INTERVIEW
新規事業開発、事業会社とコンサルどちらでやる?後悔しない企業の選び方
市場価値の高いビジネスパーソンを目指し、若いうちから事業開発を経験したいと考えている方は多いでしょう。しかし、実際に携わる業務がどのようなものかがわかりにくいゆえに、入社後にギャップを感じやすい領域でもあります。事業開発人材としてのキャリアを歩むなら気をつけるべき点を、リブ・コンサルティングで現役コンサルタントとして事業開発経験を持つ大島氏・坊氏のお二人から伺います。
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SPONSORED BY 株式会社リブ・コンサルティング
話し手
大島 周
株式会社リブ・コンサルティング
ベンチャーコンサルティング事業部 マネージャー
坊 将徳
株式会社リブ・コンサルティング
ベンチャーコンサルティング事業部 アソシエイトマネージャー
SECTION 1/5
社会を変えるポテンシャルを持つ事業開発人材
⸺事業開発に関われることをアピールする企業や、事業開発を経験したいと考える学生が増えているように思います。そもそもなぜ事業開発が活発に行われはじめ、事業開発人材が求められるようになったのでしょうか?
大島:事業開発へ積極的に取り組む企業が増えたのは、ビジネス環境の変化に適応した事業を立ち上げなければ、会社を継続して成長させることが難しくなったためです。
例えば、人口増加にともなって成長してきた企業が、人口減少社会において既存のビジネスモデルのまま成長を続けることは難しいですよね。時代の変化に対応し、既存事業だけに頼らず会社の成長を目指すための手段の一つが、新規事業開発なのです。
とはいえ、社内に既存事業を成長・拡大させることを得意とする人材はいても、事業立ち上げの経験がある人材を社内に抱えている企業は多くありません。そのため、新規事業開発の際には外部人材を採用したり、コンサルティングファームに頼ったりして、外部の事業開発人材の力を借りることになるわけです。
坊:政府がスタートアップ企業育成支援プログラム「J-Startup」をはじめとしたベンチャー企業の支援に取り組んでいるように、日本の成長のためにも事業開発人材は重要な存在です。事業開発が活発化すれば、社会や経済に大きな影響をもたらすでしょう。
ただ、事業開発と一口にいっても、企業によって定義も関わり方も様々です。事業開発人材を目指すなら、まずは、自分がその中でどのような経験を積みたいかを言語化してから、企業を選びましょう。そうすることで、入社後に感じるギャップを減らすことができます。
SECTION 2/5
事業開発キャリアの作り方
⸺「どのような経験を積むか」はどう考えていくと良いでしょうか?
大島:環境ごとで事業開発への関わり方が異なるため、企業規模(大手企業かベンチャー企業か)と業態(事業会社かコンサルティングファームか)で大きく4つに分類できます。
中でもベンチャー企業を支援するコンサルティングファームの領域は、事業構想から立ち上げにいたるまでを一貫して支援することが特徴で、我々リブ・コンサルティングはこの領域に当てはまります。プロセスの設計よりも結果を重視する傾向があり、事業を立ち上げたあとどう大きくすればよいかまでを一貫して伴走することを求められます。
⸺それぞれの領域ではどのような事業開発経験が積めるのでしょうか。
坊:まず、大手かベンチャーかという観点で比較してみましょう。コンサルタントとして大手企業からベンチャー企業まで幅広くご支援をしてきた中で、以下で示す事業開発プロセスのうち、どこが重視されているかに特徴が表れると考えています。
大手企業で行う事業開発では、社内組織と経営陣の合意を取り組織を動かすハードルが高いため、「なぜその事業を自社でやるべきか」の確認を慎重に行う必要があります。前半のプロセスである事業構想の力が特に求められる環境です。
一方で、ベンチャー企業ではプロセスの丁寧さよりも結果を出すことが優先される傾向があるため、新規事業の立ち上げ方、成長戦略の設計と実行が重視されます。仮説検証のプロセスを素早く回しながら事業成長の道を探る経験を積むのによい環境です。
事業会社かコンサルティングファームかという軸で特徴を比較すると、事業開発に関わるメリットは、当事者として新規事業の成長・拡大まで担っていけることです。事業会社の事業開発部門を志望するなら、いつ事業開発に関われるか、どの事業開発プロセスに関われそうかを見ていくと良いでしょう。
一方で、コンサルタントとして事業開発に関わる場合は、事業開発のプロセスを分割しての一部分ずつのプロジェクト形式で経験することが多いです。そのため、複数社、複数プロジェクトを経験すれば、事業開発プロセスの全体を一通り経験できるのが特徴です。
事業開発の特徴と身につく力の違い
▼大手企業
- 「自社でやる必要がある」かといった目的やプロセスが重視されることが特徴
- 事業構想力が身につく
▼ベンチャー企業
- 「結果」重視のため、仮説検証を高速でPDCAを回すことが特徴
- 戦略設計とスピード感のある実行力が身につく
▼事業会社
- 当事者として事業の成長・拡大を担うことができるのが特徴
▼コンサルティングファーム
- プロセスを分解したプロジェクト形式で経験することが多いが、複数社担当することで事業開発プロセス全体を経験できることが特徴
SECTION 3/5
入社後に後悔しないポイント
⸺環境ごとの特徴を踏まえた上で、企業選びはどのようにすると良いのでしょうか?
大島:実際に事業開発に関わっている社員に聞いてみて、自分が関わりたい事業開発のイメージと比べてみると良いと思います。新規事業に関わっているという人が実際どんな業務を担当しているのか、どんな責任を負っているのかを聞くと、入社後について想像しやすくなります。
注意すべきは、会社全体で見たときにその人が例外的なキャリアを歩んでいる人ではないか、その人の入社時期と自分の入社時期で環境がどう変わっているかの2点です。自分が入社しても同じように事業開発を任せてもらえそうかを確認しておきましょう。
新規事業開発とインターンで体験するような事業開発プロセスをすべて担うことができるケースは実際は少ないので、入社前に仕事内容について情報収集をすることをおすすめします。
坊:極論ですが、経営陣からすると、事業開発を目的としたときにそれを担う人材が社内か社外かというよりも、共に取り組む仲間としてどれだけ価値を発揮してくれるかという点がより重要だと思います。どの立場で関わるとしても、その事業を絶対にやるべきだと経営陣を説得できるだけの熱量を持って、当事者として事業開発をやりきるというスタンスを大事にしてほしいです。
SECTION 4/5
事業開発とは具体的に何をするのか
⸺事業開発人材の目指し方についての理解が進んだので、ここからはお二人のご経験について伺いたいと思います。お二人はリブ・コンサルティングでどのように新規事業開発に関わっていらっしゃるのでしょうか?
大島:2019卒で入社し、3年目から事業開発プロジェクトに関わりはじめました。事業開発を一貫して担当した事例として、技術系のベンチャー企業から、3年で10億の売上を作りたいという依頼を受け、リサーチからサービスづくり、クライアント対応までを担当したプロジェクトをご紹介します。
まずは事業構想から始めてリサーチと顧客ヒアリングを行い、当初20個ほどあった事業アイデアを絞っていきました。10億の売上が作れる市場規模があるのか、技術力をどう活かすか、ミッションとのつながりはあるかを考慮しながらテストマーケティングを進め、結果として、大手企業複数社への導入が決まり、事業を軌道に乗せることができました。
簡単にやっているように聞こえるかもしれませんが、実は、プレッシャーに押しつぶされそうでした。良いかもと思った事業案は何度も没になり、思うようにプロジェクトが進まないこともありました。
しかし、試行錯誤のプロセスを経験してきたからこそ、当事者として事業開発に取り組めるのだと思います。リサーチで市場を理解し、顧客の課題解決ができるかを確かめ、仮説検証を繰り返さなければ経営陣に自信を持ってプレゼンすることはできません。ただその分、事業を軌道に乗せることができたときの喜びは何にも代えがたいですね。
坊:私も3年目から事業開発のプロジェクトに関わり始めました。当社では3年目くらいからプロジェクトメンバーとして参画できる環境があります。大手企業からベンチャー企業まで、幅広いクライアントの事業開発支援に関わりながらたくさんの挑戦をしてきました。
私がコンサルとして意識しているポイントとしては、スタンスを持って取り組むことです。コンサルへの発注と事業開発への投資には、決して安くない金額が動くため、論理的思考力だけでなく、「この人なら大丈夫」と思ってもらえるような信頼を得ることがまず重要です。クライアント企業のビジョンや取り組むべき新規事業への思いを、当事者として熱く語れるくらいインストールし、最大限考え抜くことで信頼を獲得するようにしています。
経営者が最終的に新規事業に投資するかどうかを判断するときにも、意外と感情面での納得度が関わります。「この事業は絶対やるべき」と経営陣に断言できるまで考え抜くことで、責任感と当事者意識が伝わるからこそ、事業開発に一緒に取り組む仲間として信頼いただけると思います。
SECTION 5/5
自分の人生を何に投下するか?
⸺リブ・コンサルティングには若くして事業開発人材を目指せる成長環境があるのですね。他にどのような魅力があるのでしょうか?
大島:リブ・コンサルティングでは、ベンチャー企業からもフィーをいただいているのが特徴です。
実は、ベンチャー企業の支援をしているファームの多くは、ボランティアのような形で料金が発生しない支援しかしていません。一方で、当社は「“100年後の世界をよくする会社”を増やす」を理念に掲げ、クライアント企業の売上を伸ばすことでそこからフィーをいただく形での支援をしています。我々に投資いただき、その分をクライアント企業の売上成長としてお返しすることを繰り返し、さらなる成長をともに目指していく、そんな関係性を築いています。
坊:ベンチャー企業に対しての支援では、売上成長支援が多く、新規事業開発のプロジェクトは約25%を占めます。事業開発プロセスの一部を担うプロジェクトはもちろん、一気通貫でお任せいただけることもあるので、事業開発のプロセス全体の力をつけられる環境です。
⸺事業開発人材を目指す学生へのアドバイスをお願いします。
坊:自分が事業開発に対してどういう立場・関わり方をしたいかということと、中長期の視点でどういう人材になりたいかをもとに、経験すべきことを逆算して考えると良いと思います。どの道を選んだとしても、自分がどんなスタンスで仕事に向き合うかという点にはこだわってほしいなと思います。
大島:「自分の人生を何に投下していくか?」は、人生において重要な問いです。そのなかで事業開発に関心を持っている方がいるのは、すばらしいことだと思います。事業開発は大変な仕事ですが、これからの世の中で求められる価値の高い役割なので困難にめげずに挑戦してほしいですね。
実際に事業開発を経験してきて、辛い時もありましたが、同世代でこのレベルの事業づくりをやれる人はそういないんじゃないかと思えるくらいまで成長できました。100年後の世界をよくする会社を支援したいという考えに共感できると思った方は、ぜひ扉を叩いてください。
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