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INTERVIEW

専門性を身につけてグローバルに働く。実は面白い事業会社のファイナンス職

将来は何らかの専門性を身につけて、市場価値の高い人財になりたい。そう考えている就活生の方におすすめなのが「ファイナンス職」です。数字の面から経営の意思決定をサポートするファイナンス職のスキルは、全ての会社で必要とされるもの。しかし気になるのは、実際にどんな働き方をするのか、専門性を身につけていない新卒にも務まる仕事なのかという点です。今回は日本たばこ産業株式会社(JT)でファイナンスに関わる3人から、ファイナンス職の仕事やキャリアについて伺います。


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SPONSORED BY 日本たばこ産業株式会社

話し手

多田 祥之

多田 祥之

日本たばこ産業株式会社(JT)
たばこ事業部 Japan Market
Market Finance

向井 伸時

向井 伸時

日本たばこ産業株式会社(JT)
コーポレート 経理部 経営管理チーム

石原 誠太郎

石原 誠太郎

日本たばこ産業株式会社(JT)
たばこ事業部 Regional Manufacturing Kansai Factory
Manufacturing Finance Director

SECTION 1/4

一口にファイナンス職と言っても、業務は様々

⸺まずはJTに中途入社された多田さんの、これまでのキャリアについて教えてください。

多田:新卒から6年半は、日系化学メーカーで経理部として工場の経理や決算業務を担いました。転職に際しては、ファイナンスの知見を事業の売上・収益改善に役立て、事業部と一緒になって会社の成長に関わってみたい と考えており、その想いに特に共感してくれたJTへの入社を決めました。

JTでは現在、たばこ事業部のMarket Financeで、Japan MarketのFP&A ※1として、経営層の意思決定をサポートするための分析・レポートや、予算・実績の管理をおこなっています。

※1 FP&A:Financial Planning & Analysisの略。事業計画や予算作成を主導し、事業部長やCFOに提言する機能を担う。経営企画や事業部門企画の担当業務と管理会計・予算業務が合体したイメージの領域。

⸺入社当初に希望していた仕事ができているのですね。新卒からJTのファイナンスを担う向井さんと石原さんのキャリアについても教えてください。

向井:私は現在、経理部の経営管理チームで、JTグループ全体の経営計画策定・利益管理、配当方針を含む資本政策等を担当しています。 全社的戦略・方針、またそれに伴う意思決定をファイナンスの観点からサポートする仕事 です。

企業のファイナンスは、自社の経営を管理するための「管理会計」と、企業外部の利害関係者に対する説明責任を果たすための「制度会計」に大きく分けられます。今は管理会計の業務を担っていますが、その前は連結決算を中心とした制度会計業務に携わっていました。その経験から、JT International(以下、JTI)※2マンチェスター及びJTIジュネーブに3年間出向もしました。

石原:私は現在、たばこ事業部のManufacturing Financeで、関西工場における製造原価の算定や財務管理を担当しています。Directorというポジションで、ファイナンスのチームをとりまとめ、関西工場で発生するお金の全てをマネジメントする仕事です。私も入社してから管理会計と制度会計のどちらも経験してきましたが、特に製造に特化したファイナンス歴が長く、その経験を活かしてJTIジュネーブへ2年間出向していました。

※2 JT International(以下、JTI):JTの子会社。スイスのジュネーブに本社を置く。

SECTION 2/4

ファイナンス職の面白さと、キャリアの魅力とは?

⸺ファイナンス職と聞くと「ひたすら数字を追いかけてエクセルを叩く仕事」というイメージを持つ学生の方もいるかもしれません。実際はどんな仕事の面白さや、キャリアの魅力があるのでしょうか?

多田:ファイナンス職のキャリアの魅力の一つは、事業や会社を数字の面から俯瞰して理解できるようになることだと思います。私自身、学生時代は社会学部で、ファイナンス領域との接点はありませんでしたが、社会人の第一歩目として「事業や会社を数字に読み替えて理解する能力は、きっと将来の役に立つ」と考えて、経理部への配属を希望しました。

実際に仕事をして感じる面白さは、意外かもしれませんが、他部署とのコミュニケーションが重視される点です。私たちが扱うのは数字ですが、その数字の裏側には全て事業の動きがあり、社員の働きがあります。ファイナンスとして決算対応や事業上の意思決定に貢献するためには、関係者と密接にコミュニケーションを取り、実際に何が起きているのか・今後どういったことが起こりそうなのかを把握し、それらを数字と紐づけていくことが不可欠 なのです。

石原:ファイナンス領域はフィールドが広く、管理会計・制度会計の中でも様々な分野に分けることができ、分野によって働き方も異なります。そのため、多田さんのようにコミュニケーションを重視して人と向き合う仕事があれば、会計の世界にどっぷり浸かって会計基準と向き合うような仕事もある。探せばきっと自分が面白いと思える分野や働き方に出会えるというのも魅力だと思います。特にJTは、事業が大規模かつ原料調達も製造も販売もグローバルに展開しているため、ファイナンス職内での選択肢の広さは国内でも有数 だと思います。

私自身は、会計基準と向き合って一人でエクセル業務に没頭するのが好きな一方で、関係部署のトップ層と議論をしながら、その意思決定に多少なりとも介在できることへの楽しさも感じています。

向井:ファイナンス領域の仕事として、監査法人や投資銀行などで働くという選択肢もある中で、事業会社でファイナンスを担う意義を私が新卒1年目のときに、実感した出来事がありました。

当時所属していた工場のとあるチームリーダーから「一般的には会計処理方法Aを採るべきだと思うが、方法Bの可能性はないのだろうか」と相談されました。私はビジネスフローを再確認し、基準書を読み込んだうえで、「確認したところ、方法Aを採るべきだと思います」と伝えたんです。するとそのチームリーダーから「確認するだけなら自分でできる。向井に相談したのは、難しいのは分かるが、どうしたら方法Bでできる可能性があるのかを一緒に考えてほしいからだ」と指摘を受けました。

基準は本に書いてありますし、見解が欲しいだけならより詳しい専門家に聞くのが一番です。会社・事業が実現したいことを叶えるために、ともに悩み・考えるのが、事業会社におけるファイナンスの醍醐味だと思います。 またそれを実現するために、時には現状のままではできないから、ビジネスフローそのものを変えるように提案することもあります。

SECTION 3/4

ファイナンスを共通言語にグローバルに働く

⸺数学の解答のように、ファイナンスにも一つの正解があるものだと思っていましたが、様々な選択肢を取り得る仕事なんですね。

向井:そうですね。これには、JTがグローバルに事業を展開している故に、IFRSという国際的な会計基準を適用していることも関係しています。日本の会計基準は具体的な細かいルールが設けられている「細則主義」であるのに対し、IFRSは考え方の基となる原理・原則のみを示す「原則主義」です。IFRSは解釈の仕方の自由度が高いため、ファイナンスがビジネスモデルそのものを変えることもあり得るというわけなんです。

石原:JTでは会計基準に加えて、会計システムも世界で使われているものの最新バージョンを使っています。IFRSと最新システムを使いこなし、かつグローバルで大規模な取引を経験している。これらを満たした人財は市場に少なく、JTのファイナンス職は新卒が20代のうちに市場価値を高められる環境だと思います。

⸺先程から「グローバル」という言葉がよく出てきています。向井さんと石原さんはJTIへの出向を経験していますが、どのような経緯だったのでしょうか?

向井:私は実は英語が大の苦手だったのですが、連結決算業務の知識や経験を買われて、マンチェスターとジュネーブに合計3年間出向しました。

石原:私も当時は受験英語しかできなかったものの、製造に特化したファイナンスにおいては全社の中でもかなり詳しい方だったこともあり、JTとJTIの事業統合の準備に関わりました。

⸺お二人とも英語はあまり得意ではなかったとのことですが、現地での仕事はどうしていたのですか?

向井:最初のうちは、大事な用件は必ずメールで送ってもらい、テキストコミュニケーションで補完しました。ただそれ以上に大きかったのは、これまで培ってきたファイナンスの知識・経験です。

ファイナンスのルールは世界共通。言葉が違ってもファイナンスを共通言語に、ある程度の会話は成立するんです。ファイナンスを糸口に段々と存在感を高めていき、現地の社員との信頼関係を築き上げていきました。

石原:私も向井さんと全く同じ状況でした。結局、英語はツールでしかないんですよね。

日本で十分な仕事ができない人が、海外で急に仕事ができるようになるなんてことはありません。しかし裏を返せば、日本で仕事ができる人は、英語を身につけさえすればより活躍のフィールドを広げることができます。そのための研修制度は、本当に充実していている会社だと思います。

多田:グローバルな環境は、何も海外出向に限ったものではありません。たばこ事業部の本社機能がジュネーブのJTIに移った今 ※3、Japan Marketもグローバル事業の一員です。

役員会議も英語で行うため、私たちも当然資料を英語で作りますし、質疑応答も英語で行われます。またJTIとのコミュニケーションも都度発生しますので、どうすれば適切に意思疎通できるかを考えることも多くなってきます。その意味では、日本にいながらもグローバルな視点や働き方が求められる環境です。

※3 それまではJTが国内たばこ事業を、JTIが海外たばこ事業を担っていたが、2022年の組織再編に伴い、国内たばこ事業と海外たばこ事業が、グローバルたばこ事業として1つに統合された。

SECTION 4/4

資格と実務は別物。成長のエンジンは人にあり

⸺ファイナンス職の魅力はわかりましたが、これまで会計を勉強してこなかった新卒が就くと、入社してから資格の勉強をしなければならないのでしょうか?

多田:JTには会計士などの資格を持つ社員は多くいますし、ベースの知識を得る手段として非常に有用だと思いますが、決して資格で得た知識だけで仕事ができるようになるわけではありません。

資格の有無そのものよりも、いかに事業自体に興味を持ち深く理解できるか、いかに他者とコミュニケーションをとっていけるか、またそれらを通じていかに意思決定に役立つアウトプットを出せるかが重要になってきます。

私は前職の新卒1年目に簿記2級を取得していますが、それ以降は自身の興味関心や業務上の必要性に応じて、専門書を読むなどして都度、知識の習得・ブラッシュアップに努めています。

向井:私は会社の費用サポートを利用してUSCPA(米国公認会計士)の資格をとりましたが、それは海外出向時に周囲が皆、資格保有者で刺激を受けたからで、その前は何の資格も持っていませんでした。

では成長のために何が必要かといえば、私は「人」だと考えます。他の社員と同じく私も、入社直後は分からないことだらけでしたが、周りには若手の提案を無下にせず一緒に熱く議論してくれる、厳しいけれど私の成長を本気で応援してくれる先輩たちがたくさんいました。JTにいる社員は皆、こちらが熱意と興味を持っていれば、必ず向き合ってくれる人ばかりなので、そうした人たちから学べたことが最も自分の成長につながったと思います。

⸺資格よりも日々の業務にいかに本気で取り組むかが重要なんですね。しかし長い人生、働くうちにキャリアチェンジしたくなることもあるかもしれません。そんな時、専門性が高いからこそ「潰しが利かない」なんてことにはならないのでしょうか?

石原:ファイナンス職で身につく力は、他の職種にも活かせるものが多いと思います。例えば「人に動いてもらう力」。ファイナンスで扱う数字、例えば予算はすべての部署に依頼して作成してもらわなければならないものなので、期日とルールを守ってもらうために伝え方を工夫しなければなりません。

また「数字の意味を伝えられる力」も、どの仕事でも必要なスキルです。ただ数字の意味を自分で理解するだけでなく、それを人に伝える力は、例えばマーケティングの仕事や、経営に関わる仕事でも不可欠なものでしょう。

多田:ファイナンスには、協業が必要な業務や、決算などの明確な締切がある業務が多いので、プロジェクトマネジメント能力も身につくと思いますね。確かに専門性が高いですが、汎用的なスキルも身に付きやすい仕事です。

ファイナンスの業務や規模はもちろんですが、何より「どんな人と一緒に働けるのか」は、会社によって大きく異なり、かつ皆さんの今後のキャリアにとって非常に重要な要素です。今回JTのファイナンスに興味を持った方は、まずは面接等で社員と話し、当社の人と社風を体感してみてください。

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