業界にアプローチできるというのが魅力の一つです。どんなビジネスでも「ヒト」は必要不可欠ですから、すべての業界の企業がお客様になり得ます。様々な業界のお客様に触れることで、知的好奇心が満たされながら仕事ができると思いますね。特に採用領域のお客様の多くは、採用活動を活発におこなっている企業、つまり成長している企業ですから、お客様の企業成長に伴走し、喜びを分かち合えるというのも、働いていてやりがいを感じる部分の一つかもしれません。

※ HR領域:人材を単なる労働力としてではなく、経営資源のひとつとして捉え、企業が健全な経営を行うために効果的・効率的に活用しようという領域。

佐藤:逆のパターンとして、お客様によっては採用数が減っていく場合もあります。こうした企業の成熟や衰退、世の中の動きに直接向き合いながら仕事ができるというのも、HR領域ならではだと思います。

また先程、経営資源のうちの「ヒト」と「情報」の重要性が増しているというお話をしましたが、だからこそ「ヒト」にまつわるHR領域は市場としてのポテンシャルも高いと言えます。特に当社が担っている「HR×IT」は、つまり「ヒト×情報」の領域と言い換えられます。もちろん多くの複雑な課題がある領域のため、仕事の難易度は高いですが、だからこそ新卒の今後のキャリアの可能性を広げていくことができると思います。

吉田:Thinkingsは、領域だけでなく企業としても今非常に面白いフェーズにあると思います。企業の成長サイクルには「導入期〜成長期〜成熟期〜衰退期」の4つのフェーズがあります。老舗企業は成熟期や衰退期に入っている場合や、このサイクルを繰り返している場合があり、反対に若い会社は導入期で止まってしまうこともあります。

そのなかで、成長期を経験できる機会は、実はとても少ないのです。そして一番仕事が面白いのは、間違いなく成長期。お客様に喜んでもらえ、感謝され、仲間も顧客も増えていく。社会人の最初に「仕事って楽しい」と思えるかどうかで、その後の社会人人生が決まってくると言っても過言ではありませんから、新卒を成長期の企業で過ごすことは個人のキャリアにとって大きなメリットがあるでしょう。Thinkingsは成長期ど真ん中で、まさしくこの仕事の面白さを味わえる環境だと思いますね。

SECTION 4/5

素早い成長の鍵は、大舞台での経験

⸺Thinkingsの事業領域や企業フェーズでは、若手社員が仕事に対してポジティブに向き合えることがわかりました。では新卒で入社した人は実際どのように成長していけるのでしょうか?

吉田:2ヶ月間の研修で社会人としての基礎能力を身につけた後は、セールスやコーポレートのポジションからキャリアをスタートします。特徴は、配属されれば1年目社員ではなく「一人のプロ」として扱われること。厳しいと思われる方もいるかもしれませんが、プロとして主体的・自律的な仕事を求められることで、否応なしに能動的なスタンスが身につくと考えています。実際に、当社には新卒2年目で日本を代表する企業を担当をしている人や、新卒1年目から新規部署の立ち上げにジョインしている人もいます。

佐藤:もちろん「いきなり一軍の試合に出るのではなく、まずは練習試合で実力を磨きたい」と考えるのも悪いことではなく、むしろそうした成長の仕方が向いている人もいます。しかし同じ失敗でも、練習試合で失敗するのと、大舞台で失敗するのとでは、得られる経験値が全く違うでしょう。ですから「早く成長したい」という想いが強い人は、プレッシャーに耐えてでも、若手のうちから最前線に立つ経験をした方がいいと思いますね。

吉田:当社では新卒だからこそ活躍しやすい事業を展開している側面もあります。ビジネス経験が長い私たちは、どうしても企業側の視点に寄ってしまいがちですが、当社のビジョンである「採用の『解像度』を上げる」ためには、つい最近まで採用される側の当事者だった人の視点が重宝される場面があるのです。いま皆さんが就活をする中で感じている不便さや課題をテクノロジーを用いて解決しようとすることで、新たなビジネスチャンスに変えられる可能性があると思います。

⸺テクノロジーの力を使って「ヒト」の課題を解決しようとしているThinkingsでは、最終的にどのような社会の実現を目指しているのでしょうか?

吉田:「ヒト」の課題が解決されることで、各企業が目指す事業や世界観が実現でき、社会全体に良い影響が広がっていく。私達が目指しているのは、そんな好循環が起こる社会です。

佐藤:「ヒト」の領域では、社員の幸福度も重要な要素です。企業の成功だけではなく、そこで働く人々の幸福も大切にしたいですね。もちろん仕事における幸福は、採用だけで生み出せるものではありませんが、「真のマッチング」によって仕事を楽しめる可能性を高めるという点で、私たちが提供する採用プラットフォームは大きく貢献できているのではないかと思います。

SECTION 5/5

企業と学生の対等な関係が「真のマッチング」を生む

⸺お二人の考える「真のマッチング」とは、どのようなものなのでしょうか?

吉田:「真のマッチング」が実現できた状態とは、「企業のビジョン」と「個人の理念」が調和した状態だと考えています。つまり、この2つが採用活動を通してうまく重なるかどうかを見極められているというのが、我々の考える「真のマッチング」です。

佐藤:真のマッチングは、採用という一場面のみで切り取って判断することができないからこそ、難しいものだと思います。企業と応募者が出会ってから内定が出るまでは真のマッチングが実現できたと思っていたとしても、企業も人も環境も変化していくものですから、未来永劫その状態が続くとは限りません。そのため「入社=ゴール」ではなく、その後も真のマッチングについて、企業も人も、成長しながら考え続けなければならないのです。

吉田:私たちは現在、まずは真のマッチングの「出会い」にあたる、採用の課題を解決しています。そして今後は、入社後の変化にも応じられるよう、事業領域やサービスを拡張していきたいと考えています。採用という一場面の情報管理と、その先の企業や個人の変化の情報を捉えること、その両方をHR領域だと考えており、Thinkingsでも支援を広げていく予定です。

また、こうした「真のマッチング」を行うために、Thinkingsでは、HRサービスを展開する他社企業とともに採用課題を解決する「採用を、変えよう。プロジェクト」を始動しました。1社のみで課題解決をしようとすると、どうしても痒いところに手が届かない場面が出てきたり、時代の変化に素早く対応できなかったりするものです。当社では、常に最新かつ最高のサービスをお客様に届けるために、他社と切磋琢磨しながら連携する道を選んでいます。

⸺「真のマッチング」の実現のために、業界全体を巻き込んだ取り組みを進めているのですね。最後に、就活生が企業と「真のマッチング」をするためには、どのような意識を持てば良いと考えていますか?

佐藤:まずは企業と自分たちとは対等な関係であるという意識を持つことが大切だと思います。企業から内定が出ることを「企業に『受かる』」と表現する人がいます。私が就活をしていた就職氷河期は、まさしく「受かる」「合格する」といった言葉がぴったりくるような状況でしたが、現代の就活ではそんな主従関係を表すような言葉はふさわしくないように思います。

吉田:そうですね、どちらかと言えば「コミュニティに入る」みたいなイメージを持つのが良いのではないでしょうか。企業と個人が、お互いに合うか合わないかをすり合わせて、双方が心地よい、一緒に頑張れそうだと感じた場合に、入社する。企業側ももちろんですが、学生側もこうした対等な関係を意識すると良いと思いますね。

Thinkingsでは就活生とのすり合わせの手段として、ライフラインチャートを使っています。ライフラインの中で、意思決定や感情が揺れたポイントを聞かせてもらうことで、皆さんのモチベーションの源泉や成し遂げたいことが当社にマッチしているかを一緒に考えていきます。私たちは、Thinkingsのことを知ってもらい、会社と皆さんとの重なり合いを見つけていくのが採用だと考えており、ぜひ面接で皆さん自身の理念やビジョンを聞かせてもらいたいと思っています。

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