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INTERVIEW

自らの市場価値の向上を目指した学生が、半周回ってたばこ会社を選んだ理由

皆さんは、就活においてこのように考えていませんか?――「仕事を通じて自分の市場価値を高めたい。そのためには、若いうちに責任のある多くの仕事を経験することが必要だろう」と。

では、そもそも「市場価値を高める」とはどういうことで、どうしたら高められるのか……。いわゆる「市場価値を高める=ベンチャー」という考えに囚われるあまり、本来の自分自身に向き合わないことにリスクや落とし穴はないのか?

これらの問いに答えるべく、今回はJTの若手社員が登場。Goodfind College編集長がズバリ突っ込み、市場価値を求めてベンチャーを見ていた二人が歩んだ経緯から「自分に合った市場価値の高め方」を探ります。

SPONSORED BY 日本たばこ産業株式会社

話し手

石井 宏武

石井 宏武

日本たばこ産業株式会社(JT)
R&Dグループ 製品開発センター
プロセッシングチーム

邵 萌

邵 萌

株式会社M&Sフォアフロント (日本たばこ産業株式会社より出向中)
バックエンドチーム

川村 直道

川村 直道

スローガン株式会社
執行役員・新卒採用支援事業部 部長

SECTION 1/5

ぶっちゃけ「たばこ」って引っかからなかったんですか?

左からGoodfind College川村、JT邵氏、JT石井氏

Goodfind 川村:恐らく学生のみなさんが気になっていることを、まず率直に聞いちゃいます(笑)
ぶっちゃけ、「たばこ」の会社ってどう思っていたんですか?

邵:私は入社するまで、たばこを吸ったことがなかったんです。昔は喫煙スペースを通ると「たばこくさいな」と思っていました(笑)。就活でJTの方とお話したときも「JTという会社や、この人事の方も素敵。でも携わる領域がたばこかぁ……」と最初は感じていて。正直なところ、たばこはネガティブな要素として引っかかっていました。

邵:でもJTの人から「うちは “ひとのときを、想う。” 会社で、手段の一つとしてたばこ事業を展開している」と言われて、それまでの “JTはたばこだけの会社” という認識が少し変わり、その後、先輩社員にお会いするにつれて、JTの「ひと」に惹き込まれていきました。

石井: 僕はもともと、たばことの関わりがありました。たばこを吸いますし、なんなら学生時代に京都のたばこ屋さんでアルバイトをしていたんです。なので、たばこは身近な存在で少なからず興味はありましたが、それをつくる会社に入ろうと思っていたかはまた別で。

一言でいうと「ひと」を見てJTに入りました。就活前にアルバイト先でJTの社員と関わった時の印象と、大学時代の親しい先輩・後輩がJTに入社したこともきっかけになっています。

SECTION 2/5

市場価値を高めたいけど何かが違う。等身大の自分に気づいた二人の選択

川村: なるほど。邵さんのようにたばこにはむしろ抵抗があった方もいらっしゃるんですね!もちろん石井さんのようにたばこと元々関わりがある方も多いかとは思いますが、決め手は人だとよく聞きます。
就活では「ひと」を基準に会社を選ばれていたんですか?

石井:そういうわけでもありませんでした。当初は「やりたい領域で仕事をしながら市場価値を高めたい」と考えて、その環境を探していましたね。世の中がどうなろうと、生き抜ける人間になりたかったんです。市場価値を高めるには、若手のうちからゴリゴリに仕事をしないといけないから、ベンチャーに行こうかなと考えていました。

邵:私も「個の力を高める必要がある」と考えていて、就活の初期はベンチャー企業を中心に複数のサマーインターンに参加していました。

私は将来結婚・出産後も、働くお母さんとして経済的に自立したいので、個の力が必要だなと。だから「市場価値の高い人間になるために、自分はベンチャーに行くんだ」と思っていました。

川村: なるほど。私も多くの就活生の話を聞いた中で、同じように考える方はとても多いと思います。
とはいえ、結果的にはベンチャー企業とは言い難い、JTという会社にご入社されていますが、一体どんな経緯があったんでしょうか?

石井:ベンチャーも大手もかなりの数、ほぼ全業界のインターンに参加したのですが「どの業界も全部ちがうな、これは人生を賭して極めたいことではないな」と感じました。とにかく生き抜くために力をつけなくては、市場価値を高めなくては、という考えに囚われていたんですよね。

「じゃあ何をやりたいのか?」と自問自答したら、結局「自分はやりたいことがないんだ」と気づいたんです。

邵:わかります! 私も近い経緯をたどったんです。大学3年の秋にあるベンチャーから内定をいただいて入社するつもりでしたが、3年の2月頃にターニングポイントがありました。

当時は内定者インターンとして、もう少しで糸が切れそうなくらい頑張っていましたが、ある事情により、兼務していたNPOとどちらかを辞める選択を迫られて。そのとき、入社後を考えたら絶対に続けるべき内定者インターンよりも、NPOでの活動を続けたいと思ったんです。でも、なぜだろう……と。

邵: この選択が、等身大の自分の本音と向き合うきっかけになりました。当時、心のどこかで「このまま無理をしていたら自分はもたないな」という危機感を抱きながらも、「自分はこうあるべき」というものに縛られすぎて、心の声を押し込めてしまっていたんです。

こうして「焦って背伸びしているけど、本当はこうじゃない。等身大の自分が就活で置き去りになっているな」と。就活中に感じていた「自分の口から出ている言葉なのに、自分の言葉じゃないような感覚の原因はこれだったのか」と思いましたね。

川村: お二人ともそれぞれ「自分はこうでなくてはいけない」という考えに囚われていると気づかれたんですね。そのあとはどうされたんですか?

邵: それまで構築してきた企業選びの軸を一度壊し、まっさらな状態で新しい企業を見ていくことにしました。もともと「誰かのために何かをしたい」気持ちがあったのですが、そのためにはまず「自分の心を満たす必要があるな」と視点が変わりました。

心を満たすためには「息のしやすい環境か、つまり自然体の自分でいられる環境かどうか」が大事だと思い、JTに決めたんです。

石井: 「やりたいことがない」と気づいた時から、徐々に市場価値に対する考え方も変わっていき、最終的には「自分が楽しいと思える人たちと仕事ができたらそれでいい」という考えに落ち着きました。

例えるなら「そこそこ仲いい友だちと大好きなハワイに行くのと、めちゃくちゃ仲いい子と近場に旅行するのと、どっちが楽しい?」と聞かれたときに、僕は後者で「誰とやるか」が大事だったんです。

石井:最後はベンチャー、総合商社、JTで迷ったんですが「たぶん僕の性格を変えなくていいかな」と思えたので、JTに決めました。

雰囲気がよくて楽しそうな会社は他にもありましたが「そのままの自分でいいのかな」と思ったのはJTだけだったんです。人が合うとか、気が合うのとはまた別で「呼吸が合う」という表現がしっくりきますね。

邵: そう。JTでは自分がありのままの姿でいいというか。入社後の今も、何かの型にはめて自分を抑圧する必要がないと肌で感じています。だから心地よくて呼吸がしやすいんです。

SECTION 3/5

ひとがいい会社は、呼吸がしやすい?

川村: 「呼吸が合う」「呼吸がしやすい」って、わかるようでわからないような(笑)。いったいどういうことなのか、詳しく教えてもらえますか?

石井: 「それ、わかる~」みたいな共感ではなく、また同調でもないんですよ。わかる~みたいな「気が合う」というのは「気を合わせられる」ことに近いと思っていて。

でもJTでは合わせたり、合わせられたりではなく、むしろ確固たる自分の芯を持っていて「俺はこれを曲げねぇ」「お前はそうなの? いいんじゃない? ただ、俺はこうだよ 」って言う人が多くて。それぞれ好き勝手言いますが、お互いを尊重しているんです。

邵: 抑圧されない安心感というか。素の自分、等身大の自分を出しても、否定されないし、活かしてもらえるんですよね。「呼吸が合う」というのは、こんな感覚的なものでして、伝わりますかね?(笑)。JTの社員と話してみると、にじみ出るこの空気を感じていただけるかと思います!

石井: ちなみに僕は就活前にJTの社員と話したときに「いいな」と感じたんですよね。京都のたばこ屋さんでアルバイトしていたときに、JT含め3社のたばこ会社の社員が営業に来ていました。※1 他社の人たちは店長にしか話しかけないのに、JTの人たちは僕に対しても「ちょっとヒマなら、たばこ吸わない?」と声を掛けてくれて。温かみを感じましたね。

※1 日本のたばこ会社はJTのみだが、日本で展開・販売している外資のたばこ会社が数社ある。

石井:あと当時は、各社新商品のサンプルをたばこを吸われる方に配布していたんですが、他社の人たちは僕ら店員に配布をゆだねるのに対して、JTの人たちは店のそばに立って自ら直接お客さんに配っていたんです。くそ寒い真冬の京都の屋外でですよ。効率的かはさておき「想いをもった人たちで、いい企業なんだろうな」と僕は共感したんです。

川村: 呼吸がしやすいというのは、自然な自分でいられる環境だということなんですね。入る会社の選び方として、そんな環境を見つけるというのも、一つの道ですね。
実際に入社後に、呼吸のしやすさを体感できたエピソードはありますか?

邵: 実は私は入社後にも「扱う商材がたばこかぁ」と、たばこに対して葛藤した時期があったんです。でもそこから変化したきっかけは、JTの先輩の一言でした。

入社後の配属先は営業でしたが、それまでたばこを吸ったことのなかった私はお客様の感覚がわからず、初めての法人営業を見よう見まねでやってみたものの、全然うまくいかなくて腐りかけていました。

そんな私に先輩が「しょうもえのロマンは何なの?」と、おもむろに聞いて下さって。目の前のmustをやることで精一杯だった私は、先輩の漫画のようなセリフに面食らいました。

邵: でも、その一言から「私が満たしたいことって何だろう」と考え続けた結果、私にはshould(やるべきこと)があると気がついて。自分が好きなチームのメンバーが前を向けるような先行事例を作ることや、チームのミッションを達成していくことにコミットしようと決めました。

それからは、例えば営業活動をするのは「その先にあるこういうことをやりたいから」と自分で紐づけられるようになって。たばこに対する葛藤は徐々に薄れていきましたし、目の前の仕事に対する意味づけは「たばこが好きだから、だけじゃなくてもいいんだ」と私は思っています。

川村: 敢えて「たばこ」についてぶっちゃけを聞いてきたのですが、そういうことじゃないんですよね。何を扱うかを超越して、自分のあり方を考えられる環境や、そのきっかけをくれる仲間がいることが重要なんだな、と改めて感じました。

SECTION 4/5

市場価値は大切だけど、高める方法はベンチャーだけじゃない

川村: 一方で「市場価値」や「個の力」をおふたりが諦めた、というわけではないと思います。多くの学生が気になっている点ですが、今はどう捉えていますか?

石井:市場価値の捉え方自体は変わっていないですね。高め方については、就活のときは「市場価値を高める=ベンチャー」でしたが、今では「ベンチャーだろうと大手だろうと変わらないな」という結論に至っています。

市場価値を高めるというと、ふんわりとした「仕事ができる、いわゆる総合力」と、「専門性」があると思います。前者は、裁量の大きいベンチャーのような環境の方が身につきやすい場合があるかもしれませんが、後者である特定のスキル(例えばプログラミング)に長けたい場合には、ベンチャーだろうが大手だろうが関係ないんじゃないかなと。

川村: とても共感しますね。ベンチャーだから、大手だから、と表面だけ切り取ってはいけないですし、なにより、ひとの真似をすれば自分もそうなれると誤解してる方が多いと思います。

石井: 自分らしくやれないと、余計な気を遣ったりして、考えなきゃいけないことが増えるんですよ。そうすると、業務効率、スピード、吸収力等が落ちます。僕自身のこんな経験から、結局は自分が自分らしくやりやすい環境で、目の前の仕事をただひたすら一生懸命頑張るのが一番の近道なのかな、と今は思いますね。

邵: 今でも個の力は重要だと思いますが、高め方については、JTだからこそできることがあると思っていて。目の前のことに熱中するのが第一だと思うので、そこは昔のように「高めなきゃ」という焦りはないですね。

また、私が入社して思うのは、JTって「ひとを育てる会社じゃなくて、育つ会社だな」ということ。もちろん、研修制度は整っていますし、人を育てようという風土も強くあります。ただ、どこまでいっても本人の自主性にゆだねられる部分が大きくて。自由なんですが、それはぬるま湯ということではなくて、自由だからこそ、自立と自律がすごく求められる環境です。

だから、もし自分が目の前のお仕事で満足できなければ「それをギュッとまとめて、空いた時間で何かおもろいことをやればいいじゃん」と、いろんな人が言ってくれる会社ですし、実際おもろいことをさせてくれる環境でもあります。JTならではの自分の経験値の貯め方であり、それが市場価値につながるのかな、と思います。

川村: 結局は自分が頑張ることが一番で、そのために頑張れる環境を選べばいいのだと。そのように考える方が増えてくれるといいなと思いますね。この先おふたりが「個の力」を高めていった先には、どんなキャリアがあると思いますか?

石井:転職の機会は常に伺っていますが、今のところ具体的には考えていません。JTも魅力的な会社なので、転職というより、JTにいながら、やりたいこともできる起業という道を進むと思います。実際に自分で会社を持っている先輩もいます。

邵: 現在のたばこ事業やジョブローテーションでの経験を活かし、たばこを通じて提供している価値を、既存のたばこに囚われない別の形で表現したいですね。あと、最近は「誰かの孤独と退屈」という課題にフォーカスしていて、将来的には、コインランドリー経営とかパン屋さんとかをやってみたい気持ちは芽生えていますね。

特に高齢者の方々が集えて、孤独や退屈を解消できるような何かを地元でできたら面白いなぁと、ぼんやりと描いています。

川村: 人事が同席している中でも、堂々とそれをお話いただけたので、呼吸のしやすさが証明されたと思います(笑)。

SECTION 5/5

たばこを吸わない人、やりたいことがない人にも見てほしい会社

川村: 当時のお二人のように「背伸びしているかも」「等身大の自分は違うかも」と気づいていながら、「もう戻りたくない」「自分の考えた軸を壊したくない」と違和感あるまま進んでしまう学生によく出会います。
そんな就活生に、声をかけるとしたら、何を伝えたいですか?

石井: 「軸は変わりうるし、入社先が変わってもいい。就活が人生の全てじゃないよ」と伝えたいですね。就活のときは僕も「一番最初に入る会社って、人生決まるくらい大事なんだろうな」と思っていましたが、それが全てじゃないですよ。

いざ社会に出てみると「違ったな」と思って転職する人はたくさんいます。JTにも中途で入ってくる人がいますし。JTから転職する人はあまり多くはないんですけど、世間では転職はざらだし、就活でそこまで気負って思い詰めなくてもいいのかなと思いますね。あと、ぶっちゃけ入社して働いてみないとわからないんですよね。

なので、入社してから「自分らしい市場価値の高め方って何だろう?」ということを考えながら仕事をすれば、たとえ最初の企業選びに失敗したとしても、いくらでもやり直しはきくと思います。

川村: 確かに、選択を重要と捉えすぎている節はあると思います。結局やってみなきゃわからないし、後から正解にするかどうかですからね。

邵: 一方でもったいないと思うのは、入社後に「やっぱりあの時あの選択をしておけばよかった」と、後悔に囚われて身動きが取れなくなってしまうことです。その状態になると、目の前のことから逃げる理由になってしまうので。

なので、簡単ではないですが「いったん決めたら走ってみよう」と言いたいです。仮に数年先の転職を想定するとしても、それまでの期間は「自分はこの会社でやってやるんだ」という覚悟は必要だと思います。

邵: 私自身、入社前にたばこへの引っかかりはありましたが、それを超越して「呼吸しやすい環境」として選んだのがJTでした。入社後もたばことの葛藤はありましたが、それを乗り越えたのも、JTのひとや環境のおかげでした。なので、自分の選択は間違ってなかったと今は思えています。

川村: 最後にどんな方にJTをおすすめしたいですか?

石井: やりたいことがある人は、それができる会社に行けばいいと思うんです。逆に「やりたいことがない人は、JTにおいで」と言いたいですね。JTは、原料の調達からコンビニの営業まで全部自社なわけじゃないですか。それだけサプライチェーンがあるので、どこかしらハマるところがありますよ。

邵:実際に私は、営業から今のデジタルマーケティングに部署が変わって全く違う仕事になって、転職したような気持ちですね。それでも呼吸のしやすさは変わらないですが。

石井: ここまで自分たちでやってる企業は珍しいんじゃないですかね。たばこ市場の縮小はありますが、世界マーケットで見ると何兆円規模の需要がまだあります。まだまだ体力はあるし、キャッシュもあります。

邵: やりたいことがある人も、JTに来てやっちゃえばいいと思います。石井さんが仰るように、やるための材料はまだまだ多くあります。たばこ市場がシュリンクしている危機感があるからこそ、ワクワクするアイデアを活かそうとするスタンスがあって、若手の意見でも「面白いね」と言ってくれる会社です。

実際にやれることの余地も広くて、例えば私は「喫煙所を美術館にしてみたらどうかな?」と提案したこともあります。

今後のたばこビジネスを考えたときに、たばこを吸われるお客様の喫煙満足度を高めるためには、絶対にたばこを吸われない方からの理解が必要だと思います。

だからこそ、たばこを吸わないことは、JTのなかでアドバンテージになり得ますし、むしろそういう声が、さらに求められるフェーズになると思っています。たばこを吸わない人にこそ、就活でJTを見てほしいですね。

編集:

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