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INTERVIEW

「将来やりたいことはなくてもいい」決めすぎない勇気と、軸の見つけ方

成長企業で活躍する社員から、キャリアについて学ぶインタビュー企画第3弾。

就活において将来やりたいことは必要なのか? 面接でビジョンを聞かれた時に「やりたいことはまだない」「10年後は描けていない」と悩む人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、2社を経てエム・シー・アイ社に中途入社した福永氏にインタビュー。就活において「将来のビジョンは必ずしもなくてもいい」「あえて決めすぎない勇気を持つ」といった福永氏の話から、キャリア軸の見つけ方を探ります。

SPONSORED BY 株式会社エム・シー・アイ

話し手

福永 浩介

福永 浩介

株式会社エム・シー・アイ
人事チームリーダー

SECTION 1/6

将来やりたいことなんて、わからなくてもいい?

株式会社エム・シー・アイ 福永氏

⸺さっそくですが、福永さんは「就活生は、将来やりたいことやビジョンはなくてもいい」とお話されていると聞きます。企業や面接官によっては選考でビジョンを聞かれますが、なぜ「なくてもいい」のでしょうか?

福永:これだけ変化の激しい時代において、学生の皆さんは働いた経験がないので、将来を明確に描くこと自体がかなり難しいことだと思うのです。でも、だからといって安易に比較的将来を描きやすい仕事を選ぶことはおすすめできません。せっかく無限に広がっている自分の可能性を自ら狭くしてしまうことになるからです。

私自身、学生時代には明確な将来像はなく「何かをやりたいと思ったらすぐにやれる状態でありたい」と描いていました。また漠然と「人の人生に何かいい影響や刺激を与えられる仕事をしたい」と思っていましたね。

もちろん、将来やりたいことがある人はぜひ描いてください。問題になるのは、将来ビジョンが描けないときですよね。その場合には、無理に描かなくてもいいと思います。ただ「なぜ描けないのか」を考えることが大切でしょう。

知識や経験の不足が原因で描けないのか、それとも他の明確な理由があるのかによって、大きく状況は違ってきます。もし知識や経験の不足が原因で将来が描けず、その業界や仕事を避けていたり、あきらめていたりするのであれば、それはすごくもったいないことです。

SECTION 2/6

どういう状態が幸せ?価値観から軸を見つける

⸺「描きやすい将来を安易に描かない」とは、言われてみると納得です。一方で、無理に描かなくていいとしたら、どのように自分の道を探せばいいのでしょうか?

福永:あくまで探し方の一つですが、絶対に譲れない部分だけをしっかり決めて、自分の軸・判断基準として持つことがおすすめです。逆に考えてもわからない、経験しないとわからないことや、自分のなかでも変化しうることは「決めすぎない勇気を持っていい」と思います。

私の考える軸とは、短期では変わりにくく、長期的にその人が持つ価値観や信念のようなものです。簡単には見つけられないものかもしれません。

でも、例えば常に多くの人と笑って暮らしていたいとか、常に刺激にあふれて新しいことに挑み続けたいとか、まずは曖昧で抽象的なものでいいので「将来どういう状態が自分にとって幸せなのか」を考えてみてください。

ちなみに、私の場合は「何かをやりたいと思ったらすぐにやれる状態であれば幸せ」だと思っていて、学生時代から今も変わっていない価値観です。  

このように自分の性格に起因するものであれば、かなり先の未来でも想像できるのではないでしょうか。できれば5年10年と言わず、もっと先を想像してみてください。極端な話「どういう状態なら満足して死ぬことができるか」と考えてもいいかもしれません。

そこから次に、そのためには「どういう環境やステップが必要なのか」を考えていきます。すべてが描けなくても「少なくともこれは必要」というものはいくつか見つかるはずなので、資格取得に年齢制限があるものなどを除けば、基本的には見つかったところから取り組めばいいのではないでしょうか。

SECTION 3/6

キャリア10年。3社を経験して振り返る、就活と転職

⸺価値観から環境やステップを見つけていくのですね。なぜそう考えるに至ったのか、福永さんの辿った道が気になります。現在3社目と伺いましたが、就活はどのように考えて進めましたか?

福永:漠然と人や組織への興味や問題意識があり「人の人生に何かいい影響や刺激を与えられる仕事がいいな」と思っていました。そのため、広告代理店、出版社、人材業界等を見たり、モノを通じて影響を与えるという意味でメーカーを見たりしていました。

また、企業規模は300名程度までがいいと考えていました。わがままな性格なので、自分の意見が言えない環境で働くのはストレスだと思う一方で「風通しが悪ければ自分が風穴を開ければいい」と考えるような、自信過剰で生意気な学生でした。ただ、今の自分でそれが可能なのは、まずは300人くらいまでだろうと。

1社目の企業では人材サービスという事業内容への興味の他に、選考が進んだ時に「経営企画室で組織を作る仕事をしないか」と配属先を打診され、入社を決めました。

⸺人や組織づくりを軸に就活を進められたのですね。そこから、なぜ転職されたのですか?

福永: 矛盾するようですが、私はそもそも人と関わることがそれほど得意な人間ではなく、興味と得意が一致していない状態で1社目に入社したんですね。しかし、本当にいい人たちに恵まれ、たくさんの経験ができ、未熟で生意気な自分を育ててくださいました。

しかし、5年を過ぎたあたりから「今は環境に恵まれているけれど、自分個人の力は本当に世の中に通用するのだろうか」と徐々に感じ始めたのです。

そこで、2社目は「極端にチャレンジングな環境に身を置こう」と思い、1社目とは全く違う業界でしたが、私よりも圧倒的に経験豊富な人たちや外部のコンサルの人達が、2年後の上場に向けて集まっていた会社に転職しました。

課題の難易度や量も一気に増えたので、正直その負荷に耐え切れなくなりそうなこともありましたが、なんとか会社の目標であった上場まで私も一緒に進むことができました。

⸺働くなかで芽生えた問題意識から転職されたのですね。その後、MCIに入社されたのはなぜですか?

福永: まず私自身の性格として「やりたいことをやりたい」というベンチャースピリッツの赴くままに、チャレンジできる環境がいいという考えが根底にあります。

そのうえで、1社目と2社目で経験して身に付けたものを活かして、引き続き「人と組織に向き合う」ことを強みとして磨きながらも、さらに幅広くいろんなことにチャレンジしたい。そして大きな影響を与える仕事を通じて、会社に価値貢献したいと思っていました。

業界は絞らず「世の中の役に立っていると実感できる業界がいい」と考えていました。ヘルスケア業界に興味はあったものの、その中でもMCIが扱う製薬業界は難しそうで避けていた分野でした。

業界に苦手意識があったにも関わらず、私がMCIに入社を決めたのは「自分がチャレンジしたい課題や、チャレンジを認めてくれる環境がある」と感じたからです。MCIは「人を根幹とした会社の成長」を掲げるだけなく、経営幹部が真剣に向き合っていると選考で確信しました。私の経験を活かしながら新しい挑戦をするには、最適な場所だと感じました。

SECTION 4/6

将来像がまだない人も。成長環境に集う多様な人材

⸺業界や職種の前に持つべき「軸」がどういうものかイメージが湧いてきました。「チャレンジしたい課題と環境」を軸に入社したMCIはどんな会社ですか?

福永:MCIには優秀な人材が集い、一人ひとりが満足度高く働ける組織を目指して働いています。社内には顧客志向が強くて仕事に真摯な社員が多く、その人たちの話を聞いていくうちに、入社前に感じていた業界への不安は消えて、逆にこの人達と同じ目標に向かって働きたいという気持ちが自然と出てきました。

MCIはヘルスケア業界でマーケティングをテーマとした事業を行っていますが、人と組織を成長の根幹に据えている企業なんですね。社員は約100人(2020年12月時点)ですが、少数精鋭で各自がマルチタスクに業務を行いながら、新しい発見と挑戦を繰り返していける企業風土だと日々感じています。※1

※1:MCIの事業について詳しく知りたい方は、Goodfind Magazineの記事を参照ください。

⸺少数精鋭のMCIには、どんな人が集まっているのでしょうか? ヘルスケアや製薬と聞くと、医学部や薬学部など理系の人が多いイメージなのですが。

福永: 理系だけではなく文系の人もいて、半々ぐらいでしょうか。生物系や生命科学以外の人もたくさんいて、社員のバックグラウンドや入社動機は本当に多様です。例えばある社員は、もともと不動産や建築が好きだったものの、働き方としては課題解決型の仕事がしたくてコンサル業界を見ていて、その中で一番課題解決力が身につくのがMCIだと思った。

また、ある社員はマーケティングリサーチが好きで、MCIが一番マーケティングリサーチのいろんな業務を幅広くできると思った。

他にも、最初は商社を中心に見ていたけれど、文系でも医療に関われると知って入社した人や、海外大でマーケティングを学んでいた人、部活で戦略分析担当をしていて、数値分析とその活用に興味があった人もいます。

一般的な企業と比較すると、医療・ヘルスケア業界への貢献を考えている人の割合は多いと思いますが、それが最優先の人がほとんどというわけでもありません。

それよりも、どちらかというと共通項は成長環境にあります。将来なりたい像があって、そのための成長環境がMCIにあると考えて入社した人もいますし、将来は漠然としているけれども、MCIでビジネスパーソンとしての基礎力を磨いていく事は自分の道と外れていないはずだ、と考えて入社してきた社員もいます。

幹部の中にも「本当はヘルスケア以外の分野の方が興味があった」という人がいます。そういう考えの人も、業務を通じて理解を深め、クライアントの課題を目の当たりにして意義を見出し、結果を出すことでやりがいを感じていく。

そういった過程の中で「自分にとって天職だった」と思える日がいつか来るのではないでしょうか。MCIにはそういう社員が何人も在籍していますし、入社前にはヘルスケア業界への興味はあまりなかったという社員は意外と多いのです。

SECTION 5/6

プロフェッショナルを目指し、研鑽を続ける

⸺将来のビジョンが決まっていない人や、入社後に業界に興味を持つ人もいるのですね。

福永:そうですね。「その人がどうなりたいかは、いろんな形があっていい」というのがMCIの考え方です。ヘルスケア業界に強い思い入れがなくてもいいですし、必ずしもマーケティングにすごく興味がある必要もないですね。

むしろ重要なことは、どうなりたいかの根っこにある「その人特有の価値観や信念のようなもの」だと思います。この部分で一致することができれば、社員も会社も幸せな関係になれると考えています。

⸺MCIの人が共通して持っている価値観には、どういうものがありますか?

福永: 一人ひとり様々な価値観を持っていますが、共通しているのは「プロフェッショナルを目指す」という価値観です。会社に依存せずに、自分の力で自分のキャリアを築いていきたい人が多いですね。

MCIでは主体的に自己研鑽に励み、継続的に成長して価値を生み出すことにひたむきに取り組んでいく。そういう考え方に共感して行動できる人が活躍できる会社です。 というのも、私たちの仕事の特性上、新卒に限らず中途であっても、入社してから勉強し続けなければなりません。

また、プロジェクトごとにやり方をひとつひとつ自分で考えて進める必要があります。製薬企業のマーケティングは非常に複雑で高度なので、全てをマニュアル化できるような業務ではないためです。

⸺医療・製薬業界に特化した専門性は身に付いても、将来つぶしが効かないのでは?と不安を抱く学生もいます。他業界でも活かせる成長はできるのでしょうか?

福永: MCIでは組織を細分化しておらず、一人ひとりがマルチタスクでいろんなことを手掛けています。その方がクライアントやプロジェクトごとにオーダーメイドで、最適な価値提供ができるからです。

そのようなMCIで活躍するには、分析力や交渉力といったビジネスパーソンに求められるものを、幅広く着実に身につける必要があります。そしてこれらは、どこの業界にいっても使える力です。

ヘルスケアのマーケティングは、他の業界に比べて遅れている部分があって、まだまだできることがあるのと、非常に複雑で高度なことをやっているがゆえに、幅広くいろんなことをやらなければならないですし、やることができます。

そのため、MCIは「会社としてこういう成長環境を提供します」というよりは、伸びしろが大きな業界なので、これをやりたいと見つけたら、そこにチャレンジできる環境が自ずとある。業界特性やフェーズから、自然と一人ひとりが成長していく構造がある、と理解していただくのが適切かと思います。※2

※2:MCIでコンサルタントとして活躍する若手社員を知りたい人は、関連記事 を参照ください。

SECTION 6/6

業界や職種とは異なる、自分だけの軸を見つけるには

⸺最後に、就活中の皆さんに向けてアドバイスをお願いします。

福永: 皆さんが一つの将来の幸せな姿に辿り着くにしても、道は一つではなく、いろんな方法があります。選択するうえで大切なのは「どういうことになら目一杯の力を注ぐことができるか」を見極めることだと思います。

自分にとって理想的な環境を手に入れるには、普通は大きな努力が必要です。努力にはエネルギーが必要で、それは耐えるとか苦しさを乗り越えるといったネガティブなものもあれば、熱中するとかチャレンジするといったポジティブなものもあるでしょう。

だからこそ「自分はどのような場面で最大限のエネルギーを発揮できる人間なのか」を考えてみてください。目の前の人のためなら頑張れるとか、大きな課題であればあるほど頑張れるとか、先の報酬が見えていれば頑張れるとか、人それぞれあるはずです。

実は、そういったところにこそ、本来その人のやりたい事やなりたい姿が見えてくると、私は考えています。あとはいかに具体的な環境に落とし込んでいくか。先ほどの「大きな課題であればあるほど頑張れる人」であれば、金額の大きなプロジェクトに関われるかどうかや、顧客が大きな会社である事等も判断基準になるかもしれません。

また、そういった仕事で「自分がどういう立場で関わることができるか」も重要になってきます。目の前の人のために頑張れるのであれば、顧客と近い距離で働ける環境の会社がいいでしょう。その中でも、その人がチャレンジしようとしている人なのか、何かに困っている人なのか、と細かく分けて考えていくと、もっと具体的な環境が見えてくると思います。

このように進めていくと「業界や職種とは違った軸の企業選び」ができてくると思います。就職活動では、学生側の視点から見ると、まず最初に業界や職種が提示されて何になりたいですか? と聞かれる仕組みになっている気がします。

広く業界や職種を学ぶことはいいことではありますが、その瞬間にフィーリングで選択するのではなく、一度自分の内面と向き合ったうえで選択する、というステップをしっかり踏んでみてください。それができたら、きっと幸せな社会人生活をスタートできるのではないでしょうか。

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