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INTERVIEW

「就職は生きるための手段にすぎない」Goodfind講師の世取山流・就活の本質

Goodfindで数多くのセミナーを担当し、充実した内容と的確なアドバイスで好評を得る世取山駿。人気のセミナーや面談の裏側には、どのような狙いや情熱があるのでしょうか。「就活を楽しんでほしい」というメッセージに込められた想いや、コンサルティングファームからスローガンに転職した世取山のキャリア観について深堀りしました。


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話し手

世取山 駿

世取山 駿

スローガン株式会社
Goodfindセミナー講師

SECTION 1/4

一人の人間として学生と向き合い、ともに考える

⸺現在のお仕事と、そのやりがいを教えてください。

世取山:マーケティングの関東エリア責任者を務めていて、主にセミナーの講師や学生との面談などを行っています。また、新卒やインターン生のマネジメントも業務の一つです。面談などで学生と話して、自分が力になっていることがわかったときに、やりがいや楽しさを感じます。

⸺学生と話すときに、どのようなことを意識していますか?

世取山:綺麗ごとだけは言わないようにしています。Goodfindとしてではなく、「あくまで一人の人間として意見を述べる」というスタンスです。

また、会社の都合ではなく、その人の適性を見極めて、本当に知りたいであろう情報を提供したいと思っています。例えば、Goodfindといえばベンチャーのイメージがあるかもしれませんが、成長以外の別のものを大切にしたいという学生には、大手・中小企業を勧めることもあります。そもそもその情報を得るための前提知識や物事の考え方が不足しているようであれば、先にそういったマインドを整理して伝えています。

SECTION 2/4

自分を支える自信の源とは

⸺世取山さんのセミナーを聞いていて、一つひとつの発言やアドバイスから自信を感じたのですが、そういった自信はどこから生まれているのでしょうか。

世取山:今まで積み重ねてきた行動への信頼だと思います。例えば大学受験では、そこまで進学校ではない高校出身でも、本気で勉強することによって現役で早稲田に合格できたんですね。この経験を通して、何か行動を起こしていくことによって自分の人生がプラスに進むことを学びました。

それから行動をさらに増やして、大学ではサークル作りや学生インターン、留学などもしました。そうやって積み重ねてきた行動の信頼が自分の中に貯まっているから、自分のことは信じられる状態になっているんだと思います。

SECTION 3/4

新卒入社したデロイトからスローガンへ

⸺世取山さんは新卒でデロイトに入社されましたが、もともとコンサル志望だったのでしょうか?

世取山:いえ、コンサル志望ではなく、教育に関する事業に携わりたかったんです。両親や親戚に教師が多くて幼少期から裏話を聞いていましたし、進学先の教育学部や予備校でのアルバイトも含めて、教育について学ぶ機会が多くありました。そのなかで、経済格差による教育の機会不平等など、口先の綺麗ごとと実態のギャップをどうすれば解消できるのかをずっと考えていました。

ただ、現状の仕組みを作った公務員や教師、当時は予備校事業が主流だった教育系の会社の道に進んでも自分のやりたい課題解決はできなさそうだと思ったら選択肢が無くなっちゃって。

そのときに偶然デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー(以下、デロイト)のベンチャーサポートという部隊を知って、ここならまだ知られていない教育系のベンチャーをサポートできるのではないかと考えました。ちょっと遠回りに見えますが、当時は一番の近道だと思ったのです。不運にもその部署は、私が入社した年に分社化してしまったんですけれど(笑)。

⸺やりたいことができる場を探したらコンサルに行きついた、という流れなんですね。では、デロイトでの業務内容と、スローガンに転職した経緯を教えてください。

世取山:M&Aアドバイザリーをしていました。デロイトは財務会計に特化しているファームだったので、まずそこのアドバイザリーとして一人前になることと、マネージャーになって案件を回せる立場になることを目標にしていました。ベンチャーを支援するとき、やはり事業計画や資金調達などのお金の知識が必要だと考えたからです。

デロイトでは仕事をすばやくこなすのが自分の強みだと評価されることが分かって、とにかくスピードを重視した結果、2年目のときにチームマネージャーを任されました。この経験を通して入社時の目標が達成されたので、就活前に目指していた「教育」に携わるため、スローガン(Goodfindの運営会社)への転職を決めました。社会人生活を送る中で、学校教育だけでなく、キャリア形成なども含む広義の意味での「教育」への関心が深まっていったのです。

スローガンはミッションやメッセージなどの言語化に共感したことと、学生のキャリア教育に携われることが選んだ理由です。デロイトにいたときに会社名だけで評価されることが嫌だったので、あまり知られていないベンチャーに行くことへの抵抗はありませんでした。

SECTION 4/4

キャリアは深刻に考えすぎなくて良い。気楽なマインドで視野を広く持つためのキャリア・就活観

⸺多くの学生に関わる世取山さんは、学生のキャリアについてどのように考えていますか?

世取山:将来のキャリアを就活や若手の段階でガチガチに決めておく必要はないと思いますね。最初から100%の“解答”を求めてしまうと苦しいと思います。

そもそも、就職は人生を生きていくための手段の一つに過ぎないので、就活だけがすべてだと思い切らないでほしいです。やりたいことをやり続けるのが一番良いでしょうし、それがなるべく社会に還元できるなら、起業でも、フリーランスでも、どんな形でも良いと思います。何か失敗しても別に死ぬわけじゃないですから、それよりもまず行動に移すことが大事です。

⸺何をやりたいか、がそもそも見つからない場合はどうしたら良いのでしょうか。

世取山:反対にやりたくないことは避けて、やりたいかどうかわからないものを一回やってみるというのが良いと思います。それがやりたいことになったらラッキーだし、あまり刺さらなかったら違う方向性で成長してみようと考えられます。少なくとも嫌いではないはずなので、「自分ができること」は見つけられると思います。

⸺この先の人生を生きる手段として就職を選んだとき、就活をしていく上でもっとも大切なことは何でしょうか。

世取山:就活する目的を間違えないことです。企業名や企業規模による評価なんて、せいぜい内定者の期間までです。社会人になった瞬間に、そういった他人目線の評価や自尊心はすべて消えます。就活時に「就活を頑張らなければいけない」というバイアスを持っていると、他人の目線で生きていくことを強いられてしまいます。自分の人生と向き合った結果、やりたい道を進む手段として就活を「活用」してください。

大学卒業後の進路を考える就活というフェーズは、今までフワッと思い描いてきた将来像をより具体化できるチャンスです。ここでやりたいことが見つかれば、「大学卒業後は社会の歯車になるんだな」というネガティブな将来像から、「こんな大人になりたい」「こんな人生が歩めるかもしれない」というプラスなものに変えることもできると思うので。就活は大変な部分が多いものですが、それが身になっていく過程を楽しんでほしいと思います。

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