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【ロジカルシンキング】就活、うまくいかないのは脳内バグのせい。『コンサルの武器』をあなたの武器に

就活生の皆さん、こんな考え方をしていませんか? 「選ぶなら得意な仕事か、好きな仕事か」「将来起業したいなら、起業家を多く輩出するA社に就職すべき」……実は、この考えに至るあなたの脳には「バグ」が潜んでいるかもしれません。戦略コンサル出身でGoodfind創業以来ロジカルシンキングセミナーの講師を務めてきた織田が2024年春、Goodfind監修本『コンサルの武器』を出版。本の特徴や想定読者、活用方法などを織田にインタビューしました。就活で正しい選択、判断ができるように本書を味方に論理的思考を身につけましょう。


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話し手

織田 一彰

織田 一彰

スローガン株式会社 共同創業者・エグゼクティブフェロー ケイ・コンサルティング株式会社 代表取締役 名古屋大学 客員教授 バンドン工科大学 客員講師

SECTION 1/4

私たちはバグっている

⸺Goodfind監修本『コンサルの武器』を出版するに至った経緯を教えてください。

織田:これまでGoodfindのロジカルシンキングセミナーに参加した方から「ロジカルシンキングに関する本はないか」と尋ねられることが非常に多かったからです。

もちろん書店には、そのような本を集めたコーナーもあるとは思うのですが、ケース面接対策などでおなじみのフレームワークの解説はしているものの、普段の生活にもビジネスの場でも役立つ「論理的な考え方」についてしっかり解説し、就活生の皆さんにもお勧めできる本がありませんでした。10年程前から自分で書こうと思っていた本が、やっと完成しました。

⸺今回は「論理的な考え方」(論理的思考)にフォーカスした本ということですね。その重要性を教えていただけますか?

織田:多くの就活生が志望先としている戦略コンサルティングファームでは、入社後にフレームワークなど情報の構造化は学ぶことができますが、論理的思考を学ぶ機会は乏しく、個人の力量に委ねられていると考えています。それは、選考段階で論理的な考え方を身につけている人だけを採用しているからです。

そして、コンサルタントが経営者でもないのに経営上の課題を解決することができるのは、「論理」を使いこなすことができているからなんです。本書では、無意識の誤った考え方を「論理バグ」として紹介しながら、論理的にものごとを考えるための思考法を解説しています。就職活動もビジネスの場でも、日常生活でも成果を出せている人はこの論理バグを回避し、問題の本質に目を向けることができています。

例えば、以下の文章は、就活版「論理バグ」です。

・「選ぶなら得意な仕事か、好きな仕事か」

・「将来起業したいなら、起業家を多く輩出するA社に就職すべき」

・「新卒ではまず大手に行くのが正解」

・「自己分析/業界分析が足りなかったから選考に落ちた」

・「コンサルに行くと転職に有利だ。転職に有利になるからコンサルに入る」

・「商社に行く人は英語ができる人が多いから英語を勉強しよう」

・「選考を通過するためには、志望動機と自己PRが鍵になる」

⸺どの文章も就活界隈では、よく聞くフレーズですね。「論理バグ」ということは、これはすべて間違っているということですか?

織田:そうなんです。実はこれらの文章、すべて正しくありません。すべて専門用語で誤りを説明できますが、本書では、以下のような病名を付けて、正しくない理由を説明しています。本書内で扱う具体例は異なりますが、それぞれの病について処方箋として対策まで掲載しているのでぜひチェックしてみてください。

・「選ぶなら得意な仕事か、好きな仕事か」(二択病)

・「将来起業したいなら、起業家を多く輩出するA社に就職すべき」(大きさオンチ病)

・「新卒ではまず大手に行くのが正解」(ステレオタイプ病)

・「自己分析/業界分析が足りなかったから選考に落ちた」(思い込み病)

・「コンサルに行くと転職に有利だ。転職に有利になるからコンサルに入る」(一般化しすぎ病)

・「商社に行く人は英語ができる人が多いから英語を勉強しよう」(因果相関混同病)

・「選考を通過するためには、志望動機と自己PRが鍵になる」(フレームワーク病)

これらの例でも分かるように、コンサルタントだけでなく、私たちが日常的に無意識に使っているのが論理的思考です。脳内のバグを取り除き、思考を修正しないと、上記のような間違った考え(〇〇病)に至り、就活でも自身が望む結果が得られなくなってしまいます。

SECTION 2/4

論理的思考はコンサル志望のみに必要?

⸺なぜ、多くの人がこのように間違った考えを鵜呑みにしてしまうのでしょうか。

織田:それは、論理的思考をしっかり学ぶ機会がないことに起因しています。先ほど論理バグで示した「将来起業したいなら、起業家を多く輩出するA社に就職すべき」(大きさオンチ病)を例に説明します。

社会人起業した人をランダムに抽出した200人のデータがあるとします。

①A社出身&起業成功=20人

②A社出身&起業失敗=150人

③A社出身でない&起業成功=10人

④A社出身でない&起業失敗=20人

たしかに①と③を比べると、A社出身者が多いですが、A社出身者とA社出身でない人の起業成功率を計算すると、A社出身ではない人の成功率が高いことがわかります。

A社出身者は起業に挑戦した人が多いために成功者が多いのであって、勝率が高いわけではないことがわかりますよね。このような誤った考えを信じてしまう人は、数字の情報を省き、すぐに「ある/なし」に単純化してしまう傾向があります。また、そのような人は起業成功者ばかりを見ており、A社出身の起業家で失敗した人のことは忘れている「生存者バイアス」に陥りがちです。

⸺では確証ある数字情報をそろえ、計算を正確に行えば間違えることはありませんか?

織田:計算が合っていても、「その数値が何を意味するか」という解釈を間違えたら納得のいく結果が生まれないことがあります。

就活生の皆さんが、企業の長期インターン中に自社サービスの改善を図るため、アンケート調査を行ったとします。あなたは、その結果をもとにPDCAを回します。

調査データは集まったものの、数値データの解釈を間違えたらどうなるでしょうか。仮説がずれ、意志決定を誤るかもしれません。また、そもそものサンプル数が少ないことに気付かず、1つのサンプルを過大評価していることもあるかもしれません。

仕事の目標達成に向けて、一生懸命時間を費やしたのに成果を出せないのは勿体ないですよね。

これまでの例を見ても論理的思考は、コンサル志望の方だけに必要なのではなく、文系や理系に関係なく、すべての就活生や社会人でも日常的に活用できるということがわかると思います。

SECTION 3/4

「就活でこんな話をしたら選考通過しました」は本当?

⸺就活バグの中にあった「選ぶなら得意な仕事か、好きな仕事か」の例は、私も就活生の頃、自身に問い掛けたことがあります。この主張は、どこが誤っていたのでしょうか。

織田:私たちは候補が2つあるとき、無理に1つに絞ろうとしたり、どちらか1つだけがよいと考えてしまいがちですが、これは誤った考え方です。この例の場合、「好き」と「得意」のそれぞれの程度を考慮し、トータルで決めることが得策です。

これは本書の中では、二択病として紹介しており、よくあるパターンのバグです。

多くの人が、世の中の問題のすべてに答えが必ず1つあるという幻想を抱いており、本書で紹介する「マークシート病」に通じています。例えば、「この会社に行けば正解」という考えもその一つです。そもそも正解がないので、ない答えを探しても無駄です。社会を知り、たくさんの企業を知り、幅広い情報を集めた上で、あなたの好きな会社に行けばいいんです。

⸺なるほど。そもそも答えがないことをずっと考えていたんですね。「マークシート病」や「二択病」に陥らないためにはどうすればいいのでしょうか。

織田:まずは自身の考えが誤っているかもしれないことを自覚することが大切です。併せて、「論理」とはどのようなものであるか、前提を理解する必要があります。

論理の世界にはマークシートのように答えが客観的に決まる「形式論理」とそれ以外の「非形式論理」があり、まずそれを区別する必要があります。

Goodfind会員の皆さんの多くは受験のマークシート形式に慣れているので、社会や就活の様々な問題もマークシートのように答えがあるものだと誤解しており、そこを修正することが出発点です。

答えが導き出せる問いだとしても、その答えが1つだけだと決めつけていないか、他の答えはないのかを考えてみましょう。

⸺それでも「この会社に行けば正解!」など、就活中に触れる情報の中で耳当たりがいい言葉をみつけると、流されそうになってしまいますよね。

織田:やはり、スマートフォンから入る少ない情報に惑わされている就活生の方が多いですよね。X(旧Twitter)を見ると、「就活でこんな話をしたら選考に通りました」という投稿に注目が集まっていることもあります。これも実は本書で紹介するバグの一つ、「前後即因果の誤謬(思い込み病)」です。

目に見えているAとBという前後の事象を原因と結果だと勝手に判断してしまう症状があります。Bという事象は本当にAという行為をおこなった結果なのか、他の要因はないか検証することが大切です。

⸺SNSで内定者らしき人が言っている言葉は信じてしまいがちですよね。就活情報を集める中でどのような情報を正しい情報と捉えるべきなのでしょうか。

織田:世の中に顔と実名を公表していて、変な発言をしたら社会的信用を失う人の一次情報は信用していいかもしれません。ただ、顔と名前が出ている人でも、その人の立場で言ってるだけなので個人の主観的な意見(ポジショントーク)でしかありません。すべてを鵜呑みにするのではなく、参考までにしておいたほうがいいと思います。

SECTION 4/4

就活で正しい判断をするためには

⸺本命の面接などに備え、論理的思考を身につけたいと考えている学生に向けてメッセージをお願いします。

織田:ケース面接などの問題解決の場では、情報をたくさん集めることがまず大切です。Webや本、動画などあらゆる方法で知識を蓄え、直接人から話を聞くこともお勧めします。このインプットの量が少ないと、誤った仮説を導いてしまう可能性が大きくなるからです。

ソクラテスの言葉でもありますが、まずは自分が知らないことを自覚すること(無知の知)が重要です。

⸺知らないことを自覚し、正しい情報を集める、知る大切さが分かりました。就活生にとって、本書も「知る」手段の一つですよね。

織田:これまでの話を聞いて、ロジカルシンキングに自信がない人、特に高校数学の命題に苦手意識を持ち、つまずいた経験がある文系の人こそ、本書を読んで正しい考え方を身につけてほしいと考えています。

併せて、数学専攻や理系の人は実験や論文において論理的に説明する経験があり基礎は身についているかもしれませんが、就活や日常生活で活用できていない人が多いと思いますので、ぜひ読んでいただきたいです。

本書で解説する論理的思考は、私自身も日常生活で活かせていなかったという過去の反省を記したものであり、私の頭の中のバグを説明したものです。私自身、論理的思考を日常的に意識することは非常に難しいと思っています。

しかし、就活や仕事で結果を出すために、「論理」は武器になります。 本書を通じて論理的な考え方が身につき、皆さんの就活や学生生活を含め、さまざまなものごとが思い通りにいくことを願っています。

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