INTERVIEW
日本のために挑戦する“志ある戦略コンサルタント”に
Goodfindが注目する企業で活躍する社員の、就活や現在の仕事を深掘りする「Goodfindが行く!OBOG訪問」。今回は、東京大学を卒業し、野村総合研究所(NRI)で60人ものコンサルタントの組織を率いる阿波村 聡氏にインタビュー。理系でありながら技術職ではなくコンサルタントを選んだ理由やNRIの特徴、さらには日本の社会課題に対する高い志を持つコンサルタントとして、どのようにキャリアを積み重ねてきたのかを探ります。
【謝礼あり】読後アンケートご協力のお願い(計6問・所要時間1〜2分)
SPONSORED BY 株式会社野村総合研究所
話し手
阿波村 聡
株式会社野村総合研究所(NRI)
経営コンサルティング部 部長
SECTION 1/5
理系から戦略コンサルタントになった理由
⸺学生時代の活動と就活について教えてください。
阿波村:研究やテニスに打ち込む理系の学生でした。元々自動車や機械が好きだったこともあり、航空宇宙工学専攻で超音速旅客機の流体力学を研究していて、現JAXAの施設や種子島のロケット打ち上げ場を訪れる機会もありました。就活ではメーカーの技術職と、それ以外の文系職を見ていました。
⸺メーカー以外では、商社やコンサルティング業界に興味を持たれたそうですね。
阿波村:2000年頃、日本のメーカーは高度経済成長期の成功体験からの変革が課題とされていた一方で、インターネットやITが急速に広まり始め、新しいビジネスが登場し急成長していました。こうした日本の産業を取り巻く変化に触発され、特定の技術を究めるよりも、多角的に幅広い分野を見られる立場から社会に貢献したいと感じたんです。
例えば航空機の開発に携わる場合、「一生で一つ自分が関わった製品を世に出せるかどうか」という長期スパンでの仕事になりえます。それにやりがいを感じる人もいると思いますが、私の場合はできるだけ早く、多様なことを知りながら、社会のいろいろなことに幅広く関わりたいと考え、それが実現できるコンサルティングの仕事を選びました。
数あるコンサルティング会社の中でもNRIに入社した理由は、まずシンクタンク発祥で産業調査や技術トレンドを捉えて発信する仕事が多い点に惹かれましたが、最終的な決め手は人と社風です。NRIは自由な雰囲気で自分の好きなことに取り組める一方で、一人ひとりがプロとしてやるべきことは遂行する姿勢がある。そのバランスが自分に合っていると感じました。また、外資系企業に多い「up or out」ではなく、腰を据えて長期的に取り組める点も魅力的でした。
SECTION 2/5
意思の尊重と挑戦機会の両立で、主体的な成長を促す
⸺現在の役割について教えてください。
阿波村:約60人のコンサルタントが所属する経営コンサルティング部の部長を務めています。誰をどのプロジェクトへアサインするかという人材配置をはじめ、組織のマネジメントが主な仕事ですが、顧客への提案活動や、経営・組織に関するテーマの研究や対外発信もおこなっています。
コンサルタントはモノを生産するわけではなく、いかにお客様の支払ってくださる対価に見合うアウトプットを提供し、どれだけお役に立てるかが勝負です。だからこそ、人材の育成が非常に重要と考え、若手と直接対話する機会を意識的に作り、本人の意思や得意分野を尊重しつつも、チャレンジングな役割付与をしています。そうすることで、メンバーが主体的に成長できる環境を作ろうとしています。
⸺多くのコンサルタントを統括・育成してきた阿波村さんが考える「市場価値の高いコンサルタントになるために必要なこと」は何でしょうか?
阿波村:知的好奇心を持ち続け、何にでも興味を持ちながら色々なテーマに自律的にアプローチする姿勢が重要です。それを積み重ね、お客様に貢献した結果として専門性が磨かれていきます。専門性があれば、業界横断のプロジェクトや国の政策にも関わることができ、社会に貢献する機会も増えます。この循環によって「日本のために」という志をさらに磨くことができ、コンサルタントとして成長を続けられるのです。
また、自らの市場価値を高めるには、多様な経験をもとに多角的に議論や思考できることが不可欠です。特定の業界や事業についてはお客様の方が詳しいのですから、まだ誰も知らない・正解のないことへの仮説立てや提案ができてこそ、コンサルタントとして価値となります。
SECTION 3/5
助け合う社風のもと新分野に挑戦し、専門性を磨く
⸺多角的な視点が必要とのことですが、ファームとしてのNRIの強みや特徴は何ですか?
阿波村:NRIの最大の強みは「助け合う社風」だと思います。あらゆる産業やテーマを扱っているため、社内には様々な専門家がいます。幅広い分野を網羅しているポートフォリオももちろん強みですが、他部署であっても「教えてください」と聞きに行くと、誰もが惜しみなく知見を共有してくれるんです。皆がgive and takeの意識を持っており、プロフェッショナルとしての意識が高く、協力的な風土こそが最大の強みだと思います。
⸺専門家がナレッジシェアし合う社風なのですね。ご自身はどのように専門性を磨いてきましたか?
阿波村:私は当時急速に発展していた携帯電話の領域に加えて、まだ新しい分野であったコネクテッドカー(自動車×通信)領域に取り組み、社内に詳しい先輩がいない新しい分野に挑戦することで自分の強みを磨きました。当時はまだ自動車が通信技術と結びついていないなか、社内外の専門家と連携しながら、新しい技術がどのように車やカーナビに応用されていくのかを模索しました。
このようにNRIでは、一人ひとりが興味のある分野に主体的に動くことを否定せず後押しする風土がありますし、社内の専門家も協力してくれるので、自らのテーマ発掘や専門性を磨いて市場価値を高めやすい環境です。
また、官公庁の案件も印象に残っています。通信業界の活性化に取り組んだ際には、消費者の利便性と国としての産業競争力、両方をどう高めるかといった議論をしました。このようにマクロとミクロ両方の視点を持つ機会が多いのもNRIらしさの一つですね。
「日本社会のために」という使命を最も大切にしているのもNRIの特徴です。漠然と社会課題解決に貢献したいと思うだけでなく、「よくするためにこうしたらどうだろう」と一歩踏み込んで具体的に考えられるような人と一緒に仕事をしたいですし、そういった人にとってNRIは志を実現するまたとない環境だと思います。
SECTION 4/5
AI時代にこそ求められる、3つの力とは?
⸺コンサルタントを目指す就活生は、学生時代に何を磨いておくべきでしょうか?
阿波村:AIの時代だからこそ、3つの力を磨くべきだと思います。国語力、算数力、そしてGRIT(やり抜く力)です。国語力とは単に文章を理解するだけでなく、「行間を読む」といったコミュニケーション能力も含みます。コンサルタントが仮説を立てる上で、お客様の真意を理解したり、お客様自身も気が付いていない潜在的なものを引き出したりする深い対話が必要不可欠です。
算数力とは、数字を解釈して意思決定に活かす力です。AIがいくら速く正確に計算したとしても、最終的な判断は人間がおこなう必要があります。どの数字をどう活用するかが、経営判断を支援する上で非常に重要です。
GRIT(やり抜く力)も大切です。お客様と粘り強く議論しながら一緒に考え、問題解決に向かっていくことこそがコンサルタントの仕事だからです。単に任されたことをこなすだけでは、真の価値は生まれません。粘り強くやり遂げる力があってこそ、仕事が楽しくやりがいを感じ、熱中した結果として自己成長もできるのです。
SECTION 5/5
後輩におすすめしたい本
鵜呑みにしないで読むことが前提ですが、「30年後にどんな世界があり得るのか」という視点を鍛えられる一冊
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