COLUMN
【就活 自己分析のやり方】納得できる内定獲得のためのポイント
就活に欠かせない自己分析。正解も終わりもないため、不安の種になりがちです。自己分析はどのように進めればよいか、気をつけるべきポイントと陥りやすい失敗例を、Goodfindセミナー講師に聞きました。キャリアづくりを始める現在地を正しく認識するためには、どのような自己分析が必要かを学びましょう。
話し手
世取山 駿
スローガン株式会社
Goodfindセミナー講師
SECTION 1/4
今さら聞けない自己分析の必要性
⸺サマーインターン後に自己分析を重視しなければならないのはなぜなのでしょうか?
世取山:サマーインターンが終わった秋以降は、就活生としても企業としても、本格的に「相性」を考え始めなければならないためです。
サマーインターンや選考の序盤では、企業は就活生の「優秀さ」や「ポテンシャル」を見ています。したがってサマーインターンの選考対策では、論理的思考力やコミュニケーション力など、情報収集や勉強によって対策できるスキルを身に付けることが優先されます。
しかし、サマーインターン後には、企業側は、選考中の学生は本気で自社を選んでくれるのか、活躍してくれるのかといった点を重視して選考を進めるようになります。具体的には「理念に共感しているか」「入社への覚悟があるか」「社員とうまくやっていけそうか」といった相性面を見ているのです。
また学生側としても、サマーインターンの経験を活かして、自分の進む道を具体的に決めなければならない時期に入るでしょう。秋以降の選考を勝ち抜くためにも、自分の進むべき道を見つけるためにも、自己分析を経て、自分の言葉で志望動機や自分自身を語れるようになっておく必要があるのです。
⸺面接で志望動機や自分の強みを話すためには、極端な話、自己分析をせずとも論理武装しておけば良いのではないでしょうか?
世取山:それは大きな間違いです。いくら論理武装したとしても、何十人、何百人と面接を経てきた面接官はそれが本心ではないことをすぐに見破ります。
何より、自己分析は納得できるキャリアを歩めるように自分のために行うものです。
「いつまで他人の目線を気にして生きるのか」。私が登壇するセミナーでたびたび学生の皆さんに問いかける言葉です。知名度の高さ、世間体を重視して企業を選ぶことは、他人の評価をあてにして生きることを意味します。人生を他人に委ねず自分の意思で歩むためにも、自己分析は重要なのです。
SECTION 2/4
自己分析の具体的なやり方
⸺では、具体的にはどのように自己分析を進めていけばよいのでしょうか?
世取山:自己分析には、主観的な自己分析と、客観的な自己分析の2種類があります。どちらにも長所・短所があるため、それぞれをバランスよく進めることをおすすめします。
まず、主観的な自己分析とは、内省に基づいて一人で行う自己分析を指します。例えば、自分史やモチベーショングラフは、過去を振り返り、自分の価値観を言語化するために有効な手法です。一方で、「自分が人にこう見られたい」という気持ちに引っ張られやすいため、実際よりも背伸びした内容になりやすい点に注意が必要です。
次に、客観的な自己分析は、友人・知人、分析ツールに頼る手法で行う自己分析です。この手法では自分では気付いていなかった一面がわかる一方で、結果を過剰に信じることで本来の自分と乖離した自分像をつくりかねないという弱点があります。
自己分析を偏らせないためには、交互にそれぞれの手法を用いると良いです。まず主観的な自己分析を行い仮説を立ててから、客観的な自己分析を用いて仮説検証を行い、また主観的な自己分析に戻るというように進めれば、偏りすぎずに自己分析を進めることができるでしょう。
SECTION 3/4
自己分析はどこまでやる?
⸺主観と客観のバランスが重要なんですね。では、どこまで自己分析をやれたら次のステップに進めて良いのか、目安はありますか?
世取山:自己分析の区切りは、「自分の強みは◯◯だ」「●●がキャリア選択の軸だ」と言語化ができたタイミングです。出てきた言葉の抽象度は問いません。
区切りがついたあとは、言語化した内容を他の人に話してみたり、実際にその軸に合った企業の選考を受けてみたりして、本当にその内容で上手くいきそうか、納得ができそうかを検証していきましょう。
ここで重要なのは、言語化できた内容はあくまで仮説であり、検証のプロセスが必要という点です。「本当にそうなのか?」を、外部からのフィードバックや意見を取り入れ検証し、違和感があったのならば、もう一度自己分析に立ち返りましょう。
言語化した軸と強みが正しそうだと感じたら、企業選びや自己PR、志望動機の検討へステップアップしていきましょう。みなさんは、いわばみなさん自身を企業に売り込む営業担当です。台本無しでも話せるくらい自分を理解して、魅力を伝えられるようになりましょう。模擬面接や実践の選考を通じて、相手に伝わる話し方ができているかも確認できると良いですね。
SECTION 4/4
実は、サマーで成功した人ほどつまずきやすい
⸺ここまで自己分析のポイントについて聞いてきましたが、逆にこんなふうにしてはいけないという失敗例はありますか?
世取山:サマーインターンがうまく行ったからといって、秋以降受ける企業を増やさないでいると、選考終盤で惜しくも落選となることが多いです。実は、サマーインターンがうまくいった人ほど本選考でつまずきやすいんです。
志望企業へ一途なのは良いことですが、面接官からは視野が狭いと判断されかねませんし、選考経験が少なく自己分析と軸の深掘りが足りないと、志望動機の詰めが甘くなってしまいます。
一方で、本選考をスムーズに進められている人ほど、サマーの時点で満足せず、秋にも行動しています。サマーで得られた魅力的な情報を鵜呑みにせず、「得られた情報は正しそうか」「本当に自分にとって重要な軸は何か」を確かめることで、内定へ近づいていきましょう。
編集部:今回は、自己分析の重要性と進め方についてお伝えしました。自己分析には正解もゴールもありませんし、社会人になってからのキャリアづくりにも役立ちます。選考を経験するにつれて軸が変わるのも自然なことなので、柔軟な態度で自分自身と向き合っていきましょう。
みなさんが納得の行くキャリアへの第一歩を歩めるよう、Goodfind一同応援しています。
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