INTERVIEW
グローバルなキャリアを目指す。変革期のセールス&マーケで挑戦を続ける若手の流儀

加熱式たばこの登場によりビジネスモデルが大きく転換したJT。グローバル企業となったJTの中で、日本の加熱式たばこ市場は世界でもトップレベルの成熟度を誇り、グローバル戦略の「試金石」としても重要な役割を担っています。
このような変革期のJTでセールスから歩み始め、現在は日本市場のマーケティングとセールスの戦略や資源配分方針の策定を担う部署に所属されている井上遼祐さんにインタビュー。グローバルなキャリアを目指す井上さんのご経験と想いに迫ります。
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SPONSORED BY 日本たばこ産業株式会社
話し手
井上 遼祐
日本たばこ産業株式会社(JT)
マーケティング部門 マーケティング&セールスプランニング マーケティングプランニングチーム
SECTION 1/8
ロジカルかつドラスティックな戦略的アプローチの推進
⸺はじめに、井上さんが所属する部署の役割や業務内容について教えてください。
井上:現在所属するマーケティング&セールスプランニングは戦略策定、資源配分方針の策定、マーケティングプラン全体の管理などを担っています。私の所属するチームは、幅広い知見を活かし、事業の全体最適を追求するコントロールタワーのような役割です。
具体的には、役員の意思決定のために、日本市場における3か年戦略の取りまとめや、「どのような投資を行うか」「投資割合をどう変更するか」といった資源配分の方針に関する提案・報告を行っています。 また、マーケティングとセールスの窓口となり、同じ事業所に拠点を構えるノースアジアリージョン ※1 との調整や、他国への知見の展開をしていく役割も担っています。
⸺現在の業務で特に面白みを感じるのは、どのようなところでしょうか?
井上:ビジネスに対する捉え方、思考プロセス、意思決定のスピードを肌で感じられるのは、非常に刺激的で面白い部分です。
日本市場において加熱式たばこが急速に成長する中で、マーケティング戦略も市場環境に応じて柔軟かつ迅速に変化してきました。さらに、この3年間で加熱式たばこへの投資割合を大幅に引き上げるなど、成長領域を見極めたうえで大胆かつ迅速に意思決定を行う姿勢は、紙巻たばこが全盛であった時代のJTとは大きく異なる点だと感じます。

また、「One Team」 ※2 の概念のもと、グローバル全体の視点から日本市場の役割を明確に定義し、グローバル全体への貢献を前提とした戦略設計へとシフトしたことにより、日本市場が担う役割も大きく変化しました。
現在、日本市場に求められている戦略的役割は、紙巻たばこ事業による安定的な利益創出と、加熱式たばこ事業の成長ドライバーとしての機能です。こうした観点から、日本市場はグローバル全体に対して極めて重要な貢献を担っていると考えています。
「One Team」という考え方の浸透以降、私たちは、日本市場に求められる役割の変化を受け止めながら、自らの考え方や仕事の進め方を継続的に進化させてきました。そして、グローバル全体の活動を加速させるために、日本市場が担うこの役割を戦略に落とし込み、実行までを一貫して推進しています。
※1 リージョン:JTにおいては地理的に区切られた「地域」など特定の区分範囲を指す。
※2 One Team:日本国内と海外(JTI)に分けて2事業体制で運営していたたばこ事業の本社機能を統合し、日本を含むOne Teamとして、国内外の組織・事業運営体制を2022年に一本化した。
SECTION 2/8
グローバルにおける試金石の役割を担う日本市場
⸺JT=日本企業というイメージがありましたが、海外と日本の組織が1つになる大きな変化があったのですね。
井上:JTのたばこ事業のヘッドオフィスは、スイスのジュネーブにあります。アジア地域は二つのリージョンに分かれており、日本はノースアジアリージョンの一つの市場です。

ノースアジアリージョンには多様な国籍のメンバーが在籍しており、日本市場の重要な施策や実行計画の承認を得る際などは、リージョンのメンバーと英語を用いて日常的に連携しているため、企業文化や業務プロセスにおいて日本企業という感覚はほとんどありません。特にマーケティング部門は、役員も海外出身者のため、資料作成から経営層とのやり取りに至るまで基本的に英語で行われ、日々の業務はかなりグローバライズされています。
日本の加熱式たばこ市場は、世界でもトップレベルの成長を遂げ、お客様の高い期待感に加えて競合との激しい競争によって非常に成熟しています。他国に先行して新しいデバイスを投入するなど 一歩進んだ取り組みを行っているため、日本市場での成功は、グローバルでの成功を測る「試金石」として重要な戦略的役割を担っています。
そのような状況もあり、他国からの注目度は高く、事例共有や意見交換の場が設けられることも少なくありません。私たちの部署は日本市場を担当していますが、他国に知見を共有することはグローバル全体の視点で非常に重要だと認識しており、こうした機会を積極的に活用することで、グローバルへの貢献機会も数多く得ています。
SECTION 3/8
制約の中で、豊富なデータを駆使して価値を届けるJTのマーケティング
⸺JTのマーケティングにおける特徴についても教えてください。
井上:JTのマーケティング部門のメンバーが常に念頭に置いているのは、業界特有の厳しい制約です。例えば、デバイスの広告は特定の媒体で可能でも、たばこ本体(リフィル)の広告は厳格な成人確認を伴う場所に限定され、テレビやウェブなどで商品の自由な広告出稿は難しく、法令や自主規制に基づく厳密なルールが多数存在します。

こうした制約はありつつも、商品の機能的価値に留まらず、「いかに多様な価値を設計し、お客様に伝え、届けていくか」を深く追求することがJTのマーケティングでは重要だと考えています。ブランドの情緒的な価値や、たばこを通じた自己表現といった側面など、お客様が商品を通じて得る「体験」を届けることは特に重視している部分です。さらに、加熱式たばこにおいては、「社会的価値」、すなわち社会の中でどう振る舞うかという倫理的な側面についても深く考慮する必要があり、多様な価値観のバランスを図りながら取り組んでいると思います。
一方で、社内に豊富な情報やデータが蓄積されていることは大きな強みだと考えます。これまで蓄積した様々な調査結果に加え、Club JTやPloom Clubなど独自の会員サービスを通じて得たお客様のインサイトにつながる情報は、JTのマーケティングにおける重要な基盤になっています。
これらの大量かつ精度の高いデータを戦略に活用することが重要なポイントであり、私が担当するプロジェクトでも、内部データを最大限活用し、さらに外部から取得可能なデータを統合することで、マーケティングおよびセールス活動の進化を追求しています。
SECTION 4/8
変化する戦略の中で生まれた、日本独自のプランニング機能
⸺井上さんはマーケティング戦略において、何が重要だと考えていますか?
井上: マーケティング戦略は単に「考える仕事」ではなく「動かす仕事」であると個人的には考えています。お客様中心で考えることはもちろん、業界特有の制約、利用可能なデータ、プロモーションの打ち手といった要素に加え、関係する組織が置かれている状況や、現場が抱える課題・認識まで深く理解することが不可欠です。

私たちのマーケティング&セールスプランニングでは、こうした複雑な要素をすべて考慮したうえでプランニングを行っています。その中で最も大切にしているのは、データや理論に基づき、常にお客様を起点に考えることです。一方で、それだけでは十分ではありません。
プランを進めるにあたっては、「現場で実際にどう動くのか」「誰が、どのような制約のもとで実行するのか」「運用面で無理が生じないか」といった現場視点も同時に意識しています。こうした視点を取り入れることで、理論にとどまらず、現実に即した実行可能性の高いプランを策定できると考えています。
JTの日本市場以外の他の国や地域では、組織はセールス、マーケティング、ファイナンスといった機能ごとに縦割りで構成されており、マーケティングとセールスの戦略策定、および資源配分を一元的に担い、統括する部門は日本市場独自の組織体制です。
しかし、加熱式たばこの登場によりビジネスの構造は複雑化し、戦略の転換が求められる中で、投資バランスの最適化や、限られたチャネルでのプロモーションの采配など、全体最適の視点からビジネスを見通し、統括する機能の必要性が高まっています。その重要性はグローバルでも認識され始めている実感があります。

SECTION 5/8
理系思考と主体性、上司の支援を土台に築いたキャリア
⸺ご自身の強みをどう活かしながら、社内でキャリアを実現するために動いてきましたか?
井上:私のキャリアにおいては、学生時代に理系の研究活動で養った素養が活きています。戦略を練る上で、まず考えるために必要な情報を徹底的に集め、事業環境を深く理解し、物事を構造化して捉えるという、論理的かつ緻密なアプローチを重視してきました。周囲の環境や制約を考慮しながら最適な一手を探る、まるで「将棋を詰める」ような、難しくも緻密な過程に楽しさを感じますし、積み重ねた知識や経験の上で、初めてリアリティのある戦略が生まれると考えて取り組んできました。
また、その時々で目の前の担当業務に徹底的に取り組みながら、担当業務の中で企画・立案・実行するという主体的な行動を多くとってきたことも、現在のキャリアにつながっていると思います。さらに、マーケティング部門への異動希望を叶えるため、プライベートでの英語学習、アメリカの大学でのMBA取得など、自己投資も継続的に行ってきました。

もう一つ、上司に恵まれたことも非常に大きいです。支社での営業時代は、営業で成果を上げることはもちろん、キャリアを実現するために、「こういうことがやりたい」と常に伝え続けました。上司も親身になって話を聞いてくれ、「営業をマーケティング的な視点で考えたときに何をすべきか」「メンバーを動かす経験も積んだほうがいい」など、その時々で私の希望するキャリアに沿った具体的なアドバイスや挑戦する機会を与えてくれました。
他にも、興味のある業務を伝えると、その部門のメンバーと話す場を設けてくれるなど、積極的なサポートのおかげで次の道がひらけ、現在のキャリアにつながっています。
SECTION 6/8
組織の変革期を経て、セールスからマーケティングへ
⸺あらためて、井上さんの入社後から現在の部署に至るまでのキャリアについて教えてください。
井上:私がJTに入社したのは、加熱式たばこが登場し、ビジネスモデルが大きく転換した2016年です。
入社当初は、営業支社の担当エリア内にある30〜40店舗のたばこ販売店様を巡り、JT商品を提案するルートセールスが主な活動でしたが、加熱式たばこの販売開始に伴い、喫煙所でお客様と直接コミュニケーションを取ってデバイスの販売を促進するという新たな取り組みが始まりました。
デバイスの販売が重要な取り組みとなる中、手探りでのスタートでしたが、全社を挙げた新しい挑戦に組織の雰囲気が大きく変わったことを肌で感じるタイミングでもありました。

この時期に、現場で直接お客様の声を伺うことは、お客様が商品をどう感じ、どのようなニーズを持っているのかを探る非常に重要な機会であることに気づき、その経験は現在のキャリアにも活きていると感じます。
その後、2019年に同じ支社の戦略企画チームで、本社で策定されたマーケティングプランの実行やエリア戦略に基づく販売活動の計画策定に携わりました。2022年には本社のセールスプランニングへ異動し、当時全国に10店舗あった「Ploom」のフラッグシップストアの管理・運営を担当しました。デバイス販売だけでなく、併設カフェで会員様向けにコーヒーを提供するなど、ブランドの世界観を体感できる施策の立案から、出店・退店を含む店舗開発全体を担いました。
その後、2023年にマーケティング&セールスプランニングに異動し、現在に至ります。

SECTION 7/8
グローバルなたばこビジネスだからこそ、切り拓けるキャリア
⸺目指されているグローバルでのキャリアについて、詳しくお聞かせ下さい。
井上:以前から海外勤務を希望しています。2022年頃から全社的に「One Team」というグローバル連携が推進され、私が目指していたマーケティング部門は英語力が必須でした。各国の複雑な規制や法律が絡む専門的な内容の理解に加え、役員への報告や資料作成、正確な意見交換のために高度な英語力とニュアンスの理解が求められるため、業務を通じてそのスキルアップを意識しています。

グローバルでのマーケティングにおいては、根幹である「お客様がどう感じ、どう伝えるか」という要素は各国共通していますが、日本市場とは規制等が異なること、また、流通やデータ取得が困難な環境においては、これまで日本で実行してきたアプローチや施策を根本から学び直す必要があります。
こうした難しさが伴う一方、状況が全く異なる国々には独自のノウハウが存在します。次のキャリアプランとしては、日本市場では考えられないようなプロモーション事例や視点に触れることで、新たな気づきが得られれば、私自身の経験の幅を広げることになり、それを日本市場や他の国に活かすことでグローバルへの貢献機会となると考えています。

⸺中長期でどのようなキャリアを思い描いているのでしょうか?
井上:将来的にはグローバルで活躍できるような人財になりたいと思っています。現在の担当業務では戦略策定や予算管理など、全体を俯瞰する業務に携わっていますが、今後はそれを国単位、リージョン単位で、より戦略的に実行できるようになれれば面白いと思っています。
SECTION 8/8
自分の意思と主体的な行動でキャリアを切り拓ける環境
⸺JTでは、どのようなキャリアを築く方が多いのでしょうか?井上さんのように自らの意思で切り拓いている方は周りにいらっしゃいますか?
井上:営業や製造の現場でキャリアをスタートすることが多いですが、私の同期を見ても、それぞれ異なる職務に就き、自らが描いたキャリアを歩んでいる社員が多い印象です。
社員一人ひとりのキャリアプランを重視し、数年先を見据えて上司と共にキャリアを設計した上でジョブローテーションが行われる仕組みがあり、年に一度のキャリア面談で本人の考えが変われば、目指す方向性も再設計されます。
また近年、社員が自ら希望して部門をまたいだ挑戦ができる制度が整備されています。
たとえば、年に一度、社員が自ら手を挙げて他部署への異動を希望できるキャリアチャレンジ制度や、部署側が求める人財を社内公募し、社員が応募して異動できる、ジョブポスティングやジョブマッチング制度。他にも、業務時間の約20パーセントを使い、一定期間その部署の業務を経験し、双方で適性を確認した上で異動できる社内インターン制度などもあり、この制度を利用して、実際に部署に異動した同期もいます。目の前の業務に真摯に取り組みながら主体的に動けば、自分の意思でキャリアを実現できる環境です。

⸺JTやマーケティング部門に、どのような人に来てもらいたいですか?
井上:各種規制、加熱式たばこの熾烈な競争などをネガティブに感じる人もいるかもしれませんが、たばこ市場は今後もさらに変化していく可能性を秘めています。新しいカテゴリーの登場により、たばこの形態や楽しみ方が変わる可能性がありますし、加熱式たばこもデバイス技術の進化に伴い、さらに変化していくと考えられます。そうなると、これまで以上に面白い市場になっていくでしょう。
こうした変化をポジティブに捉え、次々と新しいことに挑戦していける人はJTで活躍できると思います。また、グローバルでの仕事においては、文化の違いからくるコミュニケーションの難しさなどの苦労もありますが、それを「より良くする」ためのプロセスとして捉え、主体的に動いていけることが重要です。
その上でマーケティング部門においては、課題を正しく定義し仮説を立てる一方で、物事を俯瞰的・多角的に捉え、本質を徹底的に追及できる人はそれらの能力を最大限活かせると思います。また、今後さらにグローバルな機会が増えていく中で、国内外の多様なステークホルダーとうまく協業していく力も兼ね備えている人が活躍できると思います。

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〈27卒本選考〉【プレエントリー】「ありのまま」で「ありたい姿」に向き合う
【謝礼あり】読後アンケートご協力のお願い(計6問・所要時間1〜2分)
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