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INTERVIEW

メタバース解説。なぜ日本企業が世界を席巻しうるビジネスなのか?

ITの成長領域といえば、SaaSやDXを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、他にも大注目の分野があるのを知っていますか? その名も「メタバース」。ブルームバーグ・インテリジェンスによると、2024年には世界で市場規模が約8,000億ドル(約97兆円)に達すると言われる領域です。今回は、所属VTuberのチャンネル登録者数延べ約6,000万人を誇るVTuberタレントの事務所を運営し、今後メタバースを仕掛けていくというカバー株式会社の代表、谷郷氏にインタビュー。そのビジネスの魅力や、今後間違いなくスケールする理由について話を伺いました。

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話し手

谷郷 元昭

谷郷 元昭

カバー株式会社 代表取締役社長CEO

SECTION 1/5

メタバースって、本当に伸びるんですか?

谷郷 元昭(たにごう・もとあき)

カバー株式会社 代表取締役社長CEO

慶應義塾大学理工学部卒。イマジニア株式会社でサンリオと提携したゲームのプロデュース、携帯公式サイトを運営する事業を統括。株式会社アイスタイルでのEC事業立ち上げ、株式会社インタースパイア(現ユナイテッド)の創業に参画。株式会社サンゼロミニッツを創業し、日本初のGPS対応スマートフォンアプリを主軸とした事業を展開、売却。その後カバー株式会社を創業。所属タレントやファンからはYAGOOの愛称で親しまれる。

──「メタバース」という言葉を耳にする機会が増えてきたのですが、一体どのようなものですか。また、なぜ注目されているかを教えてください。

谷郷:メタバース(meta+universeの造語) は、オンライン上でリアルな社会同様の体験を提供するサービスやOSの総称です。人々が仮想世界に集って遊ぶようなオンラインゲームやVRデバイスを利用して楽しめる仮想空間などのサービスのことを指します。

すでに全世界で3億5,000万人を超えるユーザーが楽しむゲーム空間において、ライブが開催されたり、集まってコミュニケーションを取ったりする場ができている例もあります。

メタバースが勢いを増している大きな理由の一つは、テクノロジーの進歩です。デバイスと通信インフラの性能向上により、今やハイスペックなPCだけではなく、ゲーム機やスマホなど異なる多種類のデバイスから、同一のゲーム空間やコンテンツを楽しむことができます。これにより、これまで以上に多くの人が同時につながることができるようになりました。

すると仮想空間を持つ各サービスが億単位のユーザーを持ち、1,000万人以上が同時接続するようになり、ゲーム空間であっても単なるゲームビジネスで完結せずに、ゲームの中でさまざまなイベントやアイテム等の交換が行われることでプラットフォーム化していくのです。これがまさにメタバースであり、今後大きく伸びる可能性のあるビジネストレンドとして、注目を集めています。

──そうなると、メタバースはコアなゲームユーザーのみが使うことになりそうな気もするのですが、ユーザーは増えていくのでしょうか?

谷郷:さまざまな領域のメタバースが作られ、それぞれの仮想世界で趣味や目的の合う人が集まるという形でユーザーが増えていくと思います。10年後には、多くの人がバーチャル上でアバターを持ち、共通の趣味をもとにつながれると見込んでいます。

1つのサービスに全員が集うというよりは、一人ひとりが利用する理由のあるサービスに、趣味趣向の合う人が集うようなものになるでしょう。そしてアカウントを持つ人が増えれば、そのメタバース上で行われる事業も多数開発されるようになると考えています。

当社においては、まずは現在の主力事業であるVTuberやそのファンのコミュニティプラットフォームとして、メタバースの開発を始めています。

SECTION 2/5

SaaSを上回る成長ポテンシャル?日本が世界で戦える領域

──カバー所属のVTuberたちは、延べ6,000万人のチャンネル登録者がいると聞きました。VTuberのビジネスがすさまじい勢いで伸びている理由は何なのでしょうか?

谷郷: まずVTuberとは、バーチャルYouTuberの略で、2Dまたは3Dのアバターを用いて活動しているYouTuberのことです。伸びているのは、世界的にも人気の高い日本のカルチャーの強さを活かし、クリエイターエコノミーの先鋭化が出来ているビジネスであるからだと考えています。

VTuberによる配信やオンラインイベントの様子(カバー株式会社提供)

谷郷: 今、IT業界というとBtoBのSaaS領域が盛り上がっていて、日本にもいくつか成長しているSaaS企業が出てきています。しかしながら、この領域の日本企業の生存競争は、今後厳しいものになっていくと私は考えています。

なぜかというと、サービスを一定以上に成長させるには人口減少が確実な日本のみならず海外での展開が必須ですが、SaaSは基本的には欧米が先行しており、すでに強いサービスが存在しているからです。

一方でBtoCのサービスのグローバル展開においては、日本の企業にも勝算があります。その理由は、培ってきた独自のカルチャーやコンテンツのクオリティの高さと、グローバルなコンテンツプラットフォームの急成長にあります。

例えばお隣の韓国でも、トップアイドルのグローバルなプロダクション展開、動画配信サービス限定のドラマ等で既に成功事例が出ています。翻って日本の文化で強いのは、お家芸のアニメーションやボーカロイドです。現時点でこの領域では、日本が世界最高のものを作ることができます。

また音楽や動画、漫画等を配信するコンテンツプラットフォームは学生の皆さんにも身近だと思いますが、さまざまなサービスがここ数年で急速に、そして世界的に伸びています。

つまり、日本はBtoCビジネスにおいて世界最高レベルのものを作り出すことができる領域があり、それを全世界に届けるためのプラットフォームが整ってきている状況にあるのです。VTuberビジネスも、今まで培ってきた日本独自の文化に立脚したタレントビジネスであり、YouTubeというグローバルプラットフォームを活用しているからこそ伸びているといえます。

谷郷: また、VTuberは見た目が二次元のキャラクターなので「オタク向けのニッチビジネスでしょ」とおっしゃる方が多いのですが、本質はクリエイターエコノミーのビジネスです。実はカバーはYouTube配信のみならず、付随したグッズの販売、オンライン・オフラインのライブなど、かなり多彩なビジネスを展開しています。

これは現在のBtoCビジネスの大きな潮流である「個人クリエイターをいかにエンパワーメントして展開していくか」に沿ったものでもあり、このテーマにおいてかなり先鋭化できているからこそ、成長できているとも思っています。

※ クリエイターエコノミー:個人クリエイターの情報発信や行動によって、形成された経済圏のこと。

SECTION 3/5

世界に誇る文化で、メタバースをリードする

──今後、カバーはどのような戦略で、VTuberからメタバースのビジネスへと展開していくのですか?

谷郷: まずはVTuberやそのファンのコミュニティとして、メタバースを成立させるつもりです。

メタバースを構築する際大きな課題になるのは、そこに来る理由づくり、つまり「いかにユーザーをメタバースに呼び込むか」です。メタバースの本質は、3Dのハリボテ空間をオンライン上に作ることではありません。作った仮想世界にコンテンツがあり、その元にファンが集うことで「現実空間の代わりになるコミュニティがある」ことこそが重要なのです。

その点、カバーにはグローバルで人気が高く、かつメタバースと親和性の高いコンテンツがあります。メタバース上でVTuberがライブをしたり、VTuber同士がゲームをしたり、VTuberとファンが交流したりする場にすることで、この課題を乗り越えることができると捉えています。

そして次の段階ではこのメタバースを、VTuberのみならずアニメや漫画など、日本の文化が好きな人のコミュニティプラットフォームに拡張していきたいですね。いろんなクリエイターとコラボし、協力会社とビジネスを展開しながら、日本ならではのコンテンツを世界に届けていきたいです。

そうすることでカバーとしても、二次元コンテンツ企業から、メタバースを中心とした二次元コンテンツプラットフォーム企業へ進化し、日本のコンテンツ業界全体に活気をもたらす存在になれると考えています。

谷郷:メタバースに力を入れて取り組んでいる国内企業はあまり多くないですし、外資大手企業もどちらかというとハードウェアの領域に注力しようとしているので、カバーが勝てるチャンスはあると確信しています。

──日本のコンテンツを世界に輸出するプラットフォームと考えると、壮大な未来と成長が描けそうですね。

谷郷:そうですね。実は、プラットフォームができることで産業全体が成長した例はいくつもあります。例えば、世界で何億台と売れたゲーム機を思い浮かべてもらえるとわかりやすいでしょう。ゲーム機(ハードウェア)というプラットフォームがあることで、ソフトウェアの開発会社などコンテンツデベロッパーにも仕事と利益が生まれ、良い循環ができていきました。

カバーもこういった形で、日本の文化を世界に広める集合体の陣頭に立ち、他者・他社にも恩恵をもたらすような好循環を生み出していきたいです。そうして日本の文化が好きな方や日本人が、この文化に誇りを持てる瞬間を増やしていきたいと考えています。

SECTION 4/5

スケールする領域で果敢に仕掛け、成長せよ

──メタバース領域やカバーの将来性を理解できた一方、仕事として携わるとなると「成長できるのか、スキルを身につけられるのか」をイメージしにくい学生もいるかと思います。 

谷郷:まず、ビジネスパーソンとして成長したいのであれば、伸びる産業に携わることが重要です。事業や領域が伸びていくと、それに伴って扱うデータや数字も大きくなっていきますが、この「大きな数字の最適化」を学ぶことで、課題解決のスキルを身につけることができます。スケールしている事業では大きな数字の中に多くの課題が生まれるので、それを改善していくことで自分も成長することができるのです。その点、メタバースやVTuber事業はデータの取得が可能な領域ですし、グロースしています。

谷郷: カバーの環境についても少しお話しましょう。主力であるVTuber事業では、タレントのYouTube配信だけではなく、その音楽や3Dアニメーションの制作からイベントやライブ配信、グッズ開発まで、多彩なビジネスを展開しています。

その一つひとつがスタートアップのように小さなチームで動いているので、志向性に合わせて様々なスキルを身につけることができますし、それぞれの部署で先頭に立つ機会が多くあります。

また、優秀かつ専門性を持つ中途社員が集まってきています。中にはGAFAに代表されるようなグローバル企業出身者やメガベンチャー出身者、様々な領域のエンタメサービスの運営企業出身者もいるので、新卒の皆さんはそういったメンバーに鍛えてもらいながら成長できる環境でもあります。

一方で経験が浅いから挑戦できないということも全くありません。会社としても「果敢に仕掛ける」というバリューを最重視しており、外国籍の社員も増えている中で、「恥ずかしいから、怖いからやめよう」といった日本人的な遠慮はむしろ邪魔になります。

海外からの社員は日本に挑戦しに来ていて、自分からやりたいことを提案して実現していく人ばかりです。そういった人が多い環境なので、新卒やインターンでも思ったことやアイデアを率直に周囲に伝えることで、チャンスを掴み取ることができると思います。

SECTION 5/5

日本のコンテンツを最高の形で、世界へ

──最後に、学生の皆さんにメッセージをお願いします。

谷郷:私にとってカバーの設立は二度目の起業にあたります。一度目の経験も踏まえてこだわったのは「スケールできる領域に参入すること」でした。

なぜかというと、起業家は社会にインパクトを与えられる存在であるべきで、売上はどれだけ社会に貢献できているかの指標だと思っているからです。あまり伸びない事業では、いくら社会を良くするという気概があったとしても、実際の世の中への貢献は微々たるものになってしまいます。このことは、学生の皆さんが企業を選ぶ上でも認識しておくべきです。

スマホが世に出てから多くのアプリケーションやサービスが生まれたことから想像いただければと思いますが、コンテンツ産業は、新しいプラットフォームが誕生したまさにその瞬間に大きなスケールの機会を迎えます。そしてカバーでは、メタバースという新たなプラットフォームが作られようとしている今が、まさにその時です。

谷郷:エンターテインメントは、生きる上での必需品ではないからこそ、日々前進させ、前と同じではない、最高のものを届けていくことが大切です。

カバーの「つくろう。世界が愛するカルチャーを。」というミッションに共感いただける方、そして日本のコンテンツを最高の形で世界に広げたいという想いのある方は、ぜひカバーの門戸を叩いてみてください。新卒の皆さんには会社の文化を作る礎としての役割を担ってもらい、ゆくゆくは経営に携わるような存在になってくれることを期待しています。

編集:

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