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INTERVIEW

外資戦略コンサルに内定後も、就活を続ける理由

フレームワークができればビジネスにおける問題解決ができるのか。外資戦略コンサルティングファームに内定しながらもレバレジーズに入社し、異次元の飛躍をする新入社員に、企業選びのポイントをGoodfind講師がインタビュー。現在社会で活躍するビジネスリーダーの話を、年間数千人の就活生にアドバイスをする講師の視点で紐解き、納得いく意思決定に至るヒントを探ります。

SPONSORED BY レバレジーズ株式会社

話し手

児玉 宗典

児玉 宗典

レバレジーズ株式会社
経営企画室

北村 貴寛

北村 貴寛

スローガン株式会社
コーポレート部 経営企画担当 兼 Goodfind講師

SECTION 1/6

腕試しで受けた外資戦略コンサルに内定

Goodfind 北村:就活を始める前、学生時代はどんな風に過ごしていましたか?

レバレジーズ 児玉:授業には出てましたが、バイトばっかりしてました。大学1年の6月から修士1年まで週5ペースで5年間スターバックスで働いていて、バイトリーダーをしていました。

店舗の商品企画やプロモーション、他にもコーヒーの受注量を予測して豆の発注をしたり、スタッフ向けのセミナー講師をしたりと、アルバイトじゃ経験できないようなことを任せてもらっていました。

北村:どうやってそのポジションまで辿りついたんですか?

児玉:僕はすごく負けず嫌いなんです。当時とても厳しい上司に「できません」と言うのが悔しくて、必死で食らいついているうちに、1年後に時間帯責任者になりました。それからは上司がやりたくても手がまわらないことを拾っては、まさに「店の売上を上げるには? 」というケース問題を解くような感じで働いていました。

北村:大学院に進学した後は、いつから就活を始めたんですか?

児玉:修士1年の4月に初めて就活のイベントに参加しました。その時が初めてのグループディスカッション(GD)だったのですが、GDが始まった瞬間「あなたはタイムキーパーね!」などと豹変する周りの学生に圧倒されて、最初の2分間は一言も喋れませんでした。

僕も負けてられないと発言し始めると、周りから「物事の本質を捉える鋭い見方をするね」と評価してもらえて、自分の視点が認められたのが嬉しかったです。

左:Goodfind講師 北村氏、右:レバレジーズ児玉氏

児玉:また、GDやワークを通じて「ビジネスはありきたりな切り口では解決できない」ことに面白みを感じました。そして、「自分にはビジネスで課題解決をしていくことが向いてるのかもしれない」と思い、理系の専門職ではなく総合職のキャリアを考えるようになりました。

北村:総合職の中でもコンサルを見始めたきっかけは何でしたか?

今振り返ると浅い理由ですが、元々僕は考えることが好きでしたし、バイトでやっていた「事業課題の解決」みたいなことが好きだったので「めっちゃコンサル向いてるじゃん」と、その時は思っていました(笑)。

そして、あまり深く考えずに「戦略コンサルなら、外資の方がレベル高いのかな」という就活生によくある流れに引っ張られて、外資戦略ファームを見るようになりました。

北村:その時点では割とよくいる就活生だったんですね(笑)。参加したサマーインターンはコンサルだけですか?

児玉:夏頃は、ケースを解くことが楽しくて「難易度の高いお題で腕試ししたい」というノリで、難関とされる事業会社とコンサル合わせて8社くらいに参加しました。研究そっちのけで参加したので、教授に怒られてましたが…。

北村:コンサルの選考はその後どうでしたか?ジョブには複数社参加されたんですよね?

児玉:外資戦略コンサル2社、日系のシンクタンク1社のジョブに参加しました。そこで適性があると感じたので夏頃はコンサルに行くつもりでしたし、秋には外資戦略ファームの内定をいただきました。

選考中はSPIやGMATの勉強を中心に対策を行い、判断推理や公務員試験の参考書4~5冊を3周ずつ繰り返しました。ケース面接やフェルミ推定は、コンサルに行った先輩から「webや筆記が通ればあとは何とかなる」と聞いていたのと、日頃バイトでずっと実践していたので特に対策しませんでした。

SECTION 2/6

机上の空論への違和感を解消すべく、就活続行

北村:僕がこれまで会ってきた学生の大半は、そのまま入社を決めて就活を終えることが多かったんですけど。更に就活を続けたのはなぜですか?

児玉:「机上の空論は嫌だ」という、モヤモヤ期に突入したからです。インターンに参加するうちに周りの学生の、顧客を知らずにフレームワークの型ばかりこだわる『フレームワーク病』に違和感を覚えました。

児玉:また「定量分析して仮説を元に設定した課題を検証し解決策を考える」という定番のフローで取り組んでいても、「自分の出すアウトプットがパッとしないな」と思うようにもなっていました。審査員やメンターに賛同されても「確かに側面だけ見るといいサービスや改善策だけど、本当に問題解決できるのか?」という本音と建前の間で揺れていた感じです。

例えば僕がバイトしていたスターバックスで、店舗の売上をあげようと思ったら「まずお客さんのことを知ろう」と考えて、そのためにできることを自然とやってました。でも就活のワークだと、なぜかフレームワークの型や使い方にばかりこだわって、顧客やユーザーを知ろうとはならないんです。公表された数字だけを頼りに、"顔も性格もわからない人たちの、困ってるらしい困りごと”を解決するためのそれっぽい案を作る。

これを僕はただの「机上の空論」だと捉えました。そうじゃなくて「リアルな顧客の困りごとを、抜本的に解決するモノを作れるようになるには、どうすればいいのか」をずっと考えていました。

そして次第に、本当にコンサルに行くのがいいのか、就活の軸がわからなくなってきたので、「コンサルか事業会社か、今は意思決定しない」と決めて、「就活のタイムリミットが来たらその時に自分の気持ちに一番近いところにいこう」と考えました。

そんな経緯で、秋頃の自分は「企業からよく思われよう」という意識はなく、シンプルにこの違和感を解消すべく、インターンやイベントに参加していました。

北村:ワークで取り組む課題解決が得意なだけではビジネスで本質的な問題が解決ができないことに気づいてモヤモヤしていた、ということなんですかね。そんな状況で9月のGoodfindのイベントに参加されたんですね。 当時の児玉さんは「すごい斜に構えた学生」という印象だったのですが(笑)。

児玉:尾崎豊並みに尖ってましたね(笑)。あの時期はこのモヤモヤが解決されないことで就活への意欲も下がっていました。友人に誘われたので仕方なくグループの一員として参加したんです...。

SECTION 3/6

就活軸が「事業課題の解決」から「社会の負の解決」へ

北村:イベント中は、冷めてるけど頭のキレが良い学生だなという印象でした。その後の懇親会で話してみると、すごく素直で唯一フィードバックを求めてきたんですよね。他の就活生とはちょっと違う姿勢を持っていて「面白い学生だな」という印象が残っています。

児玉:あのイベントで受けたフィードバックが、僕の転機になりました。社会課題の解決を目的としたワークで、あるECサービスの中国展開を考えたのですが、メンターだったレバレジーズの藤本※1から「中国って道路整ってるの?住所は正しく把握できるの?郵便受けはあるの?」とつっこまれました。

その時に「自分の視点は浅くて甘い」と気付かされて、それがスッと腑に落ちました。藤本は「社会問題の捉え方と課題設定の具体性」が僕とも他の人とも全然違って、より問題の本質に迫っていたんです。

僕の抱いていたモヤモヤの答えは、「問題に向きあう姿勢」でした。本当に問題解決するために、まずは実際に今困っている人の状況を頭の中により一層具体的に描く。次にその状況を引き起こした要因に対して効果的な施策を打つためには、問題に対する当事者意識が不可欠である。その十分条件として「問題に向き合う姿勢」が必要だと考えるようになりました。

※1 藤本直也氏 レバレジーズ株式会社執行役員。 2014年レバレジーズ新卒入社。入社2年目で最年少事業部長に就任し、入社4年目の25歳で執行役員に抜擢。経営企画室長として、全社の経営戦略執行や国内/海外の新規事業創造などを牽引。インターンでは審査員&メンターを担当。

児玉:それから、「問題に徹底的に向き合う」にはどうしたら良いかと考えた時に、これまでみたいに難しい問題を解けるのが面白いから解くんじゃなくて、もっと問題を「自分ごと」にしないといけないと思いました。そして、「自分ごと」にするには、自己満足じゃなくて身近な人が抱えている、リアルな問題を本質的に解決しようとした方が良いだろう、と。

この時から「事業課題より社会課題に向き合い、踏みこめる人になりたい」と考えるようになり、事業課題を扱うコンサルではなく、社会課題を扱う事業会社を見るようになりました。

北村:それを機に軸が再設定されたんですね。

児玉:それから社会の負を解決している企業のインターンに4社くらい参加しました。ただ、「そのソリューションで本当に解決できるのか」「課題設定に対する行動のバランスがちゃんと成り立っているか」の観点で見ると理想としている会社はあまりなくて。

そんな中、レバレジーズは先陣を切って社会課題を解決する事業会社で、社会課題であれば業界は問わず、解決のための手段を問わないという点が他社と違っていました。また、業界1〜2位の事業を複数もっており、あらゆる業界で事業を成功させている点で「思考と実行のバランスが取れている会社だな」と感じました。

そして社員の方々との面談を通して、社会課題に対する捉え方とそのソリューションの豊富さに圧倒され、「入社数年でここまで本質的に社会課題に向き合える人が多い環境なら間違いない」と確信し、レバレジーズへの入社を決めました。

北村:レバレジーズの人たちは「本質的に社会課題に向き合える人が多い」と感じたのはどういった点においてですか?

児玉:レバレジーズと出会うきっかけとなった藤本のフィードバックもそうでしたが、その後お会いした社員の方々も「課題設定が具体的で、社会課題の本質部分に沿っている」と感じました。

例えると「どれだけ見た目のきれいな家を建てるか」じゃなくて、「実際に住む人がどれだけ住みやすい家を建てるか」ということだと思います。僕は後者のように、問題の本質に向き合っていきたいと思いました。

北村:「社会課題への当事者意識」みたいなことですね。社会課題に駆り立てられた要因は他にもありますか?

児玉:僕は小さい頃からずっと「常識を変えたい」という思いがありました。小さい常識でもいいから変えたいんです。そこで、複数のインターンに参加して仕事は大きく二種類に分けられると感じました。仕事とは「誰かの何かを良くしている」ものですが、世の中には、「プラスをよりプラスにする仕事」と、「マイナスをプラスにする仕事」の二つに大別されます。

児玉:そして常識を変えるようなインパクトを与える仕事は、現状多くの人が困っているマイナスのものをプラスにする仕事であり、社会課題を解くことだと僕は思いました。「常識を変えるために自分がどうなるべきか」を考えることで進む道を決めました。

北村:結果的にレバレジーズに入社を決められたわけですが、いつから本選考を受けていたんですか?

児玉:10月に本選考を受け始めて、1月に内定をいただきその場で内定承諾しました。戦略コンサル含めて他の企業も内定をいただいてましたが、1月下旬には全て辞退しました。

それから、内定をいただいた2日後には大学院の中退を決めました。「あと1年も待てない、とにかく早く課題に取り組みたい」という強烈な焦りに駆り立てられていたので、内定後すぐに教授に話し、会社には事後報告でした。

北村:かなり思い切りましたね。なぜそこまで覚悟ができたんですか?

児玉:当然のことですが、常識を変えるほどの社会課題の解決は、一朝一夕でできるものではありません。もしかしたら人生をかけても解決できないかもしれない。よりクリティカルに社会課題と向き合うために、一刻も早くビジネスの最前線の打席に立ちたかったんです。

そう感じたのは、レバレジーズの人達が、僕が選考過程で出会ったどの社会人よりも社会課題の本質に迫り、解決に向けて若手から最前線で戦っていたからです。

ここならば「一番自分がアクセルを踏めるな」と感じましたし、「早くこの人達と同じレベルで一緒に仕事をしたい」と思いました。

入社を決めた後はすぐに最前線に立つために、院を中退しなければ発生したであろう1年分の学費を全てビジネスの勉強につぎ込みました。マーケティング、新規事業、事業開発系の本を100冊くらい買って、内定者インターンを始める5月までの3ヶ月間で読み漁りました。

SECTION 4/6

常に120%。努力に比例する裁量と責任

北村:そんな思いで入社して、今はアクセル踏めてますか?

児玉:内定者インターンを含めると1年10ヶ月経ちますが、入社してすぐにアクセルは踏めたと思います。最初はリスティング広告の担当にアサインされましたが、2ヶ月目には責任者になりました。

その後、レバテックというレバレジーズの主要サービスのクリエイティブディレクターとしてLP制作などを担当しました。社内のクリエイティブの巨匠から「引き継ぐ相手はお前しかいない」とお墨付きをもらった翌日に、今度は新規事業のPM にアサインされました(笑)

その後、全社にRPAを導入するプロジェクト、レバテックの地方支店の戦略マーケ責任者を経験し、現在は、経営企画室にてデータドリブンな全社予算管理体制の構築、組織改革を行う傍ら、エンジニア向け問題解決サイト『teratail』の責任者をしてます。新卒採用にも関わらせていただいていて、サマーインターンではメンターを担当しています。

北村:激動の日々ですね。それぞれ3ヶ月くらいのスパンですよね?社内の期待をかなり背負ってきたと思いますが、仕事をする上で意識していることはありますか?

児玉:常に120%で打ち返すことを心がけています。100%で満足してしまうと、ずっとその仕事しか来ない気がするので、与えられた仕事を完璧にこなすことが100%だとしたら、自分の付加価値を+αにして120%にすることで、社内の期待値を上げ続けられるようにしています。

SECTION 5/6

「考える=コンサル」じゃない。
“フレームワーク病” 学生が陥る罠

北村:児玉さんのお話を伺う中で思うことがあったのですが。「考える仕事がしたい=コンサル」という最近の就活生のトレンドに違和感を感じています。コンサルや投資銀行志望の優秀な学生がそんな浅い考えで就活しているのはもったいないなと思います。

児玉:就活初期の僕も、まさにそうでした。

北村:この罠に陥りやすいんですよね。考える仕事がそこにあるっぽいから、よく考えないでそこに行く、という罠に。最初から「コンサルに行きたい」ではなくて、考えた結果、最終的にソリューションとしてコンサルに行くという選択はあっていいと思うんですが。

北村:児玉さんがイベントに参加してフィードバックを受けたことが就活の転機になったように、いろんな機会に足を運び、第一線で活躍するビジネスパーソンと本気で課題に向き合えば、きっかけを掴む可能性は高まると思います。

児玉:そうですね。企業選びのアドバイスとしては「世の中の課題をどう捉えて、どう向き合っているか」という、自社の色味を活かしている企業のインターンや説明会に参加するのがおすすめです。

北村:就活生一人ひとりが、セミナーやインターンを通して、Tipsにとどまらず問題の本質に迫る姿勢を学べるといいですね。

児玉:将来を見据えた優秀な学生ほど、持ち前の思考力を武器に、早期に選考が始まる戦略コンサルを選ぶ傾向にあるのかな、と思います。もちろんコンサルも素敵な職業ですし、自分がコンサルに入って成し遂げたいことが明確なWillとしてあれば、きっとその選択は間違っていないと思います。

ただ、就活という大きな分岐点において、能力ベースで意志決定するのは少しもったいない気がします。自分がどうなっていたいのか、「仕事=社会貢献」という定義で捉えた時に、自分がどのような形で社会に貢献していきたいのかを明確にすることが必要です。就活は思っているよりも長い道のりです。妥協せずに、企業という名の様々な社会貢献の形に触れることで、自ずと自分の最適解が見つかるはずです。

SECTION 6/6

社会の負の解消に役員と本気で向き合い、実行まで挑むインターン

北村:児玉さんにとって大きなきっかけになったのがレバレジーズのメンターとの出会いですが、現在は逆にインターンのメンターをやっているんですよね。実際にやってみてどうですか?

児玉:メンターとして常に120%で挑んでいます。相当なパワーを消費しますが、本気で学生と向き合うのはそれ以上に楽しいですし、僕も学びが多いんです。レバレジーズのインターンのメンターは、事業責任者や社内のトップクラスの人ばかりで、ビジネスの最前線で解像度高く日々戦っているような人達です。

コンテンツは新規事業の立案〜実行までを行うもので、社会課題しか扱わないのが特徴です。ビジネスとしておいしいからといった観点ではなく、「社会の負の解消」をテーマとしています。僕にとっても自分の大きな転機となったテーマなので、参加する学生の皆さんにも貴重な経験になるようにと、強い想いとこだわりを持って取り組んでいます。

参加学生を見ていると、参加前と後では考え方が大きく変わっていく人が多いです。就活生だった頃の僕と同じように、コンサルしか見てなくて腕試しで参加した学生が、参加後には事業会社や社会課題に目を向けるようになっていて、ビジネスや課題に向き合う姿勢が変化しています。

北村:なぜ参加学生はそこまで変化するんですか?課題設定やフィードバックにおいて他社と差別化できるポイントは何でしょうか。

児玉:課題は0→1と1→10の2種類ありますが、どちらも実行やGRIT※2を意識したテーマ設計になっています。また、0→1の新規事業立案であっても、実行までを見据えたアウトプットを出すことが求められます。メンターも、必要であれば一緒に市場調査に入ったり、学生を学生扱いせず社員同様に厳しいフィードバックをしたりします。

北村:一歩踏み込んで、リアルな現場を見ないと評価されない設計になっているんですね。より突っ込んだビジネスの見方ができるような設計からも「そこまで学生に求めるのか」という高い期待値を感じますね。

児玉:インターンでも「学生を学生として見てない」というのは大きな特徴ですね。メンター対学生という関係性ではなくて、現場社員と参加学生が一丸となってアウトプットをつくっています。

北村:若手の力を本気で信じているんですね。レバレジーズでは新卒からのリーダー比率も高いです。若いからできないなんて考えはなくて、年齢関係なくみんなに期待をかけているんだな、と感じますね。

※2 GRITとは やり抜く力。GRITは社会的に成功を収める最も重要な要素であり、「情熱」と「粘り強さ」により構成され、後天的に伸ばせるものであると、心理学者でペンシルバニア大学教授のアンジェラ・リー・ダックワース氏が提唱している。

北村:フレームワークやTipsにとどまらずに、問題に徹底して向き合うスタンスのインターンに行くと成長できます。また徹底して向き合うことで「自分にとって何が大事なスタンスなのか」、軸のようなものを得るきっかけになるので、本質に気づきたい就活生にはお薦めです。

編集:

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