INTERVIEW
海外・先端領域の戦略を担う。日系コンサルならではの成長と挑戦
成長企業の第一線で活躍する若手ビジネスパーソンの「軌跡」を辿り、就活やキャリアの描き方を学ぶ連載企画。今回お話を伺うのは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)に新卒で入社したコンサルタントのお二人です。海外戦略立案を手掛ける木下さんと、先端領域の戦略策定を担当する安形さんのお話から、日系ファームだからこそ目指せるコンサルタント像に迫ります。
【謝礼あり】読後アンケートご協力のお願い(計6問・所要時間1〜2分)
SPONSORED BY 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)
話し手
木下 了輔
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
グローバルコンサルティング部 マネージャー
安形 健
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
イノベーション&インキュベーション部 マネージャー
SECTION 1/5
日本社会の発展に貢献したい2人がコンサルタントになった理由
⸺お二人は学生時代、自分のキャリアについてどのように考えていましたか?
木下:私は漠然と「日本の良いものを海外に広める手助けができたら」と思っていました。小学生の頃に親の仕事の都合でオーストラリアに住んでいたのですが、周囲の人が乗っている車が日本製だったり、友達と一緒に日本のゲームをして遊んでいたりと、海外でも日本のものが使われていることに誇りを持っていたんです。
安形:私も同じように「日本のために働きたい」と思っていました。「失われた30年」に生まれ育つ中で、日本が多くの国に経済的に追い抜かれる様を見てきて、悔しさを感じていたのです。
そこで技術力のある大手メーカーなどで働くことも考えはしましたが、1つの製品で変えられることには限界があるとも思っていました。また、私は性格的に1つの分野に集中するよりも、多様な分野に携わることができる、プロジェクト単位の変化が激しい環境の方が成長できると考えていました。そこで、就活ではGoodfindも使って日系・外資系のコンサルティングファームやベンチャー企業を受けていました。
木下:私も似たような考えを持っていました。工学系の研究室では同期の多くがメーカーを志望する中、自分の性格的に、1つのことを極めるよりも、100のことを満遍なくできるようになるほうが向いていると思っていたので、それができるコンサルタントを第一志望にしました。
安形:誤解を恐れずに言えば、私も木下も「飽き性」なんでしょうね(笑)。実際、つい最近まで全く知らなかったテーマについて、いつの間にか誰より詳しくなっているようなことが数ヶ月サイクルであるので、日々刺激を受けながら働けています。
木下:「飽き性」と言うとネガティブに聞こえるかもしれませんが、知的好奇心を持っていることはコンサルタントにとって必要な資質だと思います。例えば私が所属するグローバルコンサルティング部は、海外に関わるすべての案件を扱うので、一人が担当する業種やテーマ、国さえも多岐に渡ります。様々なことに積極的に興味を持てる人こそが、向いている仕事ではないでしょうか。
SECTION 2/5
コンサルでは稀有?競争せず「共創」するから成長できる
⸺コンサルタントを目指していたお二人が、数あるファームのなかでMURCを選んだ決め手は何でしたか?
安形:決め手は「人」でしたね。なかでもインターンシップのメンターが、学生の就活におけるポジションやキャリアプランについて2軸で整理してホワイトボードで解説をはじめるような、少し変わった方で(笑)。でも論理的かつ実践可能な説明に圧倒されたのを覚えています。ほかの社員や、一緒にインターンに参加した学生も、性格は穏やかながら自分の芯を持っている人が多いことに魅力を感じました。
木下:私も就活では人を重視していて、MURCの面接では、「本社前の地下鉄は編成数が違う2種類が走っているんだけど、なぜだと思う?」と社員の方に問いかけられたのが印象的でした。一瞬面食らいましたが、身近なところに好奇心を持つ姿勢や、相手の緊張をほぐすためのコミュニケーションの仕方が面白く映りました。
実際に入社して、MURCは「競争」はしないけれど「共創」する社風がある会社だと感じます。コンサルタントは一般的に、個人主義で仕事を進め、独自のノウハウを築く人が多いですが、MURCは社員同士で助け合うからこそ、一人の力では成し遂げられないような大きなプロジェクトも、スピード感を持って推進できています。
安形:シンクタンク機能を持つMURCは、コンサルタントと研究員が助け合うことで強みを発揮できる組織だと思いますね。私自身、シンクタンクの様々な領域の専門家や、経験も知見も豊富な先輩コンサルタントの視点に触れることで、仕事の質やスピードが上がることはもちろん、自分の見ている世界も広がるように感じます。それがMURCだからこそできるクライアントへの価値貢献ですし、自分自身の成長にもつながっているのを実感します。
SECTION 3/5
国・業界・テーマを絞らず、多様な海外案件を担う
⸺お二人はコンサルタントとしてどのように成長してきたのでしょうか。まずは木下さんの、入社してから現在までのお仕事について教えてください。
木下:入社後研修を終えた後は、2部署程度を「仮配属」という形で経験し、入社2年目に希望や適性に応じて「本配属」が実施されます。私は仮配属の形で1年目の途中からグローバルコンサルティング部に所属し、その後本配属に至りました。海外に関わるすべての案件を扱う部署なので、私がこれまで担った案件もアメリカのヘルスケアシステム関連や、中国の半導体関連、ASEANのエネルギー系サービス関連など多種多様です。
⸺グローバル案件に関わるということは、海外出張も多いのですか?
木下:はい。コロナ禍で一時期は止まっていましたが、徐々に復活してきています。先日はM&A支援の一環としてデンマークに赴き、現地企業の社長と英語で質疑応答を行いました。再来週あたりにはオーストラリアに行く可能性もありますね。
⸺外資系のコンサルティングファームでは、海外案件は現地のメンバーで完結することも多いと聞きますが、MURCでは日本にいるコンサルタントが扱うのですね。
木下:もちろん現地で完結する方が効率的な場面もありますが、私たちの主なクライアントである日系企業の海外戦略支援の観点から言うと、日本を拠点にハンドリングした方がクライアントへの価値貢献はしやすいと思っています。例えば、日系企業がアメリカ進出する際に、アメリカにいるチームに全て任せてしまうと、日本にいるクライアントに対して十分な情報提供や提案ができない可能性がありますよね。
それに、リサーチであれヒアリングであれ、他人にお任せするのではなく自分でやりたいじゃないですか。日本に住みながら、様々な国で見聞きした生の情報を提案に活かし、知的好奇心も満たせることが、純粋に楽しいと感じます。
⸺外資系のファームよりも海外に赴く機会が多い可能性があるとは意外でした。とはいえ、国もテーマも様々な案件を扱うのは大変ではありませんか?
木下:正直、とても大変です。しかしそうした環境で私は、必要な知識を素早く習得する力が身につきました。扱う国やテーマごとに、自分より詳しい人はごまんといますし、中でもクライアントこそがその領域の一番の専門家です。その中で大切なのは、クライアントと議論できるレベルまで素早くキャッチアップすることです。長時間かけて網羅的に知識量を増やすのではなく、本当に必要な知識は何かを判断してクイックに習得をする力は、私の部署だけでなくプロジェクト単位で仕事をする全てのコンサルタントにとって大切なスキルだと思います。
SECTION 4/5
先端領域をビジネスに落とし込む
⸺安形さんは配属後、どのような仕事をしてきましたか?
安形:イノベーション&インキュベーション部(I&I部)で、先端領域に関する案件を担当しています。スマートシティやサーキュラーエコノミー、カーボンニュートラルといった業種を超えたテーマ開発や新産業共創をおこなってきました。
こうした新しいテーマは得てして「そもそも何なのか」という概念が定まっていないものです。そのため私たちはまず、そのテーマをクライアントがどう捉えるべきなのかを明確にします。
例えば、「スマートシティ」という言葉は、ある側面から言えば「街づくりにITを導入すること」ですが、メーカーのクライアントに対しては「実際にまちづくりを行う自治体へ、適切な財を販売する」というマーケティング戦略に落とし込みます。一方、デベロッパーに対しては「これまでの街づくりとの違いは何か」という問いの提示から始まり、最終的には「ITによる住民の幸福度指標の向上」といったメーカーとは全く別の捉え方をしたりするのです。
⸺そもそも定義が定まっていない概念を「ビジネス」に落とし込んでいくのですね。
安形:その通りです。はじめは狙い通りの利益率を出せなかったスマートシティに関する事業も、街が活性化し、地価が上昇すれば、大きなインパクトを持つものに変わっていくでしょう。実際、MURCが推進するスマートシティのプロジェクトでは、多くの企業や大学、自治体との包括的な連携など、その取り組みは行政のビジョンへも反映されるほど大規模なものになっています。新たな産業のエコシステムづくりに、概念レベルの思考から戦略立案、実行支援まで関わることができるのが、この仕事の醍醐味だと思います。
⸺先端領域に関わることで、ご自身のどのような点が成長したと感じていますか?
安形:「具体化する力」が身につきました。一つのテーマに対し、クライアントごとに最も適した捉え方を示した上で、できること、やるべきことを提案する。先端領域をただのバズワードで終わらせず、クライアントと共に一つのビジネスとして捉えていくためには、理解力や説明力、要素分解する力など、戦略コンサルタントとして求められる力を総動員しなければなりません。
一つのテーマについて、クライアントが具体的で地に足ついた事業として捉えられるよう支援するという、コンサルタントにとって必要不可欠な力が鍛えられている実感があります。
SECTION 5/5
視野を広げ、有機的に専門性を育てる
⸺お二人とも、業種を超えた幅広い案件で、ある種の適応力を磨いてこられたことがわかりました。最後に、お二人が思うコンサルタントの仕事の面白さについて教えてください。
木下:私が面白さを覚えるのは、点と点がつながる瞬間です。グローバルの部署では幅広い案件を扱うからこそ、専門性がつきにくい側面があります。しかし最近、まったく別の案件でやったことが、今の案件にも活きている、つながっていると感じられる瞬間が増えてきています。一つのテーマに絞らないからこそできる、自分の経験を掛け合わせた有機的な専門性が形作られてきているのです。
そもそも私は昔から選択肢を狭めないように努力してきたきらいがあり、東京大学を受験したのも学部を後から選べることに魅力を感じた、ということが一つの理由でした。最終的にコンサルタントを選んだのも、将来の選択肢を多く保てるようにという気持ちがあったことは否めません。
しかしMURCで様々な「点」に出会い、それを「線」に変えられるようになってきた今では、多くの選択肢の中から「私はこれができる」と言えるテーマを見つけ出すことができています。こうしたスキル面だけではない、自分の成長を感じられるのも楽しいですね。
安形:コンサルタントは、ある意味クライアント以上に「クライアントにとって何が必要か」を考えなければならない仕事です。自分の人生だけでなく、幾多もの他人の人生も生きている、そう思えるくらい自分の視野が広がるのが面白いと感じます。
木下:コンサルタントは知的好奇心を満たしながら、多くの会社、多くの人の人生をより良い方向に変える手伝いができる面白い仕事ですが、ご想像の通りハードワークです。しかしMURCには助け合い「共創」する文化があるので、同期やプロジェクトメンバーと互いに切磋琢磨しながら仕事に打ち込めています。そうした意味で純粋にコンサルタントの仕事を楽しめる環境が整っているのがMURCの魅力だと思います。
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